またまたソフトバンクが日本初の取り組みを発表しました。
社債型種類株式の発行です。
今回はこの社債型種類株式についてわかりやすく解説していきます。
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の概要
それでは具体的に今回発行されるソフトバンクの第1回社債型種類株式についてみていきましょう。
簡単に言えば株なんだけど社債の性質をもっているといった感じですね。
通常の株や社債との違い
通常の株との違いは以下の資料がわかりやすいです。
出典:ソフトバンク 第1回社債型種類株式に関するご説明資料より
ポイントとなるのは以下の点でしょう、
議決権はないこと。さらに普通株への転換権もありません。
配当は5年間は固定配当です。
さらに2028年11月以降は取得条項(発行価格相当額に未払配当金及び経過配当金を加えた金額)もついています。
東証プライム市場へ上場する。
株ですが、かなり社債的なものということがわかるでしょう。
社債は簡単にいえば企業の「借金」です。
個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。
こちらはあくまで借り入れではなく投資(株)ですから社債とは厳密には違います。
ですから社債的な性質をもった株で「社債型種類株式」と定義されているのだと思われます。
ソフトバンクが以前発行したハイブリッド社債に似ていますけどね。(あちらは社債です)
財務指標の観点でもプラス
出典:ソフトバンク 第1回社債型種類株式に関するご説明資料より
さらにソフトバンク側からすると格付上は50%が資本となる商品性があるため、財務面でもメリットがあります。
増資をすれば上記の通り、既存株主の議決権が希薄化しますが、それもありません。
また、通常の社債であれば負債計上となりますが、こちらは50%は資本計上です。
そういった点でもメリットがある商品といえますね。
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の発行条件
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の発行条件は以下の通りです。
- 発行価格は4,000円
- 売買単位100株単位
ですから40万円から購入が可能ってことですね。
なお、株ですから上場後は東証プライム市場で売買を行うことも可能です。
NISAも対象とのこと。
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の利率
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の利率は以下の通り
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の投資格付
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の投資格付はR&IがA-、JCRがAとなっています。
Aは債務履行の確実性は高いと評価された場合に付与されるものです。
最近発行されてきた国内大手の会社の債券と高めとなっています。
ただし、こういった格付は参考程度の話で、そこまで当てにならない部分もあります。
例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかAAAがついてたりしましたしね・・・
ソフトバンクの第1回社債型種類株式の購入方法
次にソフトバンクの第1回社債型種類株式の購入方法についてみていきましょう。
簡単に言えば株ですので買い方は株にかなり近いです。
ただし、取扱い証券会社には制限があります。
取扱証券会社
取扱証券会社は以下です。
- 野村證券
- みずほ証券
- 大和証券
ネット証券ではなく大手対面証券ばかりですね。
日程
日程は以下のとおり。
2023年10月13日(金)から2023年10月17日(火)までのいずれか発行条件が決定。
条件決定のの翌営業日から2023年10月31日(火)までが申込期間となります。
2023年11月1日(水)に払込み、2023年11月2日(木)に東証上場の予定とのこと。
申し込み方法
申込み方法は各証券会社によって異なるとのこと。
ネット経由での注文が可能かどうかは不明ですので、確実にゲットしたい方は各証券会社の店頭での申込みがおすすめですね。
まとめ
今回は「社債型種類株式とはなにかを解説?日本初でソフトバンクが第1回社債型種類株式を発行」と題してソフトバンクの社債型種類株式についてみてきました。
社債型種類株式は株なんだけど社債的な性質をもった商品でした。
リスクはあまり取りたくないけど安定した利益を得たい人には良い商品かも知れません。
ただし、ソフトバンクグループは日本でも有数の規模の企業ですが、有利子負債の金額も日本有数の企業でもあります。
かなりレバレッジを効かせたアグレッシブな経営をしていますのでリスクは高めなのです。
さらに期間を考えるとソフトバンクグループの代表の孫正義さんが元気かどうかという点も・・・
後継者問題はソフトバンクグループはずっと言われていますのでその点をどう見るかでも判断は変わりますね。
私個人的にはパスかな・・・
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最後まで読んでいただきありがとうございました。