キャッシュレス決済を使っても還元されないケースも。。キャッシュレス・ポイント還元事業は落とし穴だらけ?ルールをしっかり理解しておこう

消費税増税軽減税率と合わせて「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」なる新たなる制度がスタートしました。

「キャッシュレス・消費者還元事業」を簡単に言えば登録された中小企業でクレジットカード・電子マネー・QR決済といったキャッシュレス決済で支払いすると消費者に最大5%国が還元をする制度です。

消費税増税による消費の落ち込みや東京オリンピックに向けてキャッシュレス決済比率を増やすことが目的となっています。

キャッシュレス・消費者還元事は世紀の悪法とも呼ばれる軽減税率と違って悪くはないと思いますが、急ごしらえの制度・システムのために穴だらけなんですよ。

そのため「キャッシュレス決済で支払ったのになんで還元されてないんだよ!!!」ってクレームが多くのお店で発生しそうな予感しかしません。

今回はキャッシュレス・消費者還元事業で生じそうな「落とし穴」について見ていきましょう。

「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」ってなんだ?って方はまずはこちらの記事を御覧ください。

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キャッシュレス決済還元事業とは

追記しました。

キャッシュレス・消費者還元事業にはたくさんの落とし穴がある

スタートした「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」。

急ごしらえのため、仕組みやルールがかなり複雑ですし、曖昧なんですよ。

そのため消費者はもちろん、お店でも理解できている方が少ないと思われます。

それもあり多くの方が「キャッシュレス決済で支払ったのになんで還元されてないんだよ!!!」っていう状況になりかねないのです。

考えられる落とし穴について解説していきます。


キャッシュレス・消費者還元事業の対象となる中小企業の条件・定義

まずは一番はじめに嵌りそうな落とし穴です。

そもそもキャッシュレス・消費者還元事業の対象となっているお店かどうかという問題です。

対象となるためにはややこしいルールがあるんですよ。

キャッシュレス還元事業の中小・小規模事業者の定義

今回の還元は中小・小規模事業者がのみ対象となります。

では具体的にどこからどこまでが中小・小規模事業者なのでしょうか。

中小・小規模事業者の定義を見ておきましょう。

業種定義
製造業その他資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人事業主
卸売業資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人事業主
小売業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人事業主
サービス業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人事業主

基本的に資本金と従業員の数で判別します。

この時点で消費者側が外から判別することは不可能ですよね。

その会社の資本金や従業員数なんて上場でもしてない限りなかなか分かりませんからね。

また、大手のお店に見えても実はフランチャイズ契約で経営者は中小企業ってこともありえます。

ただし、これだけではありません。

過小資本企業というルールがあります。

過小資本企業

「中小・小規模事業者の定義に該当する場合であっても、登録申請時点において、確定している(申告済 みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小・小 規模事業者は補助の対象外とする。」とされているのです。

簡単に言えば実は大手のくせに資本金が低い企業だけこの「キャッシュレス消費者還元事業」使えてずるいという声が多かったんですね。

それを新たなルールを定めて出来なくしたってことです。

これは噂によるとヨドバシカメラが問題視されたようです。

ヨドバシカメラは中小・小規模事業者の定義だと中小・小規模事業者にあたるんですよ。ヨドバシカメラで買えば5%還元。ビックカメラで買えば還元なしだと不公平だろってことでしょう・・・

キャッシュレス・消費者還元事業への登録

上記の2つのルールを満たしてるお店でキャッシュレス決済をすれば5%の還元対象になるかと言えばそうとも言い切れません。

もう一つルールが有るのです。

それは下記のように「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店としての登録を完了しておく必要があるのです。

キャッシュレス消費者還元事業の加盟者登録
キャッシュレス消費者還元事業の加盟者登録

9月6日までに登録申請を不備なく行えた事業者のみが今回10月1日からキャッシュレス還元対象となります。

それ以外の事業者ではいくら条件を満たしていてキャッシュレス決済しても5%還元の対象とはなりません。

これも外から判別は出来ませんよね・・・

キャッシュレス・消費者還元対象のお店を判別する方法

それではキャッシュレス・消費者還元対象の店舗かどうかを判別するにはどうしたらよいのでしょうか?

