はじめての投資は株式投資(個別銘柄)で始めない方がよい理由

そろそろボーナスが支給された企業も多いでしょう。

そこではじめての投資に挑戦しようと考えているかたもみえると思います。

投資といっても株式投資、FX(為替証拠金取引)、債権、不動産、仮想通貨などなどたくさん種類がありますね。

投資の雑誌なんかを見ると「まずは身近な株式投資から始めよう」といった趣旨の記事が多く出回っています。

そのためはじめての投資は株式投資から始める方も多いでしょう。

しかし、株式投資とくに個別銘柄ははじめての投資にはちょっとハードルが高かったりします。

今回ははじめての投資は株式投資(個別銘柄)で始めない方がよい理由についてみていきたいと思います。

株式投資(個別銘柄)のハードルが高い理由


はじめての投資は株式投資(個別銘柄)で始めない方がよい理由の大きなポイントは株式投資(個別銘柄)はハードルが高い点にあります。

詳しく見ていきましょう。

3630社の中から投資先を決めなくてはならない

まずハードルの高さとして大きいのが上場企業の数が多すぎることが挙げられます。

今日現在、日本の株式市場だけでも有名企業が上場する東証一部だけでも2102社。もう少し小型な企業が多い東証二部で512社、メルカリなどベンチャーが多く上場しているマザーズ260社、JASDAQスタンダード691社、JASDAQグロース39社となっています。また、プロ向けのTokyo Pro Market26社と合計3630社も上場しているのです。

この中からどの会社に投資をするのか決める必要があります。

証券会社やファンドなどは財務情報はもちろん、株価の値動きなどのチャート、統計情報、などをみてAIやベテラン職員などが投資先を決めています。

中にはレオスのひふみ投信のように足を運んで直接経営者とお話するなどして投資先を決めているところも・・・。

マーケットの中ではそのような手法で投資先を決めている証券会社やファンドなどのプロと初心者でも同じ土俵で戦う必要があります。

そのため初心者がどこの企業がよいのか調べて投資をしたとしても、上記のような方法でお金も時間も人も掛けて分析しているプロに勝てる確率は少ないことは分かっていただけると思います。

