ソフトバンク第2回社債型種類株式は買い?

ソフトバンク株式会社が社債型種類株式の募集を開始します。

ちょっと聞き慣れない社債型種類株式

一時期のソフトバンクの社債と比較して金利が下がっていますが、国債などと比較してまだまだ高い金利となっていますね。

今回はソフトバンクの社債型種類株式について見ていきます。

社債とは

まずは社債とはなにかという点から説明しておきましょう。

社債とは会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことをいいます。

簡単にいえば企業の「借金」です。

個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。

社債は普通社債、転換社債などいろいろな発行方法があります。

その内容によってルールも違いますが、一般的には高めの利率が定められており、その利息をもらいつつ、満期や繰上償還時に額面で償還(買い取り)されます。

つまり、期日になれば元本が返ってくる上に利息がもらえるのでその分がプラスというわけです。

ただし、デメリットがあります。

企業が破綻した場合や経営が悪化した場合です。

その場合には、利息が滞ったり、元本が返ってこない可能性もあります。

また、社債は途中で換金したいと思っても株ほど売買が容易ではありません。

そのリスク分、利回りが高く設定されているんですね。

ちなみに昨年でたソフトバンクグループの社債は利率4.75%でした。(ハイブリット社債)でしたね。

社債型種類株式とは

それでは社債型種類株式とはどういったものなのでしょう。

簡単に言えば株式なんだけど社債的な性質が大きいものとなります。

ソフトバンク第1回社債型種類株式概要

出典:ソフトバンク 第1回社債型種類株式に関するご説明資料より

社債型種類株式の主な商品性としては、以下です。(ソフトバンクの説明)

  • 社債型種類株式の株主に対しては、普通株主への剰余金の配当に先立って、優先的に配当が行われます。
  • 社債型種類株式の株主は、原則として、株主総会での議決権を有しません。
  • 社債型種類株式には取得条項が付されており、取得事由が発生した場合には、発行価格相当の現金を対価として発行会社による取得が行われる可能性があります。取得条項として、発行から所定の期間が経過した後に発行会社が取得を決定したことなど、発行会社が取得の判断を行うことができる内容とされる場合があります。

また、社債と違った大きなポイントとして東証に上場していますので、普通株式のように売買がしやすいという点もあります。

なお、株なので当然価格の上下もあります。

ただし、ソフトバンク株とはまた違った価格設定となっていますので単純な比較はできない感じですね。

1回社債型種類株式 (94345)が上場していますので値動き等は見ることが可能です。

あとは配当が2030年まで固定であるという点もありますね。

業績の波で配当が少なくなるというリスクが少なくなります。(逆に多くなるということもなし)

安定した配当が得たいという方にはありな選択肢となりそうです。

財務指標の観点でもプラス

第1回社債型種類株式財務面のメリット

出典:ソフトバンク 第1回社債型種類株式に関するご説明資料より

さらにソフトバンク側からすると格付上は50%が資本となる商品性があるため、財務面でもメリットがあります。

増資をすれば上記の通り、既存株主の議決権が希薄化しますが、それもありません。

また、通常の社債であれば負債計上となりますが、こちらは50%は資本計上です。

そういった点でもメリットがある商品といえますね。




ソフトバンク株式会社第2回社債型種類株式の概要

それでは今回発行されるソフトバンクの社債型種類株式の概要を見ておきましょう

銘柄名

ソフトバンク株式会社第2回社債型種類株式

募集株式数

25,000,000株

発行価格8,000円
発行総額2,000億円
優先配当(一株あたり)
  1. 2030/3/31まで:発行価格×固定年率(3.20%~3.50%(仮条件))(※1)
  2. 2030/4/1以降:発行価格×変動年率(1年国債金利(※2)+上乗せ幅(※1、3)+0.25%)
  3. 2050/4/1以降:発行価格×変動年率(1年国債金利(※2)+上乗せ幅(※1、3)+1.00%)
発行会社による取得発行会社は下記いずれかの場合に、基準価額相当額(発行価格(8,000円)+経過配当金等の調整)の現金を対価に取得可能

  • (1) 発行日の5年後(2029/10/3)以降
  • (2) 資本性変更事由が発生した日以降(継続している場合のみ)
累積条項優先配当の支払の全部または一部が行われない場合、未払いの配当(以下、「未払配当」といいます。)は翌事業年度以降に累積し、繰り越される
上場日

2024/10/4(金)に東証プライム市場へ上場予定(証券コード:94346(予定))

優先株格付

A-(R&I)/A(JCR)

需要予測期間

2024/9/6(金)から2024/9/18(水)まで(最短で2024/9/13(金)まで)

条件決定日

2024/9/13(金)から2024/9/18(水)までの間のいずれかの日

発行日

2024/10/3(木)

投資格付はA-(R&I)/A(JCR)ですね。

ソフトバンクグループでは2023年4月にハイブリッド社債を発行していますが、その際はBBB(株式会社日本格付研究所)でした。

また、第63回無担保社債はA-(JCR)でしたから同等ですね。

ただし、こういった格付はあまり当てにならない部分もあります。

例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかAAAがついてたりしましたしね・・・

ソフトバンクは孫さん次第か

ソフトバンクの社債型種類株式は利回りの条件は悪くありません。

ソフトバンクは日本でも有数の規模の企業ですが、有利子負債の金額も日本有数の企業でもあります。

かなりレバレッジを効かせたアグレッシブな経営をしていますのでリスクは高めなのです。

個人的には孫正義さんが社長のうちは大丈夫だと思いますが、それ以降はなんともわからないのがソフトバンクですね。

後継者問題が怖い部分はあります。

それでも日本でも有数の規模の企業ですから大丈夫だとは思いたいところですけどね。

どこで買えるの?

なお、ソフトバンク株式会社の社債型種類株式は以下の証券会社で買うことができます。

野村證券株式会社
大和証券株式会社
みずほ証券株式会社
SMBC日興証券株式会社
株式会社SBI証券
東京証券取引所プライム市場に上場(予定)しますので、上場後は多くの証券会社で購入可能となると思われます。




まとめ

今回は「ソフトバンク第2回社債型種類株式は買い?」と題してソフトバンクの社債型種類株式について見てきました。

3.20%~3.50%(税引前)という比較的高めの利率が付きますので検討してみてもよいでしょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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