アプリで確認

方法として最も簡単なのは下記のポイント還元の公式アプリで店舗を探すことです。

使い勝手はかなり微妙ですが仕方ありません・・・・

WEBページで確認

他にもパソコンなどで検索できる下記のサイトも用意されています。

事前に確認しておくのがよいでしょうね。

また、家計簿ソフトのZAIMのサイトが独自に見やすいマップを作っていますね。

ポスターなどで確認

また、対象店舗にはキャッシュレス・消費者還元対象とわかるポスターやシールが配布されます。

そちらの有無でも確認できるでしょう。

ただし、このポスターやシールの配布がかなり遅れているそうでし、店舗側が貼ってくれないと気づかないですね・・・

キャッシュレス・消費者還元事業の対象となる決済手段か否か

キャッシュレス・消費者還元事業で還元対象となるのはクレジットカード・デビットカード・QR決済・電子マネーなどです。

しかし、すべてのキャッシュレス決済が対象となるわけでないのです。

登録制となっています。

つまり、クレジットカードや電子マネーでも登録していないものは還元の対象とはならないのです。

ちなみに仮想通貨はもともと対象ではありません。


キャッシュレス・消費者還元対象の決済手段かを判別する方法

こちらの判別もキャッシュレス・消費者還元事業のWEBページで検索ができるようになっています。

多くのクレジットカードや電子マネーは登録されていますが、念のためにあらかじめ確認しておきましょう。

お店が登録してあるのか?

いくらキャッシュレス還元対象のクレジットカードや電子マネーでもお店が登録していない場合は対象となりません。

ややこしいことに1つずつ別に登録が必要なんですよ。

先日、私が経験したのはクレジットカード全般使えるけど、キャッシュレス還元対象となっているのはJCBとアメリカン・エキスプレスだけという飲食店でした。

私はそれに気づかずVISAで決済をしてしまったので対象とならなかったんですね。。。

この辺りも事前に確認が必要となります。

キャッシュレス・消費者還元事業の対象となる商品・サービスか

キャッシュレス・消費者還元事業で還元対象となる商品やサービスに制限もあります。

このあたりも予めしっておきたいところです。

下記の取引は対象外となります。

〇有価証券等、郵便切手類、印紙、証紙、物品切手 等(商品券、プリペイドカード等)
〇自動車(新車・中古車)の販売
〇新築住宅の販売
〇当せん金付証票(宝くじ)等の公営ギャンブル
〇収納代行サービス、代金引換サービスに対する支払い
〇給与、賃金、寄付金等
〇その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産 業省及び補助金事務局が判断するもの

逆に言えばここに載っていないものは対象となります。

かなり幅広い範囲が対象ですね。

ただし、少し気になるのが、「その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産 業省及び補助金事務局が判断するもの」ですね。

この辺りをどこまで広く取るのかは今のところ不明なのです。

また、上記の取引利用でもキャッシュレス決済事業者がどのように判別するのか不明です。

ある事業者さんに聞いた話だと対象外の取引は同じレシートにしないでくださいと言われたとか。

実務上そのような運用でうまくいくとも思えません。

多くの混乱が生じそうな点でもあります。

上限額がキャッシュレス決済の種類ごとにバラバラ

これもちょっとややこしい事になりそうな部分ですが、今回のキャッシュレス決済の還元対象となる上限は各社が設定するようになっています。

そのため利用前に確認しておかないとこちらも落とし穴に嵌ってしまいそうです。


主なキャッシュレス決済の還元上限

主な還元の上限は以下のとおりです。

あくまでも目安です。

予め自分が利用するキャッシュレス決済の上限は確認しておきたいところですね。

クレジットカード

クレジットカードは協会が30万円決済分/1枚との指針を出しましたので多くがそうなっているようです。

つまり、還元金額は以下のとおりです。

クレジットカード:1枚15,000円/月
つまり複数枚を利用すればより多くの還元が得られるってことですね。
ただし、アメックスのように9ヶ月の合計で135,000円と違うルールとしているところもありますので予めご確認ください。
キャッシュレス決済関係なくそもそもの利用金額上限はクレジットカード毎に設定されています。

