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メルカリ財務分析

【メルカリ】新規上場株式(IPO)財務分析。やっぱりメルカリはすごかった

メルカリが6月19日東証マザーズ上場


6月19日に東証マザーズに新規上場するメルカリの財務分析をしてみたいと思います。

メルカリIPOの主幹事は予想どおり大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券でした。

この組み合わせは最近だとSGホールディングス(佐川急便)やQBハウスラスクルでありましたね、

比較的当選しやすい組み合わせかと思います。

今回はそんなメルカリの財務分析をしてみたいと思います。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

※先日メルカリが消費税の申告漏れ(1億円)が指摘されました。

これのIPOへの影響について追記しています。

メルカリのビジネスモデル

メルカリはご存知フリマアプリ最大手の「メルカリ」を運営している会社です。

平成25年7月に開始してますのでまだ5年もたっていません。

しかし、すでに若者を中心にかなりの浸透具合です。

メルカリのKPI(重要業績評価指標)の推移

メルカリのKPI(重要業績評価指標)は「ダウンロード数」「流通総額」「日本登録MAU」においています。

それぞれいい感じに伸びていますね。

つまり、順調に拡大しているってことがわかると思います。

 

メルカリKPI

出所:メルカリ目論見書より

登録MAUとは

登録MAUってあまり聞いたことがない方も多いと思いますが月に1度以上利用したユーザーの数です。

いくらダウンロードしてても使われてなければ意味はないですからね。

これが順調に伸びているってことはダウンロードした人が実際気に気に入って使っているということですから評価が高いです。

メルカリのミッション

メルカリのミッションは「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」です。

すでに日本においてはある程度の認知度、利用度となっていますが、世界的にも広げていきたいというのがミッションでわかりますよね。

メルカリの特徴

メルカリを使ったことがない方には分かりにくいですが、最大の特徴は簡単であるってところに尽きるかなって思います。

私も何度か出品したことがありますし、2回ほど購入したこともあります。

ほんとうに簡単に出品できるのです。

同じようなユーザー同士がやり取りするサービスにはヤフオク(ヤフーオークション)がありましたが、それと比べてもかなり簡単にやれるような仕組みが構築されています。

また、匿名配送ができたりとか、入金は受け取り後だったりとか安全に配慮した作りも好感度は高いですね。

このあたりはAliexpressを参考にしたのか?ってところはありますが。

いいものは真似ることも大事ですしね。

メルカリ側も特徴は「使いやすさ」、「楽しく夢中になれるユーザー体験」、「安全・安心なプラットフォーム」の3つを掲げていますね。

また、一時期問題になった、「妊娠米」や「現金」などのグレーゾーンな出品商品を防ぐためにAIを活用した違反商品を自動検知する機能が働いているようです。

確かに最近はこの手の話を聞かなくなりましたね。

今後の成長

今後の成長分野としてはメルカリは2つのポイントを考えているようです。

メルペイ

1つはメルカリで得た売上金、取引履歴、評価情報等を利用できるシステムを構築することです。

つまり、金融等の分野にも進出可能ってことなのでしょう。

具体的には平成29年11月に子会社メルペイを設立していますね。

メルペイビジネスモデル

出所:メルカリ目論見書より

これもアリババのアリペイと同様だと考えるとかなり利用範囲が広くなりそうですね。

アリペイあたりだと金融機関の借り入れなどの審査もその信用指標をつかってできたりしていますね。

海外展開

ミッションにもあったとおり海外展開についても積極的です。

平成29年6月に米国、平成29年3月に英国で事業を開始しており、世界的な企業へとなる可能性を秘めています。

日本のインターネット分野では楽天市場が海外展開結構苦労していますね。

果たしてメルカリはどこまでいけるのか個人的にはかなり期待しています。



メルカリの収益性

次はメルカリの収益性を見ていきましょう。

売上高総利益率

まずは本業の儲けを表す売上高総利益率から見ていきましょう

平成28年6月期93.58%

平成29年6月期87.67%

と少し悪化しています。

しかし、そもそもかなり高い水準ですし問題ないでしょう。

売上高営業利益率

次は本業の儲けを表す売上高営業利益率から見ていきましょう

平成28年6月期ー0.34%

平成29年6月期ー12.57%

と2年連続でマイナスです。

マイナス幅も拡大しています。

売上げも売上総利益も大きく伸びており、マイナス幅が拡大しているのは販売費及び一般管理費が増加していることが主な要因となります。

具体的な中身がわからないので想像になりますが、事業拡大のための経費や、優秀な人材を確保するための人件費及び採用費、上場関連費用、広告宣伝費等が嵩んでいる可能性がありそうです。

(目論見書には海外での広告宣伝費が嵩んだとありますね)

このあたりは事業を急拡大するのには必要なものです。

ただし、この赤字体質が今後も続くのかそれとも一時的なものなのかちょっと様子見したいところでもあります。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

