世界自動車販売ランキング7位(2024年)のBYDが異常にオトクなキャンペーンを日本で実施してSNSを中心に騒然となっています。
BYDが独自に補助金117万円を出し、最高ランクの車種でも370万円で買えるという大盤振る舞い。
なんと中古で出回っている価格より安いんですよ。
最近はトヨタ自動車など値引きがほぼないメーカーが多くなっている中、すごいキャンペーンとなっています。
今回はBYDのキャンペーンの詳細と、なぜ異常に安いのかを考えてみましょう。
BYDのGo!Go!Go! EVキャンペーンは本当に“異常に安い”のか
まずはBYDのGo!Go!Go! EVキャンペーンの内容を見ていきましょう。
「Go!Go!Go! EVキャンペーン」要点(期間/対象/特典/注意点)
- 期間:2025年9月1日〜9月30日。
- 対象:BYD全モデル(ATTO 3/DOLPHIN/SEAL/SEALION 7)。
- 特典は二者択一:
① BYD補助金(最大117万円) ※モデル別設定・公的補助金と併用可
② 金利0%+充電基本料1年無料(4,180円×12か月)+e-Charging Card最大10万円(0%と充電は併用)
※①と②は併用不可/一部未実施店舗あり/来場特典:QUOカード3,000円。 - 公式ページには「東京都+千代田区」例のモデル別価格表*掲示(後掲)。
自治体や国の補助金が出している補助金とは別に、BYDが独自に補助金を出すキャンペーンとなります。
BYD補助金の金額は車種によって異なりますが、最大で117万円とかなりすごいキャンペーンですね。
私も今まで車を何度か車の購入をしてその都度値切ったりしてますが、こんな値引きなんて引き出せたことはないです笑
それを公式が実施するというのは信じられないレベル・・・
異常に安いといっても差し支えないレベルでしょう。
ただし、既存の金利0%++充電基本料1年無料+BYD e-Charging Card最大10万円のキャンペーンとは併用不可の選択制となります。
併用不可の整理(BYD補助金 vs 0%金利+充電無料)
ちょっとややこしいのがキャンペーンの併用不可です。
BYD補助金を選べば、公的補助金(CEV/都/区)と併用して実効価格を大きく引き下げらます。
0%金利+充電無料(4,180円×12+10万円)は金利負担ゼロ+インフラ費用軽減が魅力的です。
ただし、BYD補助金を選ぶと0%金利と充電基本料1年無料+10万円はなしとなります。
整理すると下記の通りです。
組合せ | BYD補助金 | 0%金利 | 充電基本料1年無料+10万円 | CEV/都/区(市)補助金 |
---|---|---|---|---|
A. BYD補助金 | ✅ | ❌ | ❌ | ✅ |
B. 0%金利+充電 | ❌ | ✅ | ✅ | ✅ |
*公的補助金は通常、メーカー販促と独立(最終確認は販売店・各要項)。
モデル別・実効価格シミュレーション(参考例:東京都千代田区)
それでは実際にどれだけの価格になるのか実効価格でシュミレーションしてみましょう。
※諸費用は一律15万円の概算を上乗せ。※補助金・諸費用は店舗・地域/要件で変動します。
DOLPHIN/ATTO 3/SEAL/SEALION 7のキャンペーン適用時の実効価格
モデル | a: 価格(特別価格含む) | b: BYD補助金 | c: CEV | d: 東京都 | e: 千代田区 | f: 補助金合計(b+c+d+e) | 補助後参考価格 (a−f) | 想定諸費用 | 最終支払想定額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DOLPHIN(標準) | 2,992,000 | 500,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 1,500,000 | 1,492,000 | 150,000 | 1,642,000 |
DOLPHIN(LR) | 3,740,000 | 640,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 1,640,000 | 2,100,000 | 150,000 | 2,250,000 |
ATTO 3 | 4,180,000 | 700,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 1,700,000 | 2,480,000 | 150,000 | 2,630,000 |
SEALION 7 | 4,950,000 | 730,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 1,730,000 | 3,220,000 | 150,000 | 3,370,000 |
SEALION 7(AWD) | 5,720,000 | 730,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 1,730,000 | 3,990,000 | 150,000 | 4,140,000 |
SEAL | 4,950,000(特別) | 860,000 | 450,000 | 450,000 | 200,000 | 1,960,000 | 2,990,000 | 150,000 | 3,140,000 |
SEAL(AWD) | 5,720,000(特別) | 1,170,000 | 350,000 | 450,000 | 200,000 | 2,170,000 | 3,550,000 | 150,000 | 3,700,000 |
前提:CEV補助金・東京都・千代田区の金額は公式ページの例示どおり(CEV:35万 or 45万/都:45万/区:20万)。SEAL/SEAL AWDはキャンペーン特別価格を「a」に採用。
注1:上表の補助金内訳と「補助後参考価格」はBYD公式の千代田区例に基づく提示値の転記です。実際の交付・上限・要件・申請期限はCEV/都/区の公募要領に従います。
注2:CEV補助金は登録後原則1か月以内申請・予算消化で早期終了リスクあり。
注3:メーカー希望小売価格は各公式モデルページをご参照ください(DOLPHIN/SEAL/SEALION 7/ATTO
東京都千代田区の方の場合で見てみましょう。
一番ランクが上のSEAL(AWD)は定価605万円の高級車種ですが、1,000台限定のキャンペーンで572万円。
さらに今回のGo!Go!Go! EVキャンペーンでBYDからBYD補助金117万円が受けられます。
また、国のCEV補助金35万円、東京都の補助金45万円、千代田区の補助金20万円で合計217万円の補助。
ですから実質355万円。
15万円程度の諸費用を足しても370万円と300万円で最高ランクの車種に乗れてしまうんですよ。
恐ろしいキャンペーンです。
ただし、留意点があります。
公的補助金は交付時期が後ろになり、キャッシュフローは一時的に満額支払い→後日還付の形になりがちです。
申請期限や予算を超えるともらえない可能性もあります。
私も窓リノベやこどもエコの補助金を受け取ったことがありますが、かなり入金まで時間がかかりましたね。

