なぜ株式投資で失敗すると借金まみれというネガティブなイメージが生まれるのか

私は2004年ころから株式投資をしていますが、その頃から世間の株に対してのネガティブなイメージは変わっていません。

株が趣味なんて言ってしまったら危ないことをしているギャンブラーなんてイメージを持たれることもチラホラ

中には株式投資で失敗すると借金まみれになるなんて考えている方が少なからずいます。

実際に会社によっては株をやっていると経理などお金を扱う仕事につかせてもらえないなんて話もあるんですよ。

私は会社員時代は経理責任者などをやっていましたが、株式投資が趣味であることを公言していましたので、横領を心配する声が社外取締役(某東証一部上場会社の社長)からあがったこともありました。

たしかに使い込みをしてしまう人の中には株の借金を払うためにとしたという話も実際に聞いたことがありますので、そのような心配の声が上がるのも仕方ないのかもしれませんけどね・・・

そのくらい株式投資のイメージはあまり良くない傾向にあります。

株をやっている人からすれば株式投資=借金でないことは当然わかるとおもいますが、なぜ世の中的にそう考えられてしまうのでしょうか?

今回は株式投資と借金の関係についてみていきます。

株式投資で借金ができるケースは・・・

株式投資の取引方法は大きく分けて2パターンあります。

一つは現物取引、一つは信用取引です。

多くの方は現物取引だと思います。

先に結論を言っておくと現物取引だけでは借金は生まれず、信用取引の場合は借金ができる可能性があるのです。

現物取引では借金は生まれない

まず、現物取引とは手持ちの資金だけで株式取引をする方法です。

証券口座に入っているお金でしか売買できないんですよ。

ですから借金は生まれようがないのです。

例えば証券口座に100万円入っていて100万円分の株を購入したとします。(わかりやすくするため手数料は考慮しません)

もし株価が倍になったとしたら株は200万円となりますからその時点で売れば100万円の利益となります。

逆にその会社の株価が半分になったとしたらの時点で売ったら50万円の損失。

倒産したとしても株の価値が0円になるだけですから損失100万円となります。

つまり、多くの方がやっている現物取引では株式投資で失敗しても借金を背負うことはないのです。最悪でも元の資金を失うだけなんですよ。(借金をして証券口座にお金を入れてれば別ですが)

信用取引は借金ができる可能性がある

「株式投資で失敗すると借金まみれになる」という話はおそらく信用取引から来ていると思われます。

たしかに信用取引で失敗すると借金まみれになる可能性があります。

信用取引とは簡単に言えば借金をして株を買ったり、売ったりする取引です。

例えば証券口座に100万円入っている場合に、その100万円を委託保証金とするとそれを元手に3.3倍まで株を買うことができます。(委託保証金は約定代金の30%以上)

つまり、信用取引だと100万円で借金230万円と合わせて330万円分の株が買えるんですよ。

計算をわかりやすくするため3倍の300万円買ったとして考えて見ましょう。

もし、株価が倍になれば600万円です。その時点で売れば利益は300万円ですから現物取引の約3倍ですね。(わかりやすくするため手数料等は考慮しません)

かなり大きな利益を得られました。

しかし、逆にその会社の会社の株価が半分になったとしたらどうでしょう?株の価値は150万円になります。

損失は150万円です。借金200万円していますのですべて売っても50万円足りない計算となってしまうのです。

この部分が借金です。

その会社が倒産したとすると株の価値が0円になるだけですから損失300万円。借金200万円分が残り、元の100万円を失ったことになります。

なお、通常は委託保証金が20%を下回ってしまった場合は、追加保証金(追証)を差し入れなければなりませんのでよっぽど急落がない限りそこまではいかないのですが・・・

つまり、ハイリスク・ハイリターンなのが信用取引なのです。

信用取引の売りはさらに・・・

ちなみに信用取引は株を持っていなくても株を売る事ができます。

いわゆる信用売り(空売り)です。

証券会社から株を借りて株を売却して、あとから買い戻して証券会社に株を返すという取引となります。

株価が下がると予想した場合や、最近流行りの株主優待を目的とした「つなぎ売り」なんかでよく使われます。

例えば100万円分の株を信用売りしたとします

もし株価が下がって50万円になったところで買い戻せば50万円の利益を得ることができます。100万円で借りた株を50万円で返したということです。(わかりやすくするため手数料等は考慮しません)

