先進国株式のインデックスファンドも信託報酬戦争もそろそろ終わりかな?って水準まで来ました。
三菱UFJ国際の「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」が他社に追随してどんどん信託報酬を下げるため他が追随しなくなってきた感じになっています。
携帯電話に参入したばかりのころのソフトバンクみたいですね。
そこで今度は成績に着目して比較してみたいと思います。
先進株式インデックス投信は本当はどれがよいのか?
今回はSBI証券の投資信託ランキング上位の先進国株式ファンド5つを比較してみたいと思います。
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
One-たわらノーロード 先進国株式
三井住友TAM-SMT グローバル株式インデックス・オープン
SBI-EXE-i つみたて先進国株式ファンド
信託報酬
まずは信託報酬から見ていきましょう。
ニッセイ外国株式インデックスファンド | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | たわらノーロード 先進国株式 | SMT グローバル株式インデックス・オープン | EXE-i つみたて先進国株式ファンド | |
信託報酬(税込み) | 0.20412%以内 | 0.11826%以内 | 0.216% | 0.54% | 0.1155%程度 |
信託報酬はEXE-i つみたて先進国株式ファンドが最安値となります。
三重コスト問題
しかし、EXE-i つみたて先進国株式ファンドは三重課税コストの問題があります。
三重課税とは株式の配当について3重で課税されることでリターンがその分抑えられることになり実質的なコストと考えられるってことです。
EXE-i つみたて先進国株式ファンドはアメリカのETFを購入するファンドです。
アメリカのETFは配当金について米国、日本で課税されます。さらに現地国の課税もあることから3重での課税となるのです。
アメリカのETFを買わない投資信託の場合も配当金について日本と現地国では課税はされますが、アメリカのETFの課税分が発生しません。
その差をあたりを加味するとeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが信託報酬最安値となります。
ベンチマーク
この5つ同じように先進国株式の投資信託ですがベンチマークが多少違うところがあります。
ニッセイ外国株式インデックスファンド | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | たわらノーロード 先進国株式 | SMT グローバル株式インデックス・オープン | EXE-i つみたて先進国株式ファンド | |
ベンチマーク | MSCI コクサイ インデックス(配当込み、円換算ベース) | MSCI コクサイ インデックス(配当除く、円換算ベース) | MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) | MSCI コクサイ インデックス(配当除く、円換算ベース) | FTSEデベロップド・オールキャップ・インデックス(円換算ベース) |
MSCI コクサイ インデックス
ニッセイ外国株式インデックスファンド、eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、たわらノーロード 先進国株式、SMT グローバル株式インデックス・オープンばすべてMSCI コクサイ インデックスです。
MSCI コクサイ インデックスとは日本を除く先進国株式市場の大型・中型株式から構成される時価総額加重平均型の株価指数です。全22カ国、約13,00銘柄から構成されており、先進国株式市場の時価総額約85%をカバーしています。
ただし、この4つ実は微妙に違うベンチマークだったりもします。
ニッセイ外国株式インデックスファンドとたわらノーロード 先進国株式は配当込です。
しかし、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスとSMT グローバル株式インデックス・オープンは配当除くです。
FTSEデベロップド・オールキャップ・インデックス
EXE-i つみたて先進国株式ファンドはちょっと異色でFTSEデベロップド・オールキャップ・インデックスです。
FTSEデベロップド・オールキャップ・インデックスとMSCI コクサイ インデックスとの大きな違いは日本、韓国、小型株を含んでいるということです。
先進国株インデックスファンドのほとんどが日本を含んでいませんのでちょっと新鮮な感じですね。
韓国は新興国株のインデックスファンドに含まれているのがほとんどのなので先進国株インデックスファンドに含まれていませんでしたが、こちらでは含まれています。
また、面白いのが小型株を含んでいることでしょうね。
パフォーマンス(4月10日現在)
この5つは多少ベンチマークや信託報酬は違いますが基本的に同じ先進国株に投資をするファンドです。
実際の成績はどうなのかを見ていきましょう。
まずは騰落率から見ていきましょう。
ニッセイ外国株式インデックスファンド | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | たわらノーロード 先進国株式 | SMT グローバル株式インデックス・オープン | EXE-i つみたて先進国株式ファンド | |
騰落率(1週間) | -0.12% | -0.11% | -0.11% | -0.12% | -0.39% |
騰落率(1ヶ月) | -3.33% | -3.30% | -3.32% | 3.35% | -2.91% |
騰落率(6ヶ月) | -3.21% | -3.19% | -3.24% | -3.38% | – |
騰落率(1年) | 8.57% | 8.60% | 8.54% | 8.21% | – |
騰落率(3年) | 9.24% | – | – | 8.84% |
騰落率はベンチマークがほぼ同じ前4つでは信託報酬が1番安いeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが多少ですがマイナス幅が低くなっていますね。
逆に信託報酬が1番高いSMT グローバル株式インデックス・オープンが1番悪くなっています。
信託報酬の差が出ている感じです。
一方、ベンチマークに日本、韓国、小型株が含まれているEXE-i つみたて先進国株式ファンドは多少違う動きをしています。
騰落率(1週間)では1番マイナス幅が大きいですが、逆に騰落率(1ヶ月)では1番リターンが良い(マイナス幅が少なくなっています)
同じ先進国株ファンドですが違うタイプの商品として捉えた方がよいのかもしれませんね。
次にトータルリターンです。
ニッセイ外国株式インデックスファンド | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | たわらノーロード 先進国株式 | SMT グローバル株式インデックス・オープン | EXE-i つみたて先進国株式ファンド | |
トータルリターン(6ヶ月) | -1.87% | -1.85% | -1.91% | -2.05% | – |
トータルリターン(1年) | 6.92% | 6.96% | 6.87% | 6.57% | – |
トータルリターン(3年) | 3.13% | – | – | -3.05% | – |
こちらも同じ傾向ですね。
信託報酬が1番安いeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが多少ですがリターンが一番良くなっています。
EXE-i つみたて先進国株式ファンドはまだできて6ヶ月になっていたないため不明です。
まとめ
今回は先進国株式インデックス投資信託の本当によいのはどれか?についてみてきました。
やはり信託報酬の差が成績にも現れてくるのですね。
今、先進株式インデックス投資信託選ぶならば信託報酬が安い「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」が最有力です。
また、多少ベンチマークが違う「EXE-i つみたて先進国株式ファンド」も候補になってくる感じですね。
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスを買うには
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスはいろいろな証券会社で取り扱われています。
つみたてNISAでも有力候補となるであろうSBI証券、楽天証券で買うことができます。
また、iDeCoではマネックス証券 iDeCo、松井証券iDeCoで買えます。
EXE-i つみたて先進国株式ファンドを買うには
EXE-i つみたて先進国株式ファンドはSBIアセットマネジメントの商品ということもあるのでしょうがSBI証券でのみ買うことができます。
もちろんつみたてNISA、NISAとも購入は可能です。
残念ながらiDeCoで買える証券会社は今のところありません。
SBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」で買えるようになるのを期待したいところですが・・・
読んでいただきありがとうございました。