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単元未満株はやめとけ?デメリットと注意点、手数料、貸株まで丸わかり

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単元未満株はやめとけ?デメリットと注意点、手数料、貸株まで丸わかり

「任天堂株を買いたいけど一度に130万円はムリ…」「NISAでもっと分散したい」。そんな悩みを一気に解決してくれるのが単元未満株(端株・ミニ株)です。

通常、国内株は100株単位でしか買えませんが、単元未満株なら1株からOK。

しかもSBI証券などでは売買手数料まで0円になり、初心者でも気軽に高配当株や話題の大型株へ分散投資できます。

本記事では制度の仕組みから、手数料・スプレッドなどの落とし穴、毎月1万円を10年間積み立てた場合のリターン。

さらに主要ネット証券5社を徹底比較してみました。

目次

単元未満株とは?制度のキホン

まずは単元未満株の概要について見ていきましょう。

100株単位の壁を越える“小口投資”

単元株=通常売買単位(多くは100株)。

これ未満で売買できる仕組みが単元未満株です。

証券会社が投資家の注文を相対取引または店頭取次ぎでまとめ、市場で100株単位にして決済するため、1株から注文できます。

単元未満株の名称は証券会社により異なる

ちょっとややこしいのが単元未満株の読み名は証券会社によって異なるんですよ。

単元未満株を実施している主な証券会社の呼び名は以下の通り。

SBI証券:S株
楽天証券:かぶミニ®
三菱UFJeスマート証券:プチ株®
マネックス証券:ワン株
SMBC日興証券:キンカブ

それぞれ多少仕組みや手数料が異なります。

単元未満株の取引時間と約定方法

取引時間は基本的に殆どの証券会社が

寄付取引:前場・後場の始値で約定

となっています。 

注文時間の制限等は証券会社により異なり、例えばSBI証券のS株の場合には

注文受付時間約定タイミング
〜7:00当日前場初値
7:00〜10:30当日後場初値
10:30〜13:30当日後場引け
13:30〜翌営業日前場初値

といった感じの注文になります。

なお、楽天証券のみが

リアルタイム取引:証券会社が提示する社内板で即時約定

が可能となっています。

単元未満株のメリット4選

次に単元未満株のメリットを見ておきましょう。

メリット具体例
少額で高価格銘柄に投資キーエンスや任天堂など株価が高い株を1株購入可能
ドルコスト平均法でリスク分散毎月すこしずつ買い増し→価格変動の影響を平準化
配当金を1株から受け取れる高配当株を端株で複数銘柄保有し、配当を再投資
1株で株主優待も受け取れるケースも(通常100株から)端株+定期買付で優待銘柄を無理なく単元化

一番大きいのは少額で買えることですね。

特にキーエンスや任天堂、ファーストリテイリング(ユニクロ)など人気なのに株価が高く手が出しにくい銘柄も気軽に購入しやすいというのが大きいでしょう。

ドルコスト平均法的な買い方も可能です。

ラテマネー分を浮かして単元未満株をすこしづつ買うなんて投資法も流行っていますね。

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なお、配当金は1株でも当然でます。

単元未満株のデメリットと注意点

一方、デメリットもあります。

手数料・スプレッドが割高になりがち

基本的に手数料は少し割高となっています。

各社の手数料は以下の通り。

SBI証券:売買手数料、スプレッド0円(ゼロ革命)
楽天証券:売買手数料0円だが、リアルタイム取引の場合は0.22%スプレッド
三菱UFJeスマート証券:0.55%(税込)・最低52円、スプレッド0円
マネックス証券:買付0円/売却0.55%・最低52円、スプレッド0円
SMBC日興証券:手数料0円だがスプレッド方式(100万円未満売却0.5%、100万円超買付売却1.0%)

SBI証券は売買手数料もスプレットも0円という驚異的な条件となっています。

楽天証券も基本的に売買手数料、スプレット0円ですが、リアルタイム取引の場合は0.22%スプレッドとなります。

スプレッドは株式投資ではあまり一般的ではありませんが、買うときと売るときで価格に差をつけてそこで手数料を徴収するやり方のことです。

楽天証券の解説に書いてある事例だと

東証の売気配が5,600円のときに注文をすると、5,600円に0.22%加算した金額は5,612.32円となるため、1円未満は切上げとなり、約定単価は5,613円です。

つまり13円が手数料として取られるってことですね。

手数料で考えれば単元未満株をやるならSBI証券か楽天証券がお得ですね。

約定タイミングの制約

寄付取引のみの証券会社の場合、注文から約定まで最大半日待つことになります。

値動きが激しい日は想定価格とズレるリスク。

NISAは使える?