このような点からも株式投資(個別銘柄)は初心者にはちょっとハードルが高いのです。

高等手段としてプロについていくコバンザメのような作戦もありますが・・・

知っている企業は・・・

もちろん分析などせず、誰もが知っている身近な企業などに投資をするということも考えられます。

例えばTOYOTAや任天堂などです。

しかし、このような企業はすでに成長がそれほど見込めないケースも多くあります。

そのためそこまで高値を見込みにくいのです。

しかし、東芝のように業績不振や日産のように不祥事で暴落する危険性はあるのです。

投資のタイミングが難しい

もう一つが投資のタイミングが難しいというのもあります。

例えば業績を発表してよかった企業があったとして、その会社の株が必ず上がるかといえばそうではありません。

相場全体の影響がある

株は相場全体の影響を受けます。

世界経済、日本経済の情勢、金利の動き、石油価格の推移、為替の変動など様々な要素なんかです。

特に日経平均が下がっている時にいくらよい業績発表をしたとしてもなかなか上がりにくくなります。

逆に業績が悪くても全体相場が良ければあがることもありえます。

また、業界毎の波なんかもあります。

折り込み済みの場合も

また、すでにそのくらいの業績発表をするだろうとすでに株価に折り込まれている場合なんてこともあります。

その場合にはいくら良い業績を発表したとしても材料出尽くしで下がったりします。

予想以上に良ければ上がったりしますけどね。

このあたりははじめて投資をする方には判断は難しいと思います。

判断材料が多すぎる

また、株式投資の個別銘柄の場合には判断する材料が本当に多くあります。

例えば証券会社のページには株式毎に下記のようなデータが載っています

PER(株価収益率)
PBR(株価純資産倍率)
ROE(自己資本利益率)
ROA(総資産利益率)
配当性向(利益のどれだけ配当だすか)
予想配当

また、相場全体を表すデータとして下記のようなものが表示されていると思います。

日経平均
日経平均先物
TOPIX
マザーズ指数
NYダウ
NASDAQ
米ドル円

また、チャート(株価のグラフ)なんかもあります。

チャートもたくさん種類があるのです。

ローソク足
移動平均線
RSI
一目均衡表
ボリンジャーバンド
出来高

などなどこちらも本当にたくさんの種類がありますね。

これらすべて理解する必要はないでしょうかちょっと情報過多なんですよね。

人は情報が多すぎるとそもそも判断をやめてしまうという話もあります。

そういった点でも株式投資の個別銘柄ははじめての投資には少々ハードルが高いのです。

はじめての投資におすすめは投資信託


今まで見てもらったように株式投資の個別銘柄ははじめてにはかなりハードルが高いです。

そのためはじめてにおすすめは投資信託です。

投資信託とは投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資・運用しその運用の成果として生まれた利益を皆さんに還元するという金融商品のことを言います。

つまり、難しいところはプロに丸投げできるのです。

投資信託を選ぶポイント

投資信託とっても種類はたくさんありますのでなかなか選ぶのが大変ですし、中には地雷と呼ばれる商品もありますのでそれらに引っかからないようにする必要があります。

はじめての投資に向いている投資信託の見分け方をご紹介しましょう。

バッシブ型(インデックス)を選べ

特にその中でもパッシブ型(「インデックス」とも呼ばれます)の投資信託がおすすめです。

バッシブとは様々な指標などをベンチマークとした投資運用方法で、例えば日経平均のインデックス投資信託ならば日経平均の動きと同様になるように運用していきます。

つまり、日経平均が上がると考えるか、下がると考えるかで売るか買うを選択すればよいのです。

かなり選択が楽になると思います。

ノーロードを選べ

投資信託を購入するときには販売会社に対して購入時手数料を支払う必要があります。

しかし、ノーロードとなっているタイプは購入時の手数料がかかりません。

中には購入金額の3%近く手数料を取る投資信託もあります。

ほとんどこういった投資信託は地雷の商品が多いですので避けましょう。

証券会社で投資信託を探す際にノーロードといった選択できる場合が多いですのその中から選びたいものです。

信託報酬率は安いほうが良い

信託報酬率も確認しておきましょう。

購入時手数料は初回だけかかってくる費用ですが、信託報酬は毎年かかってきます。

そのためこちらも安い方が良いです。

同じ日経平均をベンチマークとしたパッシブ型が投資信託でも信託報酬率が倍くらい違ったりするケースもあります。

必ず確認しておきましょう。

過去の実績も参考程度に

過去の実績もチェックしておきたいところです。

あくまでも過去の実績ですから今後同じように動くとは限りませんが、その投資信託の能力の一面を見れるケースがあります。

とくにパッシブ型(インデックス)の場合にはベンチマークとしている指標とどれくらい連動しているのかを確認しておくとよいでしょう。

同じ指標をベンチマークとしているパッシブ型(インデックス)でも実績がかなり違うケースがありますので比較してみるとよいかもしれません。

金融庁が選別したつみたてNISA向けがおすすめ

数ある投資信託の中でもつみたてNISAで採用されているのがおすすめです。

つみたてNISAは金融庁が厳しいルールの元に投資信託を選別していますので地雷と呼ばれる商品がほとんどありません。

そのためつみたてNISA向けの中から選択すれば大外れの可能性が少なくなります。

とくにおすすめはこちらです。

関連記事

つみたてNISA(積立NISA)の取扱商品が各社続々でてきています。特にSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券あたりはかなりの充実度です。また、商品数こそ少ないですが大和証券や野村證券、日本郵便もなかなかよいツボをつ[…]

おすすめのつみたてNISA商品

投資信託を買う際の注意点

また投資信託を買う際の注意点もみて行きましょう。

分散する

パッシブ型(インデックス)といってもたくさんの種類があります。

日経平均
TOPIX
NYダウ
S&P500
先進国株
新興国株 などなど

それらを分散することもおすすめです。

例えば日経平均と先進国株(日本除く)と新興国株のインデックスファンドを買っておけば全世界の株に投資をしたことになります。
(1本でそれを達成できる商品もあります)

世界の経済成長を享受できるんですね。

こういった買い方ができるのは株式投資と大きく違ったメリットといえるでしょう。

その際にアセットアロケーション(資産配分)なんかも考えるのをおすすめします。

関連記事

アセットアロケーションをどうするかで投資結果の9割が決まると現代ポートフォリオ理論では言われています。デイトレードやIPO投資などの短期的な投資の場合はそうでもないと思いますが、個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISAは長[…]

