先日、Microsoftが従業員の4%にあたる人員削減を発表しました。
また、日本でもパナソニックHDが1万人規模のリストラ策を発表しています。
これらリストラは生成AIの影響が大きいとも言われています。
そこで今回は従業員の方向けに「AIリストラ対策」 として今日動ける具体策を解説します。
なぜAI導入でリストラが増えるのか
それでは今回の前提となる生成AIでのリストラとなる理由について見ていきましょう
Microsoftが4%削減を発表
まずはMicrosoftです。
米マイクロソフトは2日、世界の全従業員の4%に相当する社員をレイオフ(一時解雇)すると発表した。計算上は約9000人の削減となる。人工知能(AI)への投資を増やす一方でコストの抑制を進める。人の業務をAIが代替し始めたこともあり、テック業界全体でリストラが加速している。
出典:日経新聞 Microsoft、全社員4%の9000人解雇 巨大テックがリストラ加速
2025年7月2日、Microsoftは全従業員の約4%(約9,100人)の削減を公表
背景には生成AIへの年間約8兆円規模の投資を優先し、固定費圧縮。
AI投資=雇用創出とは限らず、短期的には「人減らし」とセットになる傾向にあります。
パナソニックHD1万人削減
次はパナソニックHDです。
パナソニックホールディングスは9日、連結対象会社の従業員を1万人規模で削減すると発表した。グループ各社の業務効率の見直しなど経営改革を断行する。
出典:ロイター パナHDが今期中に1万人削減、純利益15%減 米関税影響含めず
パナソニックも同様に生成AIを核とした業務効率改革と並行してリストラを発表。
パナソニックはかなり早い段階からChatGPTなど生成AIの業務導入をすすめていることで有名でしたしね。
国内では最大規模の生成AI関連のリストラとなりそうです。
AmazonCEOの発言
また、まだリストラを実行したわけではありませんが、AmazonのCEOが以下のような発言をして話題となっています。
2025年6月17日、アマゾンのアンディ・ジャシーCEOが「AIによる効率化により、今後数年間で管理部門の従業員数が減少する」と従業員向け書簡で明言した。
出典:プレジデントオンライン ついに「AIで管理職は減る」をアマゾンも認めた…これから本格化する「ホワイトカラー消滅」を覚悟すべき職業
こちらも同様にAIの代替えでの管理部門の人員削減を仄めかしていますね。
生成AIと固定費削減のロジック
AIによる仕事の代替えはかなり前から話題になっていましたが、とうとう現実味を帯びてきた感じです。
具体的にはAIは「24時間稼働・ミスが少ない・早く終わる・コスト小」という大きなメリットがいくつもあります。
そのため、経営陣は ROI(投資利益率) を最大化するため「高コスト業務 → AI置換 → 人件費削減」の順で判断していくのは当然といえば当然です。
影響度を職域別で見ると以下のような形でしょう。
影響度 | 業務例 | 置換リスク |
---|---|---|
すでに | ルーティン事務、定型レポート作成 | すぐにでも |
高 | PCでやるほとんどの作業 | 数年以内 |
中 | 営業リード管理、一次カスタマーサポート | 部分置換 |
低 | 高度な対人交渉、現場安全管理 | 補助的活用 |
とくにPCを使った事務的作業の多くは、生成AIやRPA、AIエージェントに代替えされていく可能性はかなり高くなっています。
画像や音楽の作成などAIに代替えされないと言われたクリエイティブな分野もかなり侵食してきます。
将来的にはほとんどの業務がAIに代替えされていくと予想している専門家も。
まずは現状把握!失業リスクセルフチェックリスト
まずは現状を把握してみましょう。
以下の5つの項目を「はい」か「いいえ」で考えて見てください。
・業務が定型化しているか?
・社内でAI導入・自動化の話題が出ているか?
・代替困難な専門スキルを持つか?
・収入源が勤務先一本か?
・最新テックトレンドへの学習投資を行っているか?
3項目以上「はい」なら高リスクです。
ただちに行動をすることをおすすめします。
今すぐ始める5つの自己防衛策
それではAIリストラに合わない、AIリストラをされても生きていくためにはどのようにすればよいのでしょう?
AIリテラシーを高める無料&有料学習ルート
まず考えられるのが自身がAIを使う側になるってことです。
まだまだAIを使いこなしている方は少ないですから、社内でそっち側の人間にいけばAIリストラが横行しても生き残れますかね。
具体的には経産省「マナビDX」やCourseraのAI基礎講座などは無料で学ぶことが可能です。
また、有料ですがUdemyなどではたくさんAIに絡んだコースがありますのでそちらを活用してみるのも手です。
ただし、Udemyの講座は玉石混交ですからお気をつけください。詳しくは下記記事参照

社内ジョブクラフティングと異動交渉のコツ
現行業務+AI自動化提案=「AI推進担当」 でポジション確保するというのも手ですね。
AIの推進側に入るってことです。
前述のAIリテラシーを高めることともつながって来る話です。
部門横断のプロジェクトに積極的に参加し、希少スキル×社内ネットワークを可視化しましょう。
リスキリング/アップスキリングの公的助成金活用術
業務に必要な能力をさらに高めたり、キャリアチェンジのための学び直しも効果があります。
資格の取得や大学院なで勉強しなおするのもありでしょう。
教育訓練給付金や人材開発支援助成金(リスキリング支援コース)など、公的支援もあります。
さらに2025年10月からは教育訓練休暇給付金なる制度も始まります。

ちなみに私もリスキリング経験者です。
まだそんな大層な名前なかったですけどね笑

パラレルキャリア・副業で収入源を分散
また、そもそも会社に頼らないという方向に動くというのも手です。
今回のテーマの生成AIはそういう部分でも役に立つんですよ。
例えば生成AIを活用したライティング、動画編集などを副業マッチングプラットフォームで売り出すなどがお気軽にできるパターンですね。
転職市場の自分の価値を知っておく
転職エージェントなどに相談してみるのも手でしょう。
自社よりも高い評価を得られる可能性もあります。
転職をしなくても自分の価値を知っておくのも良いでしょう。
まとめ
今回は「生成AIでリストラ続出!?。AIリストラ対策で従業員が押さえるべき対策」と題してAIリストラの対策について考えてみました。
まずは自分の置かれている状況をしっかり理解して準備をしておきましょう。
リストラに関連した以下の記事もおすすめします。

また、前職でリストラをする人を決める立場にいたことからリストラに合いやすい人についても書いています。こちらも参考になると思います。(新型コロナ蔓延の時期に書いた記事です)


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