自民党の参議院議員が、自身のX(ツイッター)で、ブライダル業界への補助金事業である「ブライダル補助金」を自民党少子化対策議連の要望で新設したことを誇っていて炎上しています。
多くの方は結婚式代を補助する補助金と勘違いしているようです。
そのため、結婚式を挙げることと、少子化は関係ないだろ!!と炎上しているのです。
しかし、実はそもそも「ブライダル補助金」。
インバウンドに取り組む結婚式場等(事業者)向けの補助金で、個人の結婚式代を補助してもらえるものでもないんですよ。
今回はこの件を解説していきます。
ブライダル補助金はインバウンド向けの結婚式場支援の補助金
なお、ブライダル補助金は通称で、正式名称は「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」といいます。
順番に見ていきましょう。
特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業の目的
まず、ブライダル補助金の目的は以下のとおりです。
ブライダル産業といった生活関連サービス業は、新型コロナウイルス感染症感染拡大を契機として国内の事業環境が変化しています。本補助金は、補助事業者が実施する特定生活関連サービス業のインバウンド需要獲得に向けたビジネスモデルの構築等を行う事業に要する経費の一部を助成することにより、もって我が国における特定生活関連サービス業の持続的発展を支援することを目的とします。
出典:経済産業省 「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」とは
ブライダル産業がコロナで落ち込んでいるからインバウンド需要獲得に向けての取り組みに費用を補填しますというものです。
簡単に言えば海外の人に日本で結婚式を挙げてもらおうってことです。
具体的なイメージとしては以下のような活用事例が公開されています。
ブライダル補助金の対象事業
なお、ブライダル補助金は以下が対象事業となります。
(1)海外に向けた日本文化等の魅力発信を実施するためのビジネスモデルの構築をする事業であること。
①海外向け広告宣伝
②イベント出展等
(2)訪日外国人の受入に必要な基盤強化を実施するためのビジネスモデルの構築をする事業であること。
①設備等改修
②翻訳ツール等導入
③従業員研修
④商品設計・開発等
つまり、事業者が海外向けの販促などを行なった場合に補助をするというものです。
ブライダル補助金の応募資格
応募資格は以下の通り。
次の要件を満たす法人とします。
(1)日本に拠点を有し、日本の法令に基づき設立されていること。
(2)本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること。
(3)本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について十分な管理能力を有していること。
(4)経済産業省からの補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている者ではないこと。
(5)総務省が定める日本標準産業分類に基づく中分類「79 その他の生活関連サービス業」に該当する事業を全部又は一部実施していること。
※ただし、「791 旅行業」は除く。
(6)日本文化等を発信することで外国人の来訪が見込まれる施設 を管理・運営する事業者であること。
つまり、その他の生活関連サービス業(ブライダル業)の方が対象の補助金です。
補助金の作成経緯をみてるとブライダル業の方が陳情して検討されてきたようですから、ロビー活動の成果ですね。
相変わらずの利益誘導型の動きですね。。。
ブライダル補助金の補助率、補助額
ブライダル補助金の補助率、補助額は以下の通り。
補助率
1/2
補助上限額
対象となる事業
(1)…上限300万円
(2)…上限500万円
つまり、最高で1,000万円使うと1/2の500万円補助されるってことです。
日本人の少子化対策との関係性は無理やり
まとめ
今回は「 炎上中のブライダル補助金はそもそもインバウンド用で日本人向けの補助金でない件」と題してブライダル補助金についてみてきました。
今回はブライダル業界の補助金でしたが、実質1社をターゲットとしたような補助なども散見されます。
利益誘導型の政治はそろそろやめてほしいところです・・・・
少子化対策はなかなか難しい問題ですが、ブライダル補助金がまったく意味がないことは誰でもわかりますからね。
炎上して当然かも知れません。
個人的な少子化対策の意見はこんな感じ、
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