本を読んで、気になったところにマーカー線(ハイライト)を引いて満足。
その後、内容をあまり覚えていない。
そんな経験ありませんか?
実はそんな読書体験を劇的に変える方法があります。
KindleとObsidianとKindle Highlightsプラグインの連携です。
今回はKindleでの読書を確実にアウトプットへつなげたい方は必見の記事ですよ。
Obsidianとは
今回の話の起点になるObsidian について簡単に解説しておきましょう。
Obsidianとは、Markdown形式でノートを保存・編集できるローカルファーストの知識管理アプリです。
知識の整理とか一元管理に便利なツールなんですよ。
PKM (Personal Knowledge Management) とか第二の脳(外部の脳)とも言われたりします。
特徴は「双方向リンク」と「プラグイン拡張」。
単なるメモ集ではなく、ノート同士をリンクして “知識のネットワーク” を可視化・育成できる点が大きなポイントですね。
主な特徴5つ
- ローカル保存 & Markdown
- データは基本的に自分のPC内(Vault)に保存。ポータビリティが高く、将来的な移行も安心。
- 双方向リンク & グラフビュー
- 「ノート名」で簡単にリンク。バックリンクも自動生成され、関連性が見える。
- 豊富なコミュニティプラグイン
- Dataview、Templater、Kindle Highlightsなどで“リスト化・自動化・同期”が可能。
- 柔軟なカスタマイズ性
- テンプレート、CSSスニペット、ホットキー設定など自分色に染められる。
- マルチデバイス対応(Syncで拡張)
- 有料のObsidian SyncやGit連携でiPhone/Android/タブレットでも同じVaultを編集可能。
他ツールとの違い(ざっくり比較)
ちなみに他にも似たアプリはあります。
ツール | 保存場所 | 強み | 弱み |
---|---|---|---|
Obsidian | ローカル(任意でクラウド同期) | 双方向リンク/プラグイン/高速 | 同期は別途有料契約が必要 |
Notion | クラウド | コラボ/DB機能/簡単共有 | ロックイン/オフライン弱め |
Evernote | クラウド | Webクリップ/長年の資産 | Markdown非対応/拡張性低め |
EvernoteとかNotionのほうがObsidianよりも有名かもしれませんね。
ただし、今回のような使い方はObsidianならではとなります。
また、Obsidianはローカル保存が基本なのが大きいですね。
長期的に自分の知識資産を積み上げる” 観点では、ローカル&Markdown+拡張性の高いObsidianが有力候補になります。
Kindle Highlightsプラグインとは
もう一つ必要になるのが「Kindle Highlightsプラグイン」
こちらはObsidianにKindleのハイライト(蛍光ペンを引いた箇所)を読み込んで新しいノートを作成するプラグインです。
つまり、このプラグインを使えばKindleのハイライトをObsidianでMarkdown形式でノートにできるんですよ。
Kindleでハイライト → ObsidianへMarkdownで保存
Markdownで保存 できればいろいろな活用方法が浮かびますね。
Markdown形式とは「# 見出し」「* リスト」など、シンプルな書き方で文書構造を明示でき、装飾されたHTML文書に変換できる軽量マークアップ言語のことです。
様々なアプリケーションで読み込んだり、そのままコピペできたりと利用が容易です。
ちなみにObsidianにKindleのハイライトを読み込むプラグインは他にもあります。
一番利用者が多いのがこちらのようです。
必要ツールと料金(2025年7月時点)
なお、今回の必要な料金は基本的にKindle本を買うか、Kindle Unlimitedに加入する料金のみとなります。
ツール | 用途 | 料金目安 |
---|---|---|
Kindle端末/アプリ | 読書&ハイライト | 端末代 or アプリ無料 |
Kindle Highlightsプラグイン | ハイライト同期 | 無料(Obsidian Community) |
Obsidian本体 | ノート管理 | 基本無料 |
Kindle Unlimited | 読書量UP | 月額980円(税込) |
Kindle本 | それぞれの本 | 個別料金 |
Kindle Highlightsプラグインは無料。
Obsidianは基本無料となっています。
基本無料としているのは、企業やチームで使いたい場合や、高度な機能を使いたい場合には有料プラグインやアドオンサービスの導入が必要なんですよ。
