証券各社が手数料撤廃を続々発表。手数料を無料にしてどこで儲けているのか?

IT系を中心にフリーミアム(基本無料で提供し、その他で課金するビジネスモデル)が浸透していますが、証券業界もその流れが来ようとしています。

各社が手数料の撤廃を発表しだしているのです。

すでに新しいNISAではSBI証券、楽天証券、松井証券が国内株や米国株の手数料を無料とすることを発表していますね。

しかし、利用者からすると疑問に思うこともあります。

それは手数料を無料にしてどこで収益を得ているのかということ。

今回はそんなことを考えて見ましょう。

手数料無料の各社の発表状況

まずは、手数料無料の発表状況から見ておきましょう。

新しいNISAを巡って争いですね。

松井証券

まず、動いたのは松井証券でした。

各社が国内株の手数料を無料とする中で、国内株だけでなく米国株の手数料も無料に

そして投資信託の保有のポイントを業界最高の還元率としたのです。

松井証券のポイント還元は投資信託の保有で受け取れる松井証券の利益を吐き出してしまうレベルなんですよ。

ほんとどこで儲けるつもりなのか・・・って感じになっています。

SBI証券:ゼロ革命

それに対抗したのがSBI証券

国内株、米国株だけでなく、米国ETFや海外ETFまで無料としたのです。

松井証券と同じくNISAについて取引手数料が無料という形ですね。(松井証券は米国以外の海外ETFを扱っていませんが)

銘柄種別取引2023年までのNISA取引2024年からのNISA取引
米国個別株
(ADR含む)
買付取引手数料あり取引手数料なし
売付取引手数料あり取引手数料なし
米国ETF買付取引手数料なし取引手数料なし
売付取引手数料あり取引手数料なし
その他8カ国
個別株
買付取引手数料あり取引手数料あり
売付取引手数料あり取引手数料あり
中国・韓国
ETF
買付取引手数料なし取引手数料なし
売付取引手数料あり取引手数料なし
シンガポール
ETF
買付取引手数料あり取引手数料なし
売付取引手数料あり取引手数料なし

詳しくはこちらを御覧ください

楽天証券:”ゼロコース”&新ポイントプログラム

最後は楽天証券。

こちらもSBI証券に完全に対抗してきました。

ほぼSBI証券と同条件ですね。

取扱商品手数料
国内株式(国内ETF・ETN・REIT・かぶミニ®(単元未満株)を含む)取引手数料 無料

  • 手数料コースに限らずNISA口座内の国内株式取引は手数料無料です。
  • いちにち定額コースではNISA口座内の取引は約定代金として計算いたしません。
  • 手数料は無料ですが、注文時点で本来の手数料を仮拘束いたします。約定後のメンテナンス時に資金拘束を解除し、買付余力にお戻しします。
  • 買取請求は当社取り次ぎ手数料として1件につき330円(税込)がかかります。
  • かぶミニ®(単元未満株)は手数料と別にスプレッドがあります。
米国株式(米国ETFを含む)取引手数料 無料

  • 手数料は無料ですが、注文時点で本来の手数料を仮拘束いたします。約定後のメンテナンス時に資金拘束を解除し、買付余力にお戻しします。
中国ETF・シンガポールETF取引手数料 無料

  • 手数料は無料ですが、注文時点で本来の手数料を仮拘束いたします。約定後のメンテナンス時に資金拘束を解除し、買付余力にお戻しします。
中国株式(中国ETFを除く)1回の取引につき約定代金の0.275%(税込)がかかります。ただし最低手数料550円、手数料上限5,500円(いずれも税込)。

  • 特定口座、一般口座、NISA口座共通の手数料です。
アセアン株式(シンガポールETFを除く)1回の取引につき約定代金の1.1%(税込)がかかります。ただし最低手数料550円(税込)。

  • 特定口座、一般口座、NISA口座共通の手数料です。
投資信託取引手数料 無料

  • ファンドによっては売却時に信託財産留保額がかかるものがあります。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。




手数料を無料にしてどうやって儲けるのか?

