証券会社へのマイナンバー提供の猶予期間が2018年12月末で終了。提出しないとどうなるのか?

マイナンバー制度が始まってしばらくたちました。2016年からは新たに証券口座を作る際にはマイナンバー(個人番号)の提出が義務付けられていますね。ただし、それ以前から証券会社と取引している方に対しては猶予期間として2019年1月1日以後最初に株式・投資信託等の売却代金や配当金等の支払を受ける時までにマイナンバーの提供が必要とされています。つまり、その猶予期間の締切は2018年12月末となるわけです。ちなみに法人で証券口座を作っている方も法人番号の提供が必要です。

NISA口座の場合には2017年9月までにマイナンバーを登録しないと失効して課税されるとの話でしたから提出した方が多いと思います。詳しくは下記の記事を御覧ください。

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NISAマイナンバー

ちなみに私も20年近くまったく使っていない証券会社からマイナンバーの提供に関する連絡が再三来るようになりました。(IPOもやっていない証券会社なので使いみちがないんですよ・・・)

そこで証券会社へのマイナンバーの提出しなかったらどうなるのか。各社の対応状況から証券会社とマイナンバーについて調べてみました。

※平成31年度税制改正大綱で証券会社へのマイナンバー提出期限を3年延長することが明記されましたので延長されそうです。

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マイナンバー延長

証券会社へのマイナンバー提供は所得税法で義務付けられている


それではなぜそもそもマイナンバーを証券会社へ提供しないといけないのでしょうか?それは所得税法で以下の場合には提供が義務付けられているからです。

 株式・投資信託等の売却代金や配当金等の支払を受ける場合
 特定口座やNISA口座を開設する場合 ※ すでにマイナンバーを証券会社に提供している場合は、再度の提供は不要です。
 氏名・住所などの変更の場合  ※すでにマイナンバーを証券会社に提供している場合は、変更前・後の氏名・住所が記載された本人確認書類(運転免許証等)の提示を行えば、マイナンバーの 提供は不要です。

これらは法定調書といって証券会社が税務署に年末調整時に提出が義務付けられている書類にマイナンバーを記載するために必要となります。つまり、マイナンバーがないと証券会社がその書類をちゃんと作成できないってことですね。



マイナンバーの提供が必要となる主なケース

つまり、以下の条件に当てはまるとマイナンバーや法人番号の提供が必要となります。(すでに証券会社に提出済の場合を除く)

証券口座を新たに開設
つみたてNISA口座・ジュニアNISA口座の開設、NISA口座の開設先変更、NISA口座の非課税勘定設定機関の更新、特定口座の開設
氏名・名称・住所の変更

これらがある場合には2016年より前に証券口座を作っていても提供が要求されているはずです。

2016年以前に証券口座を作り、上の3つに該当しない場合には提供が猶予されてきましたが、それが2018年12月で終了となります。そのため2019年1月1日以後最初に株式・投資信託等の売却代金や配当金等の支払を受ける時までにマイナンバーの提供が必要とされるのです。

マイナンバー・法人番号の提供方法

それではどのようにマイナンバー・法人番号はどのように提出すればよいのでしょうか?

マイナンバーカードを持っている

マイナンバーカード(個人番号カード)を持っている方はそちらを提出すればOKです。裏面はマイナンバー(個人番号)、表面で本人確認が可能です。具体的な提出方法は証券会社にもよります。WEB上で提出ができる場合はPDFにしたり写真にとって両面を送ればOKです。紙ベースのところも両面をそれぞれコピーして提出する形となります。

マイナンバーカードは私も持っていますが意外に便利ですよ。詳しくは下記の記事を御覧ください。

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マイナンバーカード便利

マイナンバーカードを持っていない

マイナンバーカードを持っていない方は、2つの書類が必要です。

まず、マイナンバーを確認できる書類としてマイナンバーが始まったときに送られてきた「通知カード」もしくは「住民票のマイナンバー表示あり」、「住民票の記載事項証明書のマイナンバー表示あり」を提供します。