0%金利用時の総支払額・手数料・充電無料の価値見積
もう一つのキャンペーンとの比較も見てみましょう。
- 金利0%キャンペーン:対象は残価据置4年のBYD eローン。金利負担=0円(分割手数料なし)。
- 充電無料の価値:月額基本料4,180円×12か月=50,160円+都度充電最大10万円=合計150,160円相当。
- 0%と充電無料は併用可(ただしBYD補助金とは選択制)。
金額にするとBYD補助金の方がかなりお得になりますね。
金利が0%になるのは残クレアルファードで有名になった残価設定ローンとなります。

なぜBYDは安い?価格の背景を可視化
今回の価格は日本の自動車メーカーでは考えられないレベルの値引きです。
なぜこれほどまでに安いのでしょう?
中国本国の価格競争
2025年にかけ中国本土では、BYDがDynasty/Ocean各車に「Glory/Champion/限定版」等で大幅値下げを多発。
コンパクト〜中型EVの価格帯でテスラやAion等と正面衝突し、普及価格帯の基準を切り下げています。
つまり、中国では値引き合戦が当たり前に繰り広げられているのです。
中国では3割程度の値引きを行っているケースもあるとのことですから、今回のキャンペーンの水準とも合致します。
収益性の現状
BYDの2025年上期は売上+23.3%のRMB 3,712.8億/親会社株主帰属利益+13.8%と増益。
ただし四半期ではQ2に減益が報じられ、価格攻勢や販促費の影響が示唆されます。
海外関税とリージョン戦略
まず、アメリカではトランプ関税の影響が大きいです。
また、EUも対中EV関税はメーカー別の上乗せ(BYDは約16〜17%)。
現地生産(ハンガリー工場)や船舶配備で輸出コストも圧縮するなど、地域ポートフォリオを最適化しています。
一方、日本市場では輸入登録台数が堅調推移。
他の国で売れにくくなっていることから、日本で販促強化で価格・支払条件を訴求しているのでしょう。
消費者側からみた注意点
次に消費者側からみた注意点をみておきましょう。
補助金の在庫・地域差・申請要件
まず気をつけたいのが補助金の金額は地域差があることです。
前述したシュミレーションは東京千代田区の方のものでしたが、居住地の補助金額をまず確認しましょう。
また、車の在庫や納期と補助金の予算を確認する必要があります。
予算消化でCEV終了/自治体で上乗せ無しなんてことになったら目も当てられません。
充電環境(自宅/外部)・電気代・保険・リセール
BYDの車種はすべてEVです。
その点も踏まえて以下の点を確認しましょう。
- 充電:頻度が高いほど月額制カードの価値が出やすい(e-MP系は急速27.5円/分等の目安)。0%併用の基本料無料+10万円の恩恵は外充電派で大きい。自宅で充電するなら設備の導入も必要
- 税負担:環境性能割は非課税、重量税も新規登録〜初回車検まで免税対象など優遇継続(2026/4/30までの枠組み)。諸費用は登録・自賠責・リサイクル等が中心。
- 保険:車両価格や部品単価の関係で料率クラスが高めになりやすい傾向。見積比較必須。
- 再販:EVの残価は不確実性が相対的に高い。欧州では中古EVの残価圧力が話題で、新規値下げ連鎖が中古価格に波及しやすい。残価設定ローンの据置価格・条件は重要
申し込み前チェックリスト
実際に購入を検討するなら以下の点はチェックしておきましょう。
- どちらを選ぶ? BYD補助金 or 0%+充電無料(併用不可)
- 公的補助(CEV/都/区)の適用可否・上限・申請期限(登録日から原則1か月以内)
- 見積の税込総額(登録諸費用・リサイクル・延長保証含む)
- 納期(補助金期限と連動)
- 0%ローン条件(残価据置額・ボーナス併用・支払回数・途中精算条件)
- 充電カード(基本料無料の適用開始日・申請手続・10万円上限の範囲)
- 自宅充電(工事費概算・契約アンペア)/外充電(生活圏の急速器・課金単価)
- 保険料(車両保険の有無/免責/代車特約)—EVは料率高め
- タイヤ・消耗品コスト(重量級EVの摩耗)
- 下取り・残価(据置金額・査定条件・走行距離制限)
- ソフト更新・保証(駆動用バッテリー容量保証・OTA)
- 店舗適用条件(一部未実施店舗ありの記載確認・来場特典)
まとめ
今回は「ネット騒然のBYDのキャンペーンはホント?:最高ランクの車種が実質300万円代で購入可能。」と題してBYDのキャンペーンをみてきました。
たしかにかなりオトクなキャンペーンとなります。
ただし、自治体によって補助金がいくらなのかも違いますし、CEV補助金の予算の心配もあります。
そのあたりも考慮して検討してみてください。
私も今までBYDの車なんて投資目的以外では全く関心がありませんでしたが、今回のキャンペーンで興味を持ってしまいましたね笑



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