最近、台風や豪雨がかなり多くなっています。
実際に多大な被害が発生しました。
現在もボランティアの方などが土砂の取り除きなどに力を入れてくれています。
ボランティアまではできないけど少しでも貢献したいという方も多いでしょう。
そんな場合には寄附が有効ですよね。
しかし、ちょっとお待ちくだい。
同じ寄附でも寄附金控除の対象となり節税につながるものと繋がらないものがあります。
今回は今回のような災害時の寄附をした場合の節税について見ていきたいと思います。
所得税の寄附金控除とは
寄附金控除とは下記のように一定の寄附をした場合には税額控除の対象となる制度です。
納税者が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合には、所得控除を受けることができます。これを寄附金控除といいます。なお、政治活動に関する寄附金、認定NPO法人等に対する寄附金及び公益社団法人等に対する寄附金のうち一定のものについては、所得控除に代えて、税額控除(No.1260、No.1263、No.1266参照)を選択することができます。
出所:国税庁 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)より
具体的には下記の計算で税額控除の金額が決まります。
次のいずれか低い金額-2千円=寄附金控除額
イ その年に支出した特定寄附金の額の合計額
ロ その年の総所得金額等の40%相当額
「総所得金額等」とは、純損失、雑損失、その他各種損失の繰越控除後の総所得金額、特別控除前の分離課税の長(短)期譲渡所得の金額、株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る配当所得の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額をいいます。
出所:国税庁 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)
つまり、2000円を超える金額を寄附した場合、寄附先と寄附方法の内容によって所得税の寄附金控除を受けることができるということです。
寄附金控除が受けられる寄附先
寄附金控除は寄附先によって受けられるか受けられないかが決まります。
対象となる寄附先はたくさんありますので代表的なものを抜粋してご紹介しましょう。
公益社団法人、公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人又は団体
特定公益増進法人(日本赤十字社など)
社会福祉法人
認定特定非営利法人等(いわゆる認定NPO法人)
詳しくは国税庁のWEBページ「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」でご確認ください。
また、寄附する前に寄附先や税務署に寄附金控除の対象となっているかを確認するのも良いでしょう。
寄附金控除の対象とならないもの
寄附の内容や寄附の方法によっては対象とならないものがありますのでおさえておきましょう。
こちらもたくさんありますので代表的なものをご紹介しましょう。
2000未満の寄附
ポイントでの寄附(1ポイントあたりの金額が計算できるものは除く)
前述の寄附金控除が受けられる寄附先にない法人、団体、個人に寄附した場合
物資による寄附は対象とならないんですね。
この辺りは改正してくれても良い気がしますが、金額にしにくいのと会社の不良在庫のいい処分方法になってしまう可能性があるためなかなか難しそうです。
また、最近クラウドファンディングが流行っていますが、寄附先と主催者が違う場合があります。
直接の寄附先が前述の寄附金控除が受けられる寄附先に該当している必要がありますのでご注意ください。
寄附金控除の方法、手続き
寄附金控除を受けるためには確定申告をする必要があります。
確定申告の際に寄附金控除に関する事項を記載した書類を添付するか、確定申告書を提出する際に提示する必要があります。
具体的には寄附した団体などから交付を受けた領収書などです。
おすすめはふるさと納税
一番簡単に寄附金控除をできるのがふるさと納税です。
そのため、今回のような寄附をする場合にもふるさと納税が便利です。
通常のふるさと納税と違い返礼品は受けられませんが、寄附した金額がそのまま被災地に届くことになります。
某所に寄附した場合、手数料や人件費を控除して被災地に寄附しているそうですが、直接送れるのはお互いに嬉しいですよね。
ふるさと納税での寄附が便利な理由としてワンストップ特例が使えることが大きいです。
確定申告が不要。ワンストップ特例とは
ワンストップ特例制度とは、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みです。
ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体までであれば、この制度を活用できます。
ワンストップ特例を受けることができるのは下記の条件を満たしている場合のみです。
2. 1年間のふるさと納税納付先自治体が5つまでの人
もともと確定申告が必要なかたは受けられませんのでご注意ください。
ふるさと納税で平成30年7月豪雨の寄附をする
ふるさと納税で平成30年7月豪雨の寄附をする専用ページは各社用意してありますのでご紹介しておきましょう。
ふるなび
ふるなびでは現在、福岡県久留米市、兵庫県養父市、高知県宿毛市、岐阜県関市、京都府亀岡市に寄附することが可能となっています。
ふるなび災害支援
楽天ふるさと納税
楽天ふるさと納税では岐阜県関市、佐賀県鳥栖市、高知県宿毛市、京都府宮津市、岡山県笹岡市、京都府亀岡市、兵庫県宍粟市、福岡県赤村、岐阜県七宗町、岐阜県飛騨市、高知県への寄附が可能となっています。
西日本豪雨寄附
さとふる
さとふるでは岐阜県関市、京都市福知山市、京都府宮津市、京都府亀岡市、岡山県津山市、岡山県新見市、岡山県西粟倉村、愛媛県今治市、愛媛県西予市、愛媛県鬼北町、福岡県筑前町、福岡県赤村、高知県への寄附が可能となっています。
さとふる豪雨緊急支援募金
まとめ
今回は「【令和元9月台風】震災発生時の寄附(義援金)。節税ができる方法、できない方法を覚えておこう」と題して寄附金控除の話を見てきました。
中には被災地への寄附をするのに節税とか考えるのはけしからんと考える人もいるかもしれません。
しかし、少しでもお得に寄附できるとわかれば寄附そのものが増えて結果として被災地の復興に貢献することができると考えて記事にしました。
今回の記事を参考にぜひ被災地に寄附をしましょうね。
私ももちろん寄附しましたよ。
読んでいただきありがとうございました。
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