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法人税減税で利益が下がる理由

法人税減税により利益が減少する理由【グーグル】【ホンダ】

グーグル赤字転落の原因


先日、グーグル(アルファベット)が第4四半期(10月〜12月)の決算が2桁の大幅増益だが、最終損益は赤字になると発表しました。

その赤字の要因は法人税減税とされています。

法人税が減るのになぜ利益が減るのか疑問に思った方も多いでしょう。

今回はこの法人税が減税すると利益が減るカラクリについて見ていきます。

なお、今回の記事はグーグルやホンダの決算発表などから決算処理の予想が含まれています。

また、わかりやすいように日本の会計方式で説明しています。

間違えている箇所がありましたらごめんあさい。

アメリカの法人税減税

まずはアメリカの法人税減税の中身から見ていきましょう。

2018年から現行の連邦法人税率35%から21%と14%もの税率が引き下げとなります。

普通に考えれば法人税率が下がれば税金として出ていくお金が減るので増益になると考えるのが普通でしょう。

実際にホンダは今回の法人税率引き下げで利益が大幅に上がり1兆円を超えると発表していますね。

それではなぜ法人税減税によりホンダは増益となり、グーグルの利益が減ってしまったのでしょうか?


法人税減税でホンダは増益、グーグルは減益?

ホンダは法人税の減税で利益が嵩上げされて増益になったと発表されています。

逆にグーグル(アルファベット)は法人税減税が理由で赤字に転落したと報じられています。

同じ法人税減税ですがこの2社の何が違うのでしょか?

まずはそれぞれの発表を見比べてみましょう。

ホンダの発表

2018年3月期の連結業績予想

売上高 15兆2000億円(前期比8.6%増)

最終損益 1兆円(前期比62.2%増)

つまり、2017年4月〜2018年3月までの業績ですね。

グーグル(アルファベット)の発表

2017年第4四半期(10月〜12月)

売上高 323億2300万ドル(約3兆5445億円)(前期比24%増)

最終損益 30億2000万ドル(約3310億円)の赤字

つまり、2017年10月〜12月の業績です。

両社の違いは・・・

ここで大きな違いがあります。

それは期間です。

法人税の減税は2018年からですからホンダの場合には1月〜3月分が含まれています。

逆にグーグル(アルファベット)の今回の発表はその期間がありませんので法人税減税効果はありません。

つまり、ホンダとグーグル(アルファベット)の違いは発表された内容の期間の違いです。

ホンダは3月までの予想。
グーグル(アルファベット)は12月までの実績。

そのため、ホンダは法人税減税の効果を得られて業績にプラスに働く。

グーグル(アルファベット)はとくに今回発表期間では法人税減税の効果を得ることはできず、後述する税効果会計によるマイナス分を計上することになるため大きな減益となったのです。

グーグルの減益は税効果会計によるもの

それではなぜグーグルが法人税減税の影響により減益となったのか。

それは簡単に言えば「繰延税金資産」が減ることになるからです。

繰延税金資産とは

まずは繰延税金資産とはなにかを見ていきましょう。

繰延税金資産とは会計による収益と費用の関係と税金計算による益金と損益の関係の違いから生じるものになります。

たとえば会計上は費用として認められるけど、税金計算上は損金と認められない処理があります。

しかし、時期がきたり、なにかイベントが起こればその違いが解消される場合に「繰延税金資産」という資産科目が計上されます。

貸倒引当金の場合

わかりやすい例で言えば貸倒引当金です。

得意先への売掛金が回収できなくなる恐れがある場合に、会計上は損益計算書に「貸倒引当金繰入」貸借対照表に「貸倒引当金」を計上します。

しかし、税務上は貸倒引当金を計上できる金額には上限や条件があります。

その場合に会計上と税務上で相違が発生するのです。

その際に会計上と税務上の違いを解消するために繰延税金資産を計上します。

これは簡単に言えば税金の前払い金額と考えるとわかりやすいでしょう。

将来、損金に計上できる条件を満たした場合にその金額分税金を減らすことになるためです。

計算例

例えば会計上の税引き前利益が900円ある会社で税務上で損金と認められない貸倒引当金が100円のあったとしましょう。

(法人税率35%の場合)

その場合、税金として発生するのは(900+100)✕35%で350円です。

貸倒引当金100円は損金と認められませんので足しているのです。

しかし、数年後その100円分が回収不能として認められたとしましょう。

会計上はすでに貸倒引当金をすでに計上しているためとくに処理はされません。

その年の利益が1000なら、ここから100を引いた900が法人税の課税対象になります。

つまり、回収不能になった100の分である100✕35%=35だけ実質的に法人税が軽減されるのと同じ効果を持ちます。

前に納めた法人税35が後になって戻ってくる感じですね。

つまり、前払いで税金を払ったと考えることができるのです。

ここでは下記のような処理(仕訳)が行われます。

100円✕35%で

(借方)繰延税金資産35(貸方)法人税等調整額35

この法人税等調整額は法人税額に減算されます。

そのため会計上の法人税等の額は350から35を引いた315円、税引き後の当期純利益は900-315=585となります。

法人税率が下がると・・・

繰延税金資産を計上するは差が解消する年度の税率に基づいて計算することとなっています。

今回の場合には2018年以降21%に法人税率が下がりますから21%ですね。

そのため、上で計算した繰延税金資産の金額は100×35%=35だったのが100×21%=21となります。

そうなれば会計上の法人税等の額は350-21=329となります。

税引き後の当期純利益は900-329=571となりますから35%の時と比較すると利益が14円下がりますね。

また、今のは今回計上した貸倒引当金だけの例ですが、他にも過去に計上した繰延税金資産も税率が変わればその税率での計上に修正する必要があります。

今回の減税で言えば14%分ですね。

例えば過去に350繰延税金資産を計上していれば、それを210に修正する必要があるってことですね。

差額が140発生します。

その処理が今回のグーグル(アルファベット)の大幅な減益の理由です。

そのため繰延税金資産がたくさん計上されている企業は大きな影響を受けるのです。

今後も同様な決算発表があると思いますので注意してみてくださいね。

まとめ

今回はグーグルを例に法人税が下がると一時的に利益が減少する理由を見てきました。

アメリカを例に見てきましたが、日本も法人税の実効税率は下がりますので同様な事が起こります。

ただし、法人税率の引き下げが減益の要因になるのは一時的なものです。

長期的には税負担軽減という恩恵のほうが大きいです。

決算発表を見るときにはなぜ利益が下がったのか、上がったのかを見ておかないと数字のトリックに騙されますのでお気をつけください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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