また、本人確認書類として運転免許書など顔写真付きの本人確認書類1点、顔写真付きの本人確認書類がない場合には住民票健康保険証年金手帳など顔社員がない本人確認書類2点の提出が必要です。(マイナンバー確認として住民票などを提出した場合には他に1点)

具体的な提出方法はマイナンバーカードを持っている場合と同じく証券会社によりWEBもしくは郵送でのやり取りとなります。

法人番号の提供

法人番号は番号確認書類として「法人番号指定通知書」もしくは「国税庁法人番号公表サイトの法人情報画面を印刷したもの」のどちらかを提出します。また法人確認書類として登記事項証明や印鑑証明などを提出します。

期限までにマイナンバーを提供しないとどうなるのか?

それでは期限までにマイナンバーを提供しないとどうなるのか?

各社の対応を見ておきましょう。

SBI証券

NISA口座を開設している場合にマイナンバーを提出していない場合には2018年に再度NISA口座の開設手続きが必要となりますとはありますが、2018年12月末までのマイナンバー提示については期限内にお手続きをお願いいたします。とあるだけで具体的にどうなるのかの記載はありません。

楽天証券

楽天証券は下記の記載があるだけです。とくになにもなさそうです。

現時点では特段の制限がかからないこととなっておりますが、ご登録は義務になっておりますので、なるべくお早めにご登録をお願いいたします。

野村證券

野村證券も楽天証券と同様ですね。

現時点でお取引に制限はかからないこととなっておりますが、マイナンバーのご提出は義務になっておりますので、なるべくお早めにご提出をお願いいたします。

大和証券

大和証券も提出しない場合についての言及はありません。

SMBC日興証券

SMBC日興証券は以下の記載があります。

マイナンバーをご提供いただかない場合、当社ではマイナンバーが必要な手続きについては、受け付けることができません

マイナンバーが必要な手続きは前述のように株式・投資信託等の売却代金や配当金等の支払を受けることや氏名・名称・住所の変更、NISA口座などを開設することです。つまりSMBC日興証券の場合にはマイナンバーを提出しないと実質的になにもできなくなりそうです。

みずほ証券

みずほ証券は以下の取扱となります。まだ良くわからないって感じでしょうか。

所得税法に基づき、2018年12月末までに証券会社への提出が義務付けられていますが、その後の取り扱い等に関しては現段階では定められていません。マイナンバーに関しては、みずほ証券HPの「マイナンバー制度が始まりました」や「よくあるご質問」に最新の情報が掲載されていますのでご確認ください。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は未提出の場合の扱いは記載がありませんね。

マネックス証券

マネックス証券も未提出の場合の扱いは記載がありませんね。

松井証券

松井証券は以下の記載がありました。

当社にマイナンバーを登録していなくても、ネットストックでの取引に制限はかかりません。すでにネットストック口座を開設済の場合、今までどおり取引が可能です。ただし、ネットストック口座を開設済でマイナンバー未登録のお客様が、特定口座の開設、NISA口座の新規開設・再開設・金融機関変更・廃止の手続きを行う際は、書面によるマイナンバー確認書類の提出が必要です。また、マイナンバーの登録状況に関わらず、当社登録の氏名・住所(法人の場合は法人名・所在地)の変更手続きを行う際にも、書面によるマイナンバー確認書類の提出が都度必要です。

カブドットコム証券

カブドットコム証券も未提出の場合の扱いは記載がありませんね。

まとめ

今回は「証券会社へのマイナンバー提供の猶予期間が2018年12月末で終了。提出しないとどうなるのか?」と題して証券会社へのマイナンバー提出についてみてきました。

SMBC日興証券は明確にマイナンバーが必要な手続きについては、受け付けることができませんとしていますが、他の証券会社は言及していないか今までどうり取引ができそうな感じです。これはマイナンバーが未提出の口座は違法状態となりますが、マイナンバーが提出されていないからといって罰則規定がないためこのような微妙な扱いになっているようです。

マイナンバーを提出しても申告していない利益があるなど脱税などしてなければ問題ありませんので提出してしまったほうがよいとは思いますけどね。(提出していないことで逆に目をつけられる可能性もなきにしもあらず・・・)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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