例えば複数端末で同期をすることができるObsidian Syncは別途年払い月$4〜(月払い$5)が必要となります。
ほとんどの方は無料プランで充分かと思います。
ObsidianとKindle Highlightsプラグインの使い方
使い方はかなり簡単です。
初期設定
初期設定はそれほど難しくありません。
まず、Obsidianアプリをインストール。
Plugin options から「 Kindle Highlights 」を選択して以下を設定するだけです。
- Highlights folder location:同期先フォルダを選択
- Sync on startup:Obsidian起動時に自動同期(ON推奨)
- Amazon region
この3点を押さえたら、手動同期で動作確認しましょう。
手動同期はコマンドパレットで「sync highlights」を実行
同期方法
Kindle Highlightsは2種類の同期方法が選べます。
- Amazon Cloud:Amazonアカウントにログインしてクラウド上のハイライトを取得
- My Clippings.txt:Kindle端末内の
My Clippings.txt
をアップロード
クラウド同期だと最新ハイライトをワンクリックで取得でき、端末接続不要です。
ちなみにKindleからObsidianへの同期は何度でもできます。
Obsidian側で編集も可能です。
ただし、編集したものは同期してもKindleに反映はされません。(当然ですが)
Obsidianに取り込んだハイライトの使い方
Obsidianに取り込んだハイライトは使い方はいろいろ考えられます。
まず、大きいのがObsidianのノートはMarkdown形式のファイルってあるってこと。
他のアプリケーションに読み込んだり、コピペも簡単にできるんですよ。
それによりKindleでハイライトしたものを閲覧するだけでなく、自分で追記したり、他の情報と合わせてまとめたりと連携はかなり柔軟に行えます。
例えばこんな感じで々な用途が考えられるでしょう。
・同期された本ごとのハイライトをまとめる
・要点や気付きを1アイデア=1ノートで切り出す
・本を横断して項目ごとのまとめ資料を作る
・AIで要約する
特に株本やビジネス書などの知識系との相性は良いですね。
Zettelkastenメソッド
ちなみにObsidianは「Zettelkastenメソッド」という知識管理・知的生産の手法と相性が良いとされます。
Zettelkastenは、ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンが考案したカードベースのメモ術のこと。
こんな感じで利用すればKindle本も一瞬でZettelkastenメソッドが利用できるのです。
・1冊読了ごとにハイライトを要約ノートへ昇格
・要約から着想したアイデアを永続ノートへ分割
・「リンク」で既存ノートと相互リンク
Kindle Highlights→Obsidian→リンクで「知識をつなぐ」流れはZettelkastenと相性が抜群なんですよ。
より深く知りたい方はこちらの本をお読みください。


FAQ:よくある質問
よくある質問をまとめてみました。
Q | A |
---|---|
Amazonのログイン情報を入れるのが不安… | Cookie方式やMy Clippings.txt読み込みに切り替え可。必要に応じてプラグインの権限を確認しよう。 |
ハイライトの上限は? | Kindle側は1冊あたり最大15%程度まで取得可能(仕様)。 |
テンプレの変数はどこで確認? | Kindle Highlights設定画面のテンプレ編集欄やGitHub READMEに一覧があります。 |
複数端末で編集したい | Obsidian Sync(月$4〜)やDropbox/Google Drive + Gitで代替可能。 |
まとめ
今回は「Kindle本をObsidianと連携し、最強の読書ノートを作ろう」と題してObsidianとKindleハイライトの話をみてきました。
せっかく読んだ本がその後、内容をあまり覚えていない。なんてことのないように必要な内容をすぐに見直せる状態を作っておくとより知識が広がりますよ。
私もいろいろな本をKindleで買っていますが、この方法を使うようになってハイライトを引くために再度読み直してたりします笑
今ならKindle Unlimitedに3ヶ月無料で加入できます。
この機会に試してみるのも良いでしょう。

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