【ひふみワールド】レオスが世界株の新ファンド設定へ。これは買い?それとも・・・

先日、日経新聞で「ひふみ投信」で有名なレオス・キャピタルワークスが今年の秋にも世界の株式で運用する投資信託を新規設定するという報道がされました。

ひふみ投信といえば投資信託の中でも有数の人気を誇ります。

その全世界株版となればかなり大きな話題となることは間違いないでしょう。

しかし、個人的にはかなり大きな懸念が・・・

今回は新しく設定されるひふみの新しい投資信託「ひふみワールド」について考えてみましょう。

※加筆修正を加えました。

直販でなく金融機関で買えるひふみワールド+についてはこちらの記事を御覧ください。

>>ひふみワールド+(プラス)レビュー

ひふみ投信のレオス・キャピタルワークスとは

まず今回の前提となるひふみ投信のレオス・キャピタルワークスについてみてみましょう。

レオス・キャピタルワークスは2003年に設立された会社でひふみ投信ひふみプラスひふみ年金の3つの投資信託が人気となっています。

なお、3つの投資信託の違いやお得に買う方法についてはこちらの記事を御覧ください。

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スリッパの法則

他にもレオス日本小型株ファンド(一般投資家私募)という私募投信を行っています。

また、あまり表には出てきませんが投資一任契約の投資顧問業も行っているようです。

運用資産残高は右肩上がりでWEBページにある最新の2018年9月時点で9,000億円を超え10,000億円まであと少しのところまできている独立系としては日本有数の投資会社となっています。


ひふみの特徴

ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金とも共通ですが日本株を中心としたアクティブ型の投資信託です。

成長企業への投資を基本としています。

財務諸表などの定量情報以外にも足を使って実際に社長にあったり、会社見学したりして得る定性情報も投資判断に利用しています。

また、もう一つ特徴的なこととして相場により現金比率を大きく変えます

たとえば相場が下落状態ならば現金化して次のチャンスに備えるなど臨機応変な運用ができるのです。

最大50%まで現金化するようになっています。

この辺りはあまり他の投資信託になり特徴ですね。

守りながらふやす運用ができます。

そのため他のアクティブ系のファンドに比べて下落時に強い運用が可能となっています。

もう一つの特徴が顔が見える運用です。

ベンチマークに連動するインデックス型投資信託と違い、アクティブ型の投資信託はファンドマネージャーの力が大きく成績に影響をします。

ですが、多くの投資信託ではファンドマネージャーが見えない設計となっています。

そのため、途中でファンドマネージャーが変わって急に大きく成績を落としてしまうなんてことも普通にありました。

しかし、ひふみでは運用者が名前はもちろん、顔写真、経歴などを掲載して責任を持って運用しています。

このあたりは安心感が違いますね。(最近は同様なファンドも増えてきていますが)

特に代表取締役、最高投資責任者の藤野英人氏はWBSなど数多くのテレビ出演、多数の本を書くなどかなり有名な存在ですね。

私もスリッパの法則 という本が文庫になる前の版を今から15年前の2004年のころに読んで参考にしていましたので、ひふみの責任者がこの本書いた人か・・・ってびっくりしたのを覚えています。

ひふみが全世界株(ワールド)に挑戦するわけ

それではなぜ日本株を中心としたアクティブ型の投資信託を主に扱ってきたレオス・キャピタルワークスが全世界株へ挑戦するのでしょうか?。

ここからは完全に私の予想となりますが恐らくあっていると思います(笑)

最大の理由が資金が集まりすぎてしまい、日本の中・小型の成長企業や割安株だけでは運用が困難になってしまったことでしょう。

ひふみはもともと、好成績を出して人気がありました。

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それがカンブリア宮殿の特集から火が付いたことでさらに資金が集まってしまったのです。

