確定申告するなら知っておきたい「個人事業税」についてわかりやすく解説

日本にはいろいろな税金があります。

消費税、所得税、法人税、住民税、固定資産税などは知っている方も多いでしょう。他にも酒税、たばこ税、ガソリン税、入湯税、出国税などいろいろなところで税金が掛かっているのです。

また、あまり知られていませんが、「個人事業税」という税金があります。

個人事業税は金額も大きいですし、対象となるかどうかの条件がややこしく、さらに地域毎にルールが相違していますのでちょっと厄介な税金なんですよ。

特に確定申告をする方は知っておく必要があるでしょう。

今回は個人事業税についてわかりやすく解説していきたいと思います。

個人事業税とは

個人事業税とは地方税の一つで事業を行う場合に様々な行政サービスを受けていることから、その行政経費の一部を個人で事業を行う人に負担していただくという趣旨から課税されるものです。

つまり、個人で事業を行う人に課せられる税金ということです。

個人的な意見をいえば地方自治体の行政サービスなんてほとんど受けてないぜ!!!って感じるところもあります。

そう怒りたくなるくらい金額も大きいのです・・・


個人事業税の対象となる条件

ただし、個人事業税は確定申告をした人全てが対象となるものではありません。いくつか条件があります。

逆に言えばその条件を満たしてしまったら個人事業税を払う必要があるのです。

法定業種に該当しているか

個人の行う事業に対する事業税は、個人の行う第一種事業、第二種事業および第三種事業に対し、所得を課税標準として事務所又は事業所所在の道府県において、その個人に課する。

出所:地方税法 第72条の2

個人事業税は上記のように個人で第一種事業、第二種事業、第三種事業を行っている場合に課せられます。

具体的には以下の業種です。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

区分 税率 事業の種類
第1種事業
(37業種)
5% 物品販売業 運送取扱業 料理店業 遊覧所業
保険業 船舶定係場業 飲食店業 商品取引業
金銭貸付業 倉庫業 周旋業 不動産売買業
物品貸付業 駐車場業 代理業 広告業
不動産貸付業 請負業 仲立業 興信所業
製造業 印刷業 問屋業 案内業
電気供給業 出版業 両替業 冠婚葬祭業
土石採取業 写真業 公衆浴場業
(むし風呂等)
電気通信事業 席貸業 演劇興行業
運送業 旅館業 遊技場業
第2種事業
(3業種)
4% 畜産業 水産業 薪炭製造業
第3種事業
(30業種)
5% 医業 公証人業 設計監督者業 公衆浴場業(銭湯)
歯科医業 弁理士業 不動産鑑定業 歯科衛生士業
薬剤師業 税理士業 デザイン業 歯科技工士業
獣医業 公認会計士業 諸芸師匠業 測量士業
弁護士業 計理士業 理容業 土地家屋調査士業
司法書士業 社会保険労務士業 美容業 海事代理士業
行政書士業 コンサルタント業 クリーニング業 印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 装蹄師業
その他の医業に類する事業

全部で70業種が指定されています。かなり幅広いのでほとんどの方がどこかしらかの対象となってしまうのです。

ただし、これ作られたのはかなり古いものです。

そのため新しい業種などは反映されていないんですよ。

それら新しい業種の場合には自治体毎の判断によって無理やり上記と判断しているケースも多くあります。

例えば、ブロガーなどアフィリエイトや広告収入で稼いでいる人たちは地域によっては作家や漫画家、文筆業などと同じと判断され個人事業税の対象外とされています。しかし、地域によっては広告業(第1種事業)と判断され課税されています。(私の住んでいる地域も広告業と判断するそうです)

税率5%ですからこの差はかなり大きい違いですよね。

基準の所得金額を超えているか

また、個人事業税は事業主控除というものがあり、それを超えている方が対象となります。

事業主控除は以下のとおりです。

290万円

つまり、290万円以上所得があれば対象となるのです。

逆に言えば290万円以上の所得がない場合は個人事業税を納める必要はありません。


個人事業税の計算方法(金額)

上記の条件に合致する場合には個人事業税が課せられます。

計算方法は以下のとおりです。

(所得の額ー290万円)×税率

税率は業種により3%〜5%となっています。

所得1000万円の人の例

例えば所得が1000万円で税率が5%の人ならばどれだけ個人事業税が掛かるののか見てみましょう。

式に当てはめると(1000万円-290万円)×5%となります。

ですから計算すると355,000円の個人事業税

かなり大きな金額となるんですよね。

個人事業税の申告

個人事業税は基本的に確定申告書を提出すると個人事業税の申告書も提出をしたとみなされます。

ですから別途申告をする必要はありません。

ただし、1点知っておく必要がある点があります。

それは第一種事業、第二種事業、第三種事業に該当しない場合です。

確定申告書記載時の注意点

個人事業税の対象となるか否かは基本的に確定申告書に記載した業種欄で判断されます。

なお、第一種事業、第二種事業、第三種事業のどれに該当するのかが判断できない場合にはあとから自治体から問い合わせが来ます。

第一種事業、第二種事業、第三種事業の業種に該当していないような個人事業をしている場合には下記の確定申告書Bの事業税→非課税所得などに記載をしましょう。

個人事業税確定申告

番号欄には下記のどれに該当して非課税なのかを記載します。

1.畜産業から生ずる所得(農業に付随して行うものを除く)
2.水産業から生ずる所得(小規模な水産動植物の採捕の事業を除く)
3.薪炭製造業から生ずる所得
4.あん摩、マッサージ又は指圧、はり、きゅう、柔道整復その他の医業に類する事業から生ずる所得
5.装蹄師業から生ずる所得
6.林業から生ずる所得
7.鉱物掘採(事)業から生ずる所得
8.社会保険診療報酬等に係る所得
9.外国での事業に係る所得(外国に有する事務所等で生じた所得)
10.地方税法第72条の2に定める事業に該当しないものから生ずる所得
なお、所得金額の欄は所得税や住民税と違って個人事業税は青色申告特別控除が効きませんのでそれを除いて記入する必要があります。

個人事業税の納付

個人事業税は自治体(都道府県)から納付書が届きます。

1万円以下の場合には8月中に一括。

1万円以上の場合には8月と11月の2回に分けて納付します。

納付の仕方は他の税金と同じですが、現金でコンビニエンスストアで払うこともできますし、口座振替を選択することができます。

自治体によってはクレジットカードでの納付も可能です。(私が住んでいる地域は不可でした。)

PayBなどでは大抵の自治体で利用できるようになっていますね。詳しくは下記記事を御覧ください。

なお、納付した個人事業税は所得税や住民税と違い経費として計上できます

個人事業税まとめ

今回は「確定申告するなら知っておきたい「個人事業税」についてわかりやすく解説」と題して個人事業税についてみてきました。

仕組みとしては難しくはありませんが、自治体によってルールが違ったりしているとという点は注意が必要ですね。

課税対象となるのかわかりづらい業種の方は予め自治体に問い合わせておくとよいと思います。

また、個人事業税は金額も大きいですからあらかじめ経理処理をしっかりするなど事前準備もしておきたいですね。

特にクラウド会計は便利ですのでおすすめですよ。

ちなみに私はマネーフォワードを使っています。

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また、確定申告で確定した税金の納付方法はこちらの記事をご覧ください。

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