債務超過とはなにかについてわかりやすく解説。債務超過になったらすぐ倒産?

先日、国の債務超過が過去最高の568兆円になったとの報道がありました。さらっと流してしまう方も多いでしょうが「債務超過」とはどんな状況であるのかご存知でしょうか?

1年ほど前には東芝が債務超過となり上場を廃止しなくてはならないというニュースが流れたりなんてこともありましたね。

今回は「債務超過」とはなにかについてわかりやすく解説していきます。

債務超過とは


まずは債務超過とは簡単に言えばその企業の総資産(財産など)を負債(借金など)が上回っている状態を指します。

債務超過状態

イメージとしてはこんな感じですね。つまりこの状態になっていると資産をすべて手放したとしても負債つまり、借金などが返せない状況であることから会社の状態としてはかなり悪い状況と判断されます。

ちなみに東証一部、二部の上場廃止基準値として「債務超過の状態となった場合において、1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき」というのがあります。東芝が上場廃止の可能性があったのはこの状態にあったためこれに抵触しそうだったのですね。

債務超過と赤字は違う

混同している方が多いのが赤字と債務超過です。こちらについても確認しておきましょう。

債務超過は前述のように総資産を負債が上回っている状況を指します。こちらは貸借対照表で確認できます。

対して赤字は、収益(収入)に対して費用(支出)が上回っている状況がそれに当たります。つまり儲かってない状況ってことです。こちらは損益計算書で確認できます。

つまり、なんとなく似たもののような気がしますが、見ている部分が違うので全然違うものなのです。

赤字でも債務超過とは限りませんし、債務超過でも赤字とは限りません。ただし、赤字が続けば徐々に債務超過に近づいてしまうので連動はしてはいますけどね。

お金を借りたら債務超過になる?

また、よくある勘違いに追加でお金を借りたら債務超過になるというのがあります。

これは大間違えです。

債務超過とは前述のように総資産が負債を上回っている状態です。

お金を借りたら負債が増えますが、総資産も増えるんですよ。

簿記の仕訳で言えば

現金預金●●● 借入金●●●
つまり、お金を借りたからといっても債務超過状態がどうこう変わるものではないのです。
お金を借りてそれを使い込んでしまえば当然債務超過に近づきますが。。。

決算書をよめなくても債務超過を一発で見分ける方法

上場企業などは決算書を読めない方でも債務超過かどうかは一発でわかります。

それは自己資本比率をみればよいのです。

自己資本比率がマイナスになっている場合には債務超過であることを指します。

実際に倒産をしている企業などはほとんどが自己資本比率がマイナスの状態(債務超過の状態)であることが多く、そういった危ない企業を見分けるための重要な指標でもあります。

債務超過になればすぐに倒産するのか

これも勘違いしている方が多いのですが、債務超過=倒産ではないってことです。

債務超過になったからといってすぐに倒産するとは限らないのです。長いこと債務超過になっている企業でも存続している企業はたくさんあります。お金が回ってさえいれば倒産はしないのです。

債務超過のデメリット

債務超過となるとデメリットとして上場企業の場合は、上場廃止となってしまうリスクがあります。他にもいくつかデメリットが存在します。

まず、ひとつ挙げられるのが債務超過になれば金融機関もお金をまず貸してくれにくくなります。また金利引き上げや早期の返済を要求されることも多くあります。

また、取引先によっては信用問題から取引を停止されたり、条件を付けられるようになります。国や県の許可の類も債務超過だと得られないものもありますね。

そんな状況が続けばお金が回らなくなり遅かれ早かれ倒産となってしまいまいますね。そのため債務超過を早急に解消する必要があるのです。

債務超過を解消するにはどうすればよいのか?

債務超過を解消する方法はいくつかあります。

利益を上げる

一番わかりやすいのは利益を上げることです。利益が上げられれば徐々に債務超過は解消していきます。それ以外の方法は目先のテクニックで債務超過を解消する方法ですので根本の事業の改善の有無は問われません。しかし、最終的に会社の状況がよくなるためには利益を上げれるように経営体質を改善する必要がありますね。

増資を受ける

もう一つ考えられるのが増資です。新規で出資を受けたりすることで資本を増やすことでマイナスを補う方法です。上場企業などはこの方法を使うケースが多いですね。第三者からの増資を引き受けたり(第三者割当増資)、新規で株を発行したりして資本を増やします。

代表者や役員からの借入金を資本金へ振替

中小企業が債務超過を解消するのによく使う使われるのが、代表者や役員などからの借り入れを資本金に振り替えるデット・エクィティ・スワップという手法です。債務超過になっている状況だとそれまで経営がうまくいっていないケースがほとんどです。そのため会社のお金を回すために代表者や役員などからお金を借り入れしている場合が多くあります。

その借入金を株式に振り替えるのです。結果として負債が減りますので債務超過が解消するのです。

事業や資産などを売却して借入金等を減らす

会社の事業や資産を売却して借入金等の返済にあてる方法もあります。東芝も有望であった半導体メモリ事業を売却してその売却益を計上したり、債権を売却することで債務超過解消に繋げましたね。

国の債務超過とは

冒頭で書いたように日本の債務超過はどんどん膨らんで568兆円まで膨らんでいるということです。

国ですから国債を発行することができるため、企業のようにすぐに資金調達できなくなることはありません、

つまり、お金は回っているのですぐに大きな問題となることはないでしょう。

しかし、債務超過状態が慢性化してどんどん膨らんでいるのは健全な状態といえないのは確かですね。

日本には隠れ資産がたくさんありますのでそれらを考えると、実はそれほど債務超過でないという試算もあるようですが・・・

まとめ

今回は「債務超過とはなにかについてわかりやすく解説。債務超過になったらすぐ倒産?」と題して債務超過について解説してきました。

まとめると債務超過とはその企業の負債が総資産を上回っている状態を指します。債務超過状態は企業にとってかなり厳しい状況を示していますので投資をしたり、取引をする場合は慎重に検討する必要があります。

債務超過はニュースなどでもよくでてくる言葉ですしぜひ覚えておきましょうね。

決算書の見方は下記の記事を御覧ください。

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