9月29日に東証に新規上場します西本Wismettacホールディングスの財務分析をしてみたいと思います。
西本Wismettacホールディングス9月29日上場
西本Wismettacホールディングスが上場する9月29日は、壽屋が26日、ロードスターキャピタルが28日と上場が連続し、
その後29日に話題のマネーフォワード、テックポイントインクと合わせて3つが上場する形となります。
そのためある程度、資金が分散してしまうリスクがあります。
また、北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいますので注意が必要です。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
西本Wismettacホールディングスのビジネスモデル
西本Wismettacホールディングスの事業内容は海外における日本食、アジア食品・食材の輸入及び卸売、日本における青果物全般等の輸入卸売販売等となっています。
西本Wismettacホールディングスのビジネスモデル
西本Wismettacホールディングスは創業70年を越す老舗の貿易商です。
貿易商ですからビジネスモデル的には珍しいものではありません。
出所:西本Wismettacホールディングス目論見書より
世界各地に拠点があり取引を行っています。
出所:西本Wismettacホールディングス目論見書より
西本Wismettacホールディングスの収益性
売上高総利益率
次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。
売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。
27年度17.65%
28年度17.64%
とほぼ同率で推移しています。
売上げもほぼ同額ですのである意味すごい安定感です(笑)
売上高営業利益率
次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。
27年度5.05%
28年度4.62%
こちらは前年より少し落としています。
詳細はわかりませんが販売費及び一般管理費が少し上がったことが要因です。
上場前は上場準備でお金が結構かかりますのでそのあたりかもしれませんね。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
27年度4.58%
28年度4.37%
こちらも売上高営業利益率で前年より少し落としています。
為替差損がそれなりにありますね。
貿易関連はこの影響が大きくなります。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
28年度 +0.05%
とかなり微増です。
創業70年の安定した企業ですからなかなか大きくは伸びませんね。
収益性まとめ
売上げの伸びは止まっている。収益性もそれほど高くない
西本Wismettacホールディングスのの安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
27年315.88%
28年345.92%
とかなり高くなっています。
棚卸資産もそれなりにありますがそれらを省いてもかなりの水準で資金繰り面では当面問題になることはないでしょう。
逆にその資金をもっと上手く使ったほうが・・・って思えてしまうレベルです。
そのためPBRをもかなり低くなっています。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
27年58.3%
28年56.3%
と少し悪化しています。
しかし、問題になるようなレベルではなく逆にかなり高い水準となっています。
キャッシュフロー
キャッシュフローは営業活動がプラス
投資活動がマイナス
財務活動がプラス
となっています。
28年はフリーキャッシュフローがマイナスとなっていますが連結子会社の株式取得による突発的なものですからそこまで気にする必要はないでしょう。
安全性まとめ
安全性はそれなりに高めです。
特にこちらの面で問題はないですね。
逆に余剰資金の活用を検討してほしいレベルです。
バリュー投資としてみればその点が改善されれば面白いのでしょうが・・・
西本Wismettacホールディングスの株価
PER、PBR
PERはそれなりです。
割安感もありません。
逆に成長もとまっているため此処から先の魅力を考えるとちょっと今の株価でも割高感はあります。
逆にPBRはかなり割安な水準となっています。
このあたりの判断をどうみるかでしょう。
成長株投資と見るとありえませんが、バリュー投資と考えるとぜんぜんありな水準ですね。
IPOは成長企業が多いのでその点では見劣りしてしまいますが・・・・
まとめ
今回は西本Wismettacホールディングスの財務を中心に分析してみました。
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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