アセットアロケーション

買う時期を分散する

また、買う時期を分散するのがおすすめです。

買う時期を分散する方法としてはもちろん自分で複数回購入することも可能ですが自動化してある仕組みを使うが一番です。

証券会社が積み立て投資信託という制度を用意している場合がほとんどですのでそれらを活用しましょう。

さらにつみたて方式でお得なのが税金面で優遇されている下記2つの制度(つみたてNISA、イデコ)を利用するのがおすすめですね。

つみたてNISA

投資信託の買い方のおすすめはつみたてNISA の利用です

つみたてNISAとは毎月(毎日や毎週も設定できる証券会社もあります)決まった金額を預金口座から引き落とし設定した投資信託を買う仕組みです。

(年間40万円まで)

つみたてNISAの最大の特徴は20年間は非課税で運用することができることです。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)と似た制度ですが大きく違う点としていつでも引き出せる点があります。

そのため強制力としてはちょっと弱めですがいざという時に使える安心感はありますよね。

そのかわりに個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)であった掛けた金額が所得控除の対象というのはありません。

つみたてNISAは定期的に自動買い付けをする方法となりますので買う時期が分散されます。

証券会社によっては毎営業日毎に買うなんてこともできます。

ちなみに私はSBI証券で毎日1600円ずつ買っています

CHECK!       SBI証券

個人型確定拠出年金(iDeCo)

もう一つが個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)です。

こちらは2017年から自営業やフリーランスだけでなくサラリーマンや公務員にも開放され知名度があがったので知ってる方も多いかもしれません。

最大の特徴は掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になることです。

つまり、投資するだけでそれにより所得税や住民税の節税をすることができるのです。

また、貰うときも一時金として貰えば退職金控除

年金として貰えば公的年金等控除が受けられますから有利に受け取ることができます。

また、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)口座内での売買益は非課税となります。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)もつみたてNISAと同様に毎月自動買い付けとなりますので買う時期が分散されるのでおすすめですね。

さらに税金が安くなるということでやらないのは損な制度ですよ。

ただし、年金制度ですから60歳まで引き出せないというデメリットもあります。

そのあたりも踏まえて投資信託を買うならこちらも検討してみるとよいでしょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)について詳しくは下記のページを御覧ください。

関連記事

個人型確定拠出年金(イデコ/iDeCo)とは、毎月決まった金額を積み立てることで老後の生活に備えるための公的な制度です。この制度最大の特徴は税金面で様々な優遇措置が取られていることです。他にもメリット・デメリットがありますの[…]

株価晴れる

毎月分配型を買わない

また、投資信託で投資初心者が多くやってしまうのが毎月分配型を買うことです。

毎月分配型はぱっと見毎月分配されますのでよいように見えますが、地雷中の地雷と言ってもよい商品ですのでお気をつけください。

詳しくは下記記事をご覧ください。

関連記事

先日もブログに書きましたが森信親金融庁長官が積立NISAの対象になれるような投資信託は本当に少ないと発言されています。そして名指しで指摘されたのが毎月分配型投資信託です。しかし、この毎月分配型投資信託大変人気もあり、お金の専[…]

毎月分配型投資信託イメージ

まとめ

今回は「はじめての投資は株式投資(個別銘柄)で始めない方がよい理由」と題して株式投資(個別銘柄)ははじめての投資にはあまりおすすめできない、投資信託の方がおすすめですよって話を見てきました。

まとめるとこんな感じです。

以下のことからはじめの投資が株式投資(個別銘柄)はハードルが高すぎるのです。

銘柄が多すぎる
タイミングが難しい
判断材料が多すぎる

その点、投資信託を分散投資、つみたて投資の場合にはそれらのハードルがかなり低くなりますのでおすすめです。

とくにつみたてNISAやイデコの活用がおすすめですね。

まずは投資信託からはじめて投資の知識や経験がついてきたたところで個別銘柄の株式投資を検討してもよいでしょう。

読んでいただきありがとうございました。

フェイスブックページ、ツイッターはじめました。

「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです

はじめての投資
最新情報をチェックしよう!