そのため日本の中・小型の成長企業や割安株を中心に投資をするのがなかなか困難になってきていると考えられるのです。

小さい株は少しの売買でも値動きが大きくなりますから、たくさんは買えません。

影響が大きすぎるのです。

また、投資先を分散するにしてもそれだけの資金を投資をするだけの中・小型の成長企業や割安株が日本にはないのです。

最近では小さい市場にクジラ(ひふみ)がいると言われてしまっていました。

実際に中小型株ではひふみ投信の影響はかなり大きなものとなっています。

そのため、最近ではひふみ投信は大型株や海外株をかなり買っています。

大型株は小型株より値動きも少ないですから、その影響が大きいのか成績も一時と比べてかなり鈍化しています。

この辺りが今回全世界株へ挑戦する理由でしょう。

世界にはまだまだ放置された中・小型の成長企業や割安株がたくさんありますからね。

ひふみ投信の成績鈍化についてはこちらの記事も御覧ください。

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ひふみワールドへの懸念

それではひふみ投信の全世界株にはどのような懸念があるのでしょうか。


今までのやり方が通用するのどうか

まず個人的に一番大きな懸念が、日本株で通用していたひふみ流の投資方法が海外株で通用するのかという点です。

まず財務諸表が日本と海外では違う点もあります。

例えば粉飾決算などに怪しい取引なんかも日本ではここを見ればなんとなくわかるとかいうのがあります。

これは日本でたくさん決算書を読み込んでいれば見についてくる能力です。

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しかし、それが海外の財務諸表でそのまま通用するかと言えば全然違うのです。

現在の担当者がこのあたりをすぐに判断できるようになるとは思えません。

外からその辺りの専門家を引っ張ってくるかもしれませんが・・・

また、今まで大きな効果をもたらしていた足を使って実際に社長にあったり、会社見学したりして得る定性情報も日本と同じようには判断できない可能性があります。

藤野英人氏の著書を読む限り社長をかなり重要視しています。

運用メンバーの語学力はわかりませんが、日本人の社長と同じように微妙なニュアンスを感じ取れるのかというところにも疑問が残ります。

共通点ももちろんあるでしょうけどね。

ですから現地の優秀な人をどれだけ採用できるのかによって成否が決まりそうな気もします。

信託報酬が高くなる?

ひふみの投資判断は前述のように足を使ってチェックする部分が大きいですから、現地の企業調査が必要となります。

海外となればその費用もかなり大きくなるでしょう。

すでに米国に拠点を設ける話はでていますし、欧州やアジアでの拠点開設も検討しているそうです。

まだひふみ全世界株の詳細がでていませんのでわかりませんが、信託報酬はそれなりに高くなる可能性があります。

※信託報酬がでました。

1.48%(税抜)

です。外国株アクティブファンドとしては飛び抜けて高いわけではありませんね。

なお、買付手数料、解約手数料は無料となっています。

海外ETFに勝てるか

また、海外、特に米国は投資王国ですからかなり優秀な投資信託が低い信託報酬で提供されています。

最近ではそれらETF(上場投資信託)が下記のようにどんどん日本で簡単に安く買えるようになってきています。

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アメリカ株へ投資するなら

世界株や米国株の投資信託となればそれら商品と真っ向勝負となります。

すでに長い期間運営して成績を納めている投資信託も多いですからそれらと比較されたときにどうなるかでしょう。

ひふみ全世界株ならではの成績なりを出せるかどうかというところでしょうね。

ひふみワールドまとめ

今回は「ひふみ全世界株?レオスが世界株の新ファンド設定へ。これは買い?それとも・・・」と題してレオス・キャピタルワークスが今年の秋にも新規設定するという噂のひふみ全世界株について考えてみました。

個人的には最高投資責任者の藤野英人氏が好きなのでウォッチしたいと思いますが、世界株となるといろいろ懸念材料がでてきます。

ですからしばらくは様子見が正解かな・・・

ひふみ投信について詳しくはこちらを御覧ください。

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