債券のアセットクラスをどうするか・・・
iDeCoやつみたてNISAなど長期的な投資を応援する仕組みが充実してきたこともあり、長期投資を始める方が増えています。
長期投資を考える上で外せないのが債券です。
しかし、債券はかなり調子がわるいこともあり組み込むのが嫌なかたも多いと思います。
今回はそんな債券をアセットアロケーションに組み込む際のオススメ商品をご紹介します。
債券のアセットクラスの効果
債券は国債や社債などを指します。
最近は金利がかなり低水準にあり、金利が上がると債券の価格は下がるため人気がありません。
実際、成績も国内債券の投資信託などは半年、1年リターンなどでもマイナスとなっていて冴えません。
だったら買わなければいいじゃんと思う方も多いでしょうが長期的な株式投資をする際にリスクを低減させる効果があると言われています。
下記の記事にも書きましたが株式との相関関係が非常の低いためリスク低減効果があるのです。
長期投資をされる方は分散投資をしてリスクを減らすことを考えられると思います。どの本を読んでも分散投資を勧められているケースが多いです。特にこのサイトでも何度もご紹介しています個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)やつみたて[…]
また、なんたらショックなどが起ったときも株式と違って価格変動はそれほど大きくありません。
つまり、ある程度債券を組み込むことでリスクを減らすことができるのです。
これ効率的フロンティアを計算するとわかりますが過去データでも実証されているんですよ。
効率的フロンティアとは選択可能なポートフォリオの資産配分のうちもっとも有利な選択肢の集合のことをいいます。
つまり、簡単に言えば計算上利益が1番大きくなる資産アセットクラスの組み合わせのことです。
債券を組み込むなら・・・
前述のように現状のリターンがマイナスの商品買いたくないですよね・・・
現在の日本はマイナス金利を実行しておりこれ以上金利が下がらないため、中長期的な目で見れば金利は必ずあがるはずです。
(アメリカなどは既に金利を上げる方向にシフトしています)
そうなれば金利と逆相関の関係にある債券の価格は下がるでしょうから理論的にも買いにくいです。
そんな状況ですから債券はなかなか買いにくいですよね。
また、iDeCoやつみたてNISAは売却益が非課税となっていますので期待値が高い商品を優先したいところです。
そこで債券を組み込む際に考えられるのが下記3つの商品です。
個人向け国債
まず一つ目のオススメ商品は個人向け国債の変動金利タイプです。
個人向け国債は変動10年と固定5年、固定3年と用意されています。
そのうち個人向け国債変動10年は半年ごとの実勢金利に応じて適用利率が変わります。
ですから金利が上がればその部分を享受できるのです。
今後の事を考えればおすすめの債券商品と言えます。
ただし、下記のようのネット銀行の普通預金より利率が低いですから金額が少ないならばネット銀行の普通預金がよいのかもしれません。
債券投資の一番メジャーな商品といえば個人向け国債です。安全な投資先として大変人気がありますね。しかし、マイナス金利の影響もありちょっとおかしな状況となっているのです。個人向け国債の利率よりもネット銀行の普通預金金利の[…]
小規模企業共済
もう一つが小規模企業共済です。
こちらは賛否両論ありそうですが、後述するようにほとんど債券の商品ですから債券のアセットクラスと考えてよいでしょう。
小規模企業共済は買える方はかなり限られますが、該当するかたにとっては最強の債券アセットクラスの商品だと個人的に考えています。
小規模企業共済とは
小規模企業共済は自営業者や中小企業の社長が自分の退職金を作るための制度です。
最大の特徴はiDeCoと同様に掛けた金額だけ所得控除の対象となることでしょう。
そのため掛ければ掛けただけ税金が節税できるのです。
上限は月額7万円とiDeCoより少し高め。
小規模企業共済のアセットアロケーション
小規模企業共済のアセットアセットアロケーションは下記となっています。
国内債券が82%あります。その他、委託運用資産18%のうち5%も国内債券ですから合わせて87%が国内債券となっています。
また、委託運用資産18%のうち外国債券が4%ありますから、合計すれば91%が債券の商品なのです。
つまり、ほとんど債券の商品なのです。
出所;独立行政法人 中小企業基盤整備機構 小規模企業共済現況より
小規模企業共済の予定利率
現在、小規模企業共済の予定利率は1%となっています。
個人向け国債などと比較すると高めですよね。
さらに節税効果もありますから所得にもよりますが実質的な利率はかなり高めとなります。
また、国民年金基金などと違って準備金不足等もありませんから安心して掛けることができるのも大きいでしょう。
小規模企業共済について詳しくはこちらをご覧ください。
このサイトでなんども個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のお話を見てきましたが、社長や自営業者、フリーランスの場合には節税対策として小規模企業共済や経営セーフティ共済、国民年金基金という制度もあります。国民年金基金は個人型確定拠[…]
海外ETF
最後は海外ETFです。
海外債券は為替リスクがありますので避ける方も多いですけどね・・・
海外債券のオススメは海外ETFを買うことです。
その中でも特におすすめはBND(バンガード米国トータル債券市場)とBNDX(バンガードインターナショナル債券)です。
2つともあまり値動きありませんが分配金を毎月出しています。
BNDの分配利回りは2.51%、
BNDXの分配利回りは2.24%
(どちらもSBI証券の表記によると)
為替リスクも長い目で見れば平準化されると言われていますし時期を分散して買うには良いと思います。
海外ETFについては詳しくはこちらをご覧ください。
海外ETFとは海外の証券取引所に上場している投資信託のことです。普通の投資信託と違い上場していますので売り買いがやりやすい仕組みで最近人気になっています。海外ETFのメリット海外ETFのメリットはたくさんありますがいくつ[…]
まとめ
今回は債券のアセットクラスを買うならこれが良いという話でした。
特に小規模企業企業は節税効果も見込めるのでかなりオススメです。
読んでいただきありがとうございました。