デビットカード

デビットカードもクレジットカードと同じルールのところが多いですね。

ただし、相違するカードもある可能性がありますので予めご確認ください。

デビットカード:1枚15,000円/月

プリペイトカード

クレジットカード会社各社が出しているプリペイトカードもクレジットカードと同じ条件が多いですね。

ただし、Kyashなどは1ヶ月あたりの付与上限は、5万円相当額とかなり多く設定しています。

予めご確認ください。
プリペイトカード:1枚15,000円/月

電子マネー

電子マネーは指針等もないため各社対応がバラバラです。

例えばSuicaは上限が決まっていません。

楽天Edyは2,500円/1回(利用金額5万円/1回)、WAONはクレジットカードと同じく1枚15,000円/月となっています。

予め確認しておきましょう。

電子マネー:各社バラバラ

QRコード

QRコードも電子マネーと同じく各社バラバラですね。

PayPayは1回あたり及び月の上限は25,000円です。

楽天Payは1回あたり上限は25,000円ですが、月の上限はなし。

LINEペイは毎月最大3万円。OrigamiPayは1回あたり2,000円までとなっています。

かなりバラバラになっていますから予め確認しておきましょう。

QRコード:各社バラバラ

QR決済・電子マネーは利用額の上限がそもそも低い

また、QR決済や電子マネーは少額決済を目的とした仕組みであるためそもそもの利用できる上限も高くありませんのでご注意ください。

たとえばPayPayはクレジットカード決済の場合、以下の上限となっています。

青いバッジ+本人認証設定済クレジットカード本人認証設定済クレジットカード本人認証未設定クレジットカード
過去24時間25万円2万円5,000円
過去30日間25万円5万円5,000円

青いバッジがついた人は上限25万円まで行けますが、それ以外の人は上限かなり低いんですよ。

大きな買い物に使うためには青いバッジは必須ですね。

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PayPayの青いバッジ解禁

これはPayPayに限らず他のQR決済も似たような上限となっています。

還元対象となるには予め登録が必要なケースも

キャッシュレス・ポイント還元事業の対象となるにはあらかじめ登録が必要なケースもあります。


登録が必要

まずは登録が必要なパターンです。

その代表例がSuica(スイカ)です。

「JRE POINT」のサイトでSuicaを登録しておかないと還元対象となりません。

忘れずにやっておきたいところですね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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Suica(スイカ)のキャッシュレス決済

エントリーが必要

また、QR決済の多くが還元を受けるためにはエントリーが必要だったりします。

その代表的なものが楽天ペイですね。

予めエントリーを終えておかないと還元対象となりませんのでご注意ください。

楽天ペイのエントリーは下記です。

キャッシュレス・ポイント還元事業の落とし穴まとめ

今回は「キャッシュレス決済を使っても還元されないケースも。。キャッシュレス・ポイント還元事業は落とし穴だらけ?ルールをしっかり理解しておこう」と題してキャッシュレス・ポイント還元事業の落とし穴についてみてきました。

多くの方がこれら落とし穴にはまってしまって還元を受けられない予感しかしません。

まずは自分がこれら落とし穴にはまっていないか確認してみてくださいね。

また、キャッシュレス決済を始めていない方は新規登録キャンペーンをご確認ください。

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すでに始めていらっしゃる方は下記記事でどのキャッシュレス決済を使うのがお得なのかを検討しましょうね。

まだキャッシュレス決済を導入していない店舗は急ぎましょう。

まだ、キャッシュレス決済なにも導入していないお店の方は急いで導入しましょう。

今回のキャッシュレス・ポイント還元事業によりお客さんが流れてしまう可能性が大です。

今からとりあえず入れるならPayPayかリクルートのAirペイがおすすめですね。

PayPay

PayPayは初期導入費無料、決済手数料無料、入金手数料無料です。

更に提携銀行利用の場合には売上が翌日入金となります。

ユーザー側から見てもアプリの使い勝手がかなり良いのがありがたいところ。
【店舗開拓】PayPay

Airペイ

テレビCMでおなじみのリクルートの「Airペイ」はクレジットカードから電子マネー、QR決済まで幅広く対応できるのが魅力ですね。

特にSuica(スイカ)が使えるのが嬉しいですね。

カード・電マネ・QR・ポイントも使えるお店の決済サービス

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