8月30日に東証マザーズに新規上場しますUUUMの財務分析をしてみたいと思います。
UUUM8月30日上場
UUUMが上場する8月30日はその前の新規上場が8月9日と間が空きます。
また、次の上場企業は今のところ発表されていませんので資金が集中する可能性が高そうです。
一方で北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいます。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
UUUMのビジネスモデル
UUUMの事業内容はYouTuberを中心とするクリエイターのマネジメント業務、クリエイターに関連するプロモーション提案やグッズ販売、動画コンテンツの制作等となっています。
簡単にいえばYouTuberの芸能事務所です。
芸能事務所はかなり昔からあるビジネスですがYouTuber対象というのがかなり新しいです。
このYouTuberを対象にしたってのがどこまで参入障壁があるのかが気になるところです。
たとえば大手芸能事務所がYouTuberを対象にしたとしたらUUUMと何が違うかということです。
YouTuberといえばヒカキンなんかが有名ですがUUUMの大株主にも名を連ねています。
もしかしたらユーチューブで爆弾を落とす瞬間を実況中継してくれたりしないでしょうか(笑)
UUUMを持っている人からしたらたまったもんじゃありませんけどね。
こういった有名所のYouTuberをすでに確保しているところは強みでしょうけどね。
出所:UUUM目論見書
出所:UUUM目論見書
ビジネスとしての流れはYouTuberをサポートしてYouTuberがもらう広告とアドセンスの一部を報酬としてもらうというビジネスですね。
このあたりは普通の芸能事務所と同様とも言えます。
UUUMの強み
強みとしては下記の2点があげられていました。
1.所属チャンネル
すでに専属契約をしたクリエイターが178名います。
そしてその専属契約をしたクリエイターのチャンネルが4526あるそうです(ネットワーククリエイター含)
ヒカキンをはじめはじめしゃちょーってのが有名なんだそうです。
私はYouTuberの動画をみないのでよくわかりませんが・・・・
2サポート体制
所属クリエイターへのサポート体制が強みのようです。
タイアップ企画で企業との架け橋(営業掛けるってことかな)
リアルイベント企画
グッズ販売
などなど
個人のYouTuberではなかなかできないところまでカバーしているそうです。
UUUMの収益性
売上高総利益率
次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。
売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。
28年度27.36%
となっています。
正直以外に低いなって思いました。
具体的に売上原価にどんな項目がはいってるのかがしりたいところです。
YouTuberたちへの報酬が結構高い利率なんでしょうかね?
売上高営業利益率
次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。
28年度 5.13%
となっています。
これも前期比較ができないのでなんとも言えませんがそこまで取り立てて高いわけでも低いわけでもありません。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
28年度 5.02%
こちらも売上高営業利益率と同様になっています。
手数料や利息はそれなりにありますね。
27年度はマイナスでしたから一気に改善したってことになります。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
27年度 700.52%
28年度 150.24%
売上の伸びはすごいです。
まだ社歴が浅いためかなり急な伸びとなっています。
YouTuberって言葉を世間で聞こえだしてから伸びてきた感じですね。
収益性まとめ
売上の伸びはすごいです、利益率はそれほどでもない
まだ社歴が浅く売上げの伸びも急です。
この会社の将来性はビジネスモデルの件も考えて見る必要があると思います。
UUUMの安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
28年 137.86%
となっています。
流動比率の安全性の目安は150%といわれていますのでちょっとこころ元ないところもあります。
また流動資産の内、現金預金の割合もそこまで高くはありません。
売掛金が大目ですが会社の内容からしてどういう売掛金なのかは気になります。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
28年 43.7%
こちらは比較的高めになっています。
キャッシュフロー
キャッシュフローは営業活動がプラスとなっています。
投資活動と財務活動がマイナスとなっています。
本業で儲けたお金を将来の投資と返済等に回す。
理想的とも言えるお金の流れです。
安全性まとめ
安全性はそれなりです。
また、今回の上場で得た資金得ることで安全性は改善します。
そのあたりも加味すれば問題ないでしょう。
UUUMの株価
PER、PBR
双方とも同業と比べても問題ありません。
まったく新しい形態の上場会社ですから人気となりやすい業態ですし株価は期待できそうです。
ロックアップのかかっていない株や1.5倍で解除される株がかなりあるのでそのあたりがどうなるかがポイントを分けそうです。
ただ、私なら社歴が浅いこと、売上げの伸びが急すぎること、ビジネスモデル的に模倣がそれほど難しくなさそうなことから長期的には持ちたくないかもしれません。
まとめ
今回はUUUMの財務を中心に分析してみました。
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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