なぜ無料?どこで儲けているの??って疑問に思う方もみえるでしょう。

証券会社も商売ですからね。

どこかに儲ける仕組みあるはずなんです。

STREAMの場合

まずは早い段階から株式取引完全無料を実現しているSTREAMの場合をみてみましょう、

STREAMはダークプールを利用した取引「SMART取引」を採用しています。

ダークプール取引とは、東京証券取引所のような取引所を通さず、証券会社が提供するサービスで、証券会社内のシステムで投資家の売買注文を付け合わせて取引を行う方法です。

ダークプールでは取引所よりも有利な価格で取引が成立する場合があり、その際に有利となった差額の半分を手数料としているのです。

例えば東京証券取引所で約定した場合には60,000円の取引があったとします。

それがダークプールだと59,976円で約定したとすれば差額が24円でます。

そのうち12円がSTREAMの手数料となるのです。

また、信用取引の場合には金利が掛かりますからそれもSTREAMの収益となります。

お金のとり方が大きく変化していると考えれればよいのかもしれません。

ロビンフッドの場合

STREAMと同じくアメリカで株式の取引手数料無料で提供しているロビンフッドは以下のような方法で利益を上げています。

賛否両論がありそうな話なんですよ。

未使用資産の金利

一つは会員が口座に預けている資金のうち利用されていない部分の金利で儲けています。

え??って思う方も見えるかもしれませんが、銀行も似たようなものですからそこまで変な話ではありません

有料サービスの提供

もう一つが有料サービスの提供です。有料会員になると詳細レポートが読めたり、リアルタイム売買のモニタリングができたりします。

フリーミアムの考え方として当然なやり方でしょう。

HFT業者への顧客取引販売

かなり賛否両論がありそうなのがこれです。

先日、日本でもちょっと問題になったHFT業者の問題。

そういった業者に顧客取引を販売しているというのです。

これは法律上問題があるわけではありません。

しかし、倫理的にどうなんだ??と話題となっています。

HFT業者の問題について詳しくはこちらの記事をご覧ください

SBI証券の場合

SBI証券は以前から株式投資の手数料を3カ年計画で現物取引・信用取引の手数料無料化することを発表しています。

その中で以下のような方針を打ち立てています。

SBI証券ではこの流れネオ証券化と呼び以下のような施策を実施していく方針です。

すでにトップの利用者を誇るイデコやこれから始まる新しいNISAで新規顧客の獲得を目指すための戦略なのでしょう。

それによりすでに圧倒的な基盤を有するリテールビジネスのポジションニングを更に向上させ、以下の項目で手数料無料が可能となる事業基盤をつくるようです。

○プライマリーやセカンダリーの株式・債券の引受業務やM&A関 連事業に注力することで、ホールセールビジネスを一層拡充
金融法人部を通じ、顧客金融機関へのブローカレッジビジネスを拡大
○FXおよび暗号資産取引事業拡大による収益力強化
○手数料無料化に伴う取引高・流動性の飛躍的増加によるPTS取引の更なる拡大
○ダークプール取引によるマッチング向上
○信用取引建玉残高増加に伴う金利収入の増加や機関投資家向けレンディング事業の拡充など収益力の向上
○AIの活用やRPA化の推進等によるコスト削減を推進

難しい言葉が並んでいますが、簡単にいえばビジネスモデルを変えるってことですね。

従来の手数料ありきのものからそれ以外で稼いでいこうぜってことなのです。

ネット証券トップのSBI証券が無料化に踏み切ったことで野村證券や大和証券なども含めた大きな流れ担ってくる可能性すらあります。




まとめ

今回は「証券各社が手数料撤廃を続々発表。手数料を無料にしてどこで儲けているのか?」と題して各社が続々発表している手数料撤廃の話をみてきました。

新しいNISAを巡ってネット証券大手3社が手数料無料化の発表をしました

他社がどういった感じで対抗していのかも見ものですね。

ビジネスモデルを大きく転換させるってことなんでしょうね。

これが利用者側にとってプラスなのか「お金に生きる」では各社の動きを見極めつつご紹介していきたいと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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