NISAの成長投資枠でも取引可。

ただしつみたて投資枠は対象外

株主優待・議決権の扱い

議決権は単元未満だと無しです。

先日、話題になったフジテレビの株主総会だとは株主総会参加目当てに株を購入した人も多かったようですが、単元未満株だと参加できませんでご注意ください。

ただし、株主通信等のIR資料は届く銘柄は多いです。

株主優待は“100株保有”が条件のケースがほとんど。

ただし、中にはジョーシンのように1株でも株主優待が受け取れる銘柄もあります。

私もそれ目当てで1株だけジョーシン持ってます笑

100株になったらどう扱われる?

自動的に単元株に繰り上がり、以後は通常売買が可能。

手続きや費用は不要。

貸株に注意

ただし、単元未満株から単元株になった場合に、手続きしないと貸株サービスを利用できない制限がある証券会社もあります。

S株取引や株式分割等による単元未満株は、貸株非対象銘柄となっております。仮に単元未満株をS株や買増請求によって買増して単元株になった場合や株式分割等のコーポレートアクションによって単元になった場合についても、貸株の非対象銘柄とさせて頂いております。(例:1000株単元の銘柄で、1:2の株式分割があり、保有している500株【単元未満株】が1000株【単元株】になった場合は、単元未満株式500株、500株を保有することになりますので、対象外となります。)また、株式併合等によって単元株が単元未満株式になった場合も同様に、対象外となります。

※複数ある単元未満株を単元株におまとめいただくことで、単元株部分は貸株対象とすることが可能です。単元株におまとめをいただくことをご希望される際は、お手数ですが、カスタマーサービスセンターまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。

出典:SBI証券 重要事項より

また、101株のように端株が残っているケースも対象外の証券会社も多いです。

貸株にできないケース
単元株数100株の銘柄を60株・80株・20株・50株の4回にわけて取得し、合計で210株保有している場合。
→貸株にできません。

プチ株取引で90株買い増し、合計で300株に、もしくは10株売却して保有株数を200株にすれば貸株にできます。ただしその場合でも100株のみ貸株にするというように、一部を貸株にすることは出来ません。

出典:三菱UFJeスマート証券 プチ株®として複数回にわたって取得し、単元株になった株式でも貸株に出来ますか?

貸株をやりたい場合にはマネックス証券のワン株を使うか、はじめから単元で購入するのが楽かもしれません。

証券5社の手数料・サービス比較

それでは単元未満株を実施している主な証券会社のサービスを比較してみましょう。

項目SBI証券楽天証券三菱UFJeスマート証券マネックスSMBC日興
サービス名S株かぶミニ®プチ株®ワン株キンカブ
買付手数料0 円0 円0.55%0 円0 円
売却手数料0 円0 円0.55%(最低52円)0.55%(最低52円)0 円
スプレッドなし0.22%(リアルタイムの場合)なしなし100万円未満売却0.5%、100万円超買付売却1.0%
リアルタイム取引××××
積立対応
金額指定××××
貸株対応××××

主な違いは手数料とリアルタイム取引、金額指定、貸株の有無ですね。

毎月1万円×10年シミュレーション

手数料差はいまいちわかりにくいので月額1万円×120回拠出、複利5%で計算、手数料・スプレッドは購入時のみ考慮した場合の手数料を見てみましょう。

ケース年利5%想定最終評価額手数料総額
手数料0円(SBI)1,543,632円0円基準
手数料0.55%(買付時のみ)1,535,142円6,600円▲8,490円
スプレッド0.22%(楽天リアルタイム)1,538,500円約2,640円▲5,132円

投資額120万円に対し差は1%未満。

リターンへの影響は限定的ですが、短期売買や高頻度取引ではコストが効いてきます。

単元未満株の活用事例&賢いテクニック

それでは単元未満株の活用事例をご紹介します。

高配当株を“1株ずつ”買い増し

SBI証券等の「株式定期買付サービス」で高配当株を毎月500円程度で購入→配当金を再投資。

株主優待を狙って100株化

株主優待に魅力のある会社の株(優待廃止予定に注意)を端株でドルコスト平均法でコツコツ集める→権利確定月までに単元化。

議決権は無いがIR資料は届く

端株でIR資料が見たい会社の株を1株保有し、株主総会招集通知を情報収集ツールに活用。

貸株+配当金相当額で利回り上乗せ

マネックス証券なら端株でも貸株可能。

配当+貸株金利0.1%で“ちりつも”リターン。

まとめ

今回は「単元未満株はやめとけ?デメリットと注意点、手数料、貸株まで丸わかり」と題して単元未満株についてみてきました。

まとめるとこんな感じですね。

1株から買えて高価格銘柄にアクセス
ネット証券を選べば売買手数料0円も可能
ただしスプレッドや約定タイムラグなど隠れコストに注意
目的は長期積立&分散投資。短期売買や値幅取りには不向き

まずは手数料ゼロの証券会社で少額デビューし、慣れたら高配当株や優待株をコツコツ集めて“100株達成”を目指しましょう。

おすすめは取扱銘柄が約4,300社と多く、手数料がゼロ円のSBI証券のS株ですね。

SBI証券

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