新規上場株式(IPO)エスユーエスの財務分析

9月13日に東証マザーズに新規上場しますエスユーエスの財務分析をしてみたいと思います。

エスユーエス9月13日上場

エスユーエス上場する9月13日はその前の新規上場が8月30日と間が空きます。

また、次の上場企業はウェンテッドリーなどがありますのでそのあたりも加味する必要があります。

北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいます。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

エスユーエスのビジネスモデル


エスユーエスの事業内容はIT分野・機械分野・電気/電子分野・化学/バイオ分野における技術者派遣・請負業務、ERP分野におけるコンサルティング・システム開発・導入支援等となっています。

簡単にいえばIT技術者の派遣業ですね。

他にもコンサル事業等がありますが、直近の17年9月期、第三四半期の売上構成によると技術者派遣事業が93.6%となっておりほぼ技術者派遣といってもよいでしょう。

コンサルティング事業が6.3%、その他が0.1%です。

また、IoT(モノのインターネット)やビックデータ、AI(人口知能)などといった時流の分野にも力を入れています。

このあたりは株価的にはかなりプラスになると思われます。

エスユーエスビジネスモデル
出所:エスユーエス目論見書より

エスユーエスの強み

強みとしては独自開発のヒューマンスキル測定ツール「HQ Profile」による従業員教育にあります。

当社のビジネスモデルは「社会人学校」といういうだけあって将来の夢を実現するために多様な人材が活躍できる環境を整えています。

IT業界は結局人ですからね。

ここは大きな強みになってくると思われます。


エスユーエスの収益性


売上高総利益率

次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。

売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。

27年度23.2%

28年度24.7%

となっています。

少し伸びていますね。

業界からみれば平均程度でそこまで特筆すべきではありません。

売上高営業利益率

次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。

27年度2.46%

28年度6.47%

となっています。

こちらも伸びていますね。

売上高総利益率の伸びが1.5%程度であったのに対して売上高営業利益率は4%近く伸びていますので販売費及び一般管理費の伸びを抑制できたってことが言えると思います。

売上げが伸びると増えてしまう企業が多いですがエスユーエスはそのあたりはしっかりしてるといえるかもしれません。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

27年度2.53%

28年度6.56%

こちらも売上高営業利益率と同様になっています。

支払利息はそれなりにありますね。

また、助成金収入も多くありました。

このあたりは一時的とみるべきでしょう。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

28年度 +22.17%

売上は順調に伸びていますね。

あんまり急激に伸びる場合、弊害も多いですがこのくらいの水準がちょうどよいと考えています。

収益性まとめ

売上の伸びもよく、収益性も高いです

収益性は高めですし将来性も高そうな感じですね。

エスユーエスの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

27年126.08%

28年133.61%

となっています。

流動比率の安全性の目安は150%といわれていますのでちょっとこころ元ないところもあります。

ただ、流動資産にしめる現金及び預金の割合はそれなりにありますのでそこまで問題はないかと思います。

また、このあたりは上場することで改善しますしね。

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

27年21.8%

28年30.3%

こちらは少し良化しております。

また、比較的高めになっています。

この指標も上場することで改善しますので問題ありません。

キャッシュフロー

キャッシュフローは営業活動がプラスとなっています。

投資活動がマイナスで財務活動がプラスとなっています。

キャッシュフローは問題ないでしょう。

安全性まとめ

安全性はそれなりです。

また、今回の上場で得た資金得ることで安全性は改善します。

そのあたりも加味すれば問題ないでしょう。

エスユーエスの株価


PER、PBR

双方とも同業と比べて少し割安な水準となっておりおります。

業績も加味してもだいぶ上値ありそうな感じですね。

また、吸収金額も少額ですし東証マザース、野村證券主幹事と上がる要素が多く期待できそう。

ただし、VCのロックアップが1.5倍で解除されることやストックオプションが結構あることもありますのでセカンダリはちょっと注意が必要かもしれません

まとめ


今回はエスユーエスの財務を中心に分析してみました。

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。
読んで頂きありがとうございます、

 

エスユーエス財務分析
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