現物取引では買いから入ることしかできませんから基本的に株価があがることを予想して買うしかありません。

しかし、信用取引では株価が下がることを予想した場合でも儲けることができるんですよ。

ここだけ聞くとかなり魅力的な仕組みと感じられると思います。

しかし、信用売りはリスクはかなり高いので上級者向けと言われるのです。

例えば100万円の株を信用で300万円で買った場合はもし価値が0円となっても借金200万円分が残り、元の100万円を失ったのが上限となります。

しかし、信用売りの場合はその上限がないのです。

もしその会社の株が10倍となっても決済期限が来たらその金額で買い戻す必要があるのです。

有名な相場格言に「買いは家まで、売りは命まで」というものがあります。

信用取引で買いなら失っても家までだけど、信用取引の売りは命まで取られかねないぞってことです。

信用売りはそれくらいリスクが大きいことを知っておきましょう。

この信用売りで大損した人のイメージが株式投資=借金という感じで残ってしまっているんでしょうね。

株式投資で失敗しないためのポイント

今まで見たように株式投資=借金というイメージや怖いと感じられている方が多いのは事実です。

しかし、基本的に期待値の高い取引を繰り返せば利益が出やすい勝負でもあるのです。

そこで株式投資で借金を作ってしまうなど大きな失敗をしないためのポイントをご紹介しましょう。

株式投資は余剰資金でやろう

最近、相場が強気だったせいかネットを見ているとかなりの割合を株式投資などに費やしている方を見かけます。

しかし、株式投資の基本は余剰資金でやることです。

ですから失っても生活に支障がでない範囲でやるのがおすすめです。

将来の教育資金や結婚資金といった失ったらいけないお金でやるのもおすすめしません。

また、前述のように信用取引(とくに信用売)はリスクが高いですからまずは現物取引から始めるのがオススメです。

損切は早く

これも最近よくある傾向ですが、損切りができない人が増えています。

強気相場ではマイナスとなってもまたすぐに戻ってきます。

そのため、その成功体験から損切りすることが損だと思っている方さえいます。

しかし、そんな相場はいつまでも続かないんですよ。

私も過去にはそのようなミスを犯した事があります。詳しくはこちらを御覧ください、

自分の想定した考えと違った動きの場合には損切りするのがおすすめですね。

特に信用取引の場合にはよりそこを厳しくする必要があるでしょう。

最近の証券会社は逆指値という指定した価格以下になったら売りという指定ができる注文方法があります。

そのあたりを上手く使うのがオススメ。

分散投資がおすすめ

特に初心者に多いのがこれだ!!って思った株に集中投資をしているケースです。

もちろんそれが当たる場合もありますので一概に悪いとは言いませんが、良さそうに見えている企業でも大きな事件や事故で様相が変わってしまうってこともあり得るんですよ。

大震災が起こるまでは安全な株の代表格だった東京電力や高配当株の代表だった日産のようなことも起こりえるんです。

ですからある程度の分散することが必要なんです。

初心者の方は分散と言っても難しいでしょうから初めての投資はiDeCoつみたてNISAなど税制優遇がある制度で世界株などの投資信託を買うのがオススメだったりします。

そうすれば世界全体の株などに簡単に分散投資が可能です。

まとめ

今回は「なぜ株式投資で失敗すると借金まみれというネガティブなイメージが生まれるのか」と題して株式投資で失敗すると借金まみれになるというイメージについてみてきました。

まとめると信用取引(特に空売り)は大きなリスクがあります。その損失を出してしまった人のイメージでこのようなネガティブな情報がでるようになっているのだと思われます。

まずは投資信託や株式投資をやるにしても現物投資から始めれば借金を背負ってしまうなんてことは起こりませんのでそこから始めてみてはいかがでしょうか?

初めての株式投資を始めるならたくさんの商品が揃ったネット証券最大手のSBI証券やそのグループ企業で1株単位で株を購入できたり、Tポイントで株が買え敷居が低いSBIネオモバイル証券あたりがおすすめですね。

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