平成28年6月期ー0.79%

平成29年6月期ー12.59%

こちらも2年連続で大幅マイナスです。

こちらもマイナス幅が拡大していますね。

理由としては営業利益率と同様なものになります。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

連結

平成29年6月期80.08%

単独

平成28年6月期189.26%

平成29年6月期73.41%

とかなり勢いで伸びていますね。

なんだかんだまだ5年の会社ですけどね。

収益性まとめ

売上の伸びは非常に大きいが先行投資等が嵩んでおり利益は出ていない。今後の様子を見たい気も・・・

メルカリの安全性

次はメルカリの安全性を見ていきましょう。

流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

平成28年6月期144.57%

平成29年6月期142.65%

とこちらはほぼ横ばいな感じですね。

流動資産のほとんどが現金預金ですから急に資金繰りでどうこうなることは少なそうです。

自己資本比率

平成28年6月期44.8%

平成29年6月期11.1%

と平成29年6月期で一気に自己資本比率が下がっていますね。

これは事業拡大のため長期借入金を大きくしていますのでその影響によるものです。

財務面だけ見るとちょっと拡大を急ぎ過ぎかな?って感じもありますが、こういう業界は競争も激しいですし、先行者有利でデファクトスタンダードとったところが勝ちという部分もありますのでしかたないかもしれません。

また、逆に言うと赤字企業にそれだけの金額を貸す銀行があるってことはそれだけ将来性に期待されているってことでもあります。

キャッシュフロー

キャッシュフローは平成28年6月期は

営業活動によるキャッシュフローはプラス

投資活動によるキャッシュフローはマイナス

財務活動によるキャッシュフローはプラス

となっています。

フリーキャッシュフローもプラスになっています。

平成29年6月期も

営業活動によるキャッシュフローはプラス

投資活動によるキャッシュフローはマイナス

財務活動によるキャッシュフローはプラス

となっています。

フリーキャッシュフローもプラスとなっています。

すでにキャシュフローベースで見ると本業でお金がまわる状況となっています。

さらに外からお金を引っ張ってこれるだけの信用がありそうです。

キャッシュフロー計算書の簡単な見方はこちらからどうぞ。

安全性まとめ

安全性は急激に借り入れ等を増やしていますので自己資本比率は悪化していますが、キャッシュフロー等は問題なさそう。

メルカリの株価

PER、PBR

PER、PBRとも利益が出ていない状況ですから数字としては出てこない状況です。

売り上げの成長性が続き、利益が出る体質に変わるのがいつなのかというところがポイントになりそう。

既存株主

ベンチャーキャピュタルの保有はそれなりにあります。

ただし、ほとんどのVCロックアップが180日となっているため上場後すぐに売りが出るわけではない。

ストックオプションはそれなりにあります。

中には1円で行使できるものまであったりして結構ばらまいている感が強いですね。

規模も上場時でいきなり東証マザーズトップになりそうなレベルですから人気や知名度がそれらの株数を上回れるかどうかがポイントとなりそう。

追記:メルカリが1億円申告漏れ。IPOへの影響は?

タイミングが悪いことにIPO直前ですが「メルカリ」が東京国税局の税務調査を受け、平成28年6月期までの2年間で消費税計約1億円の申告漏れを指摘されたそうです。

追徴税額は過少申告加算税を含めて約1億円。

これの影響はIPOにあるのでしょうか?

メルカリは「租税回避の意図は全くない。メルカリポイントの消費税上の取り扱いで国税当局との認識に相違があった」との発表をしています。

具体的な指摘内容は利用者がメルカリポイントを充当する際に税額控除の対象となる仕入れとして税務申告していたが、国税局は控除対象に当たらないと判断したとのこと。

ちょっと無理ある内容かな?って気もしないでもないですが有利な見解で申告するのは当然ですし、上場前のデューデリなどで監査法人が指摘してなかったのでしょうから仕方ない部分もあるでしょうね。

ですから特に大きな影響はないと考えています。

まとめ

今回はメルカリの財務を中心に分析してみました。

今回の財務分析のポイントをまとめるとすると

株価的にかなりの大型(東証マザーズで最大)で警戒感あり
若年層を中心に知名度が抜群。
日本では珍しいユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の非上場ベンチャー)の上場で話題性が豊富。
売り上げがかなり伸びているもののまだ赤字状態。
安全性は問題無いレベルだが借り入れが急激に増えている
VCもそれなりにいるがロックアップが180日となっている。
ストックオプションがかなり多い
ビジネスモデル的にかなり面白い

といったかんじでしょうか

個人的にもメルカリを使って感動を覚えたくらいよいサービスですし応援したいところですね。

株数がかなり多いので警戒する人も多いと思われますが、私は全力でメルカリのIPOは参加したいと思います。

追記:結局三菱UFJモルガン・スタンレー証券で1単位あたっただけでした・・・

メルカリについてはこちらの記事もご覧ください。


IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

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