最近、突発的な大雨や台風などの災害により新幹線や電車(在来線)の大幅遅れや運休の話がよくありますね。
そんな電車の遅れや運休の時に知っているか知らないかで大きな差が出る話があります。
それは返金のルールです。
基本的に自己申告制になっていますから知らなければもらえないんですよね。
今回は電車での出張が多く電車移動のプロと言っても良い私が電車の遅れや運休の時に知っておきたいルールについてご紹介します。
新幹線や電車の運休や遅れで返金となるルール
まず知っておきたいのが電車の遅れで返金になるパターンです。
電車の遅れは台風や地震などの災害以外にも事故、設備の不具合、強風、大雨などいろいろなケースで発生します。
私が見た中で一番衝撃的だったのがイノシシと衝突したという理由で6時間ほど遅れたことがありましたね。
地方ではよくある話だそうです。
そんな電車遅れでも返金となるパターンとならないパターンがあります。
なお、今回ご紹介するルールはJRの話しを基本としています。
多くの鉄道会社は同様のルールとしていますが、一部違う鉄道会社もあるようですからあらかじめ確認してみてください。
どんなに遅れても運賃の払い戻しはない
まず、基本の話からみていきましょう。
JRの場合にはどんなに遅れても運賃の払い戻しはありません。
JRの運賃は出発駅から到着駅に送り届けるための料金です。
つまり、いつまでに届けるという約束はないのです。
電車がいくら遅れようが到着駅に着きさえすれば良いのです。
ですから基本的に電車がどれだけ遅れようが返金はされません。
ただし、いくつか例外があります。
目的地へ行くのを諦めた場合
電車が運行時刻より遅れたことで、旅行をとりやめるなど元々の予定がなくなったケースは全額返金されます。
旅行を取り止める場合は、運賃・料金の全額をお返しします。
そのほか出発駅へ無料でお戻りになることもできます。この場合は運賃・料金の全額をお返しします。
出典:JR東日本 「きっぷあれこれ」より
例えば私が実際に経験したケースをご紹介しましょう。
仕事で佐賀まで新幹線を乗り継いで行く予定となっていました。
しかし、博多から佐賀までの乗る予定の新幹線が運休になってしまったのです。
博多から佐賀へ行く方法は他にもありますが、時間が間に合わないために予定が中止となりそのまま帰宅することに。
このようなケースの場合はすでに乗ってきている部分も含めて運賃がすべて返金されます。
もちろん帰る際の運賃も掛かりません。
みどりの窓口でその旨を申し出るとチケットに印を押してくれます。
それをもってスタート地点の駅でチケットを渡せば返金が受けられます。
ただし、これ自己申告制です。
こちらから申告をしなければ返金されませんので知識として持っておきたいですね。
ちなみにこのときは3万円以上戻ってきました。
知っていなければ戻らなかったと思うと恐ろしいですね。
新幹線などの特急列車の場合
新幹線などの特急列車の場合も返金を受けられる可能性があります。
新幹線や特急列車や料金をとって目的地まで速くに着くサービスです。
ですから遅れなどに対応して返金が受けられるケースがあるのです。
ただし、トクトクきっぷなど割引きっぷの場合は扱いが異なるそうですから駅でご確認ください。
運休の場合
まず、チケットをとっている特急列車が運休となった場合です。
この場合は当然、返金を受けることができます。
旅行を取り止める場合は、運賃・料金の全額をお返しします。また、旅行の途中で取り止める場合は、お乗りにならない区間の運賃はお返しします。その場合、運転をとりやめた列車の特急・急行料金などは全額お返しします。
出典:JR東日本 「きっぷあれこれ」より
2時間以上遅れた場合
また、新幹線や特急列車や料金をとって目的地まで速くに着くサービスですから大幅に遅れると返金対象となります。
特急・急行列車が、到着時刻より2時間以上遅れた場合は、特急・急行料金の全額をお返しします。
出典:JR東日本 「きっぷあれこれ」より
その基準は上記のように2時間です。
2時間以上遅れると特急・急行料金の全額が返金されます。
なお、接続駅で接続予定の列車の出発時刻から1時間以上にわたって目的地に出発する列車に接続を欠いたときも同様の扱いとなります。
ただし、この場合は現地までは到着していますので特急・急行料金以外の通常運賃は取られるんですね・・・
返金したくないからかギリギリ2時間は超えないように運行するケースが多いようですが(笑)
こちらもみどりの窓口等への自己申告が必要です。
列車が遅れたことによって、乗り換え列車に接続しなかったため、お約束の到着時刻より2時間以上遅れる場合で、途中で旅行を取り止めるときや出発した駅までお戻りになるときのお取り扱いは列車が運転できない場合と同様です
出典:JR東日本 「きっぷあれこれ」より
また、2時間以上遅れて旅行を取りやめて自宅に戻る場合は前述の目的に行くのを諦めた場合と同様に全額返金対象となります。
こちらも自己申告が必要です。
急乗承(きゅうじょうしょう)
ちょっと聞き慣れない特殊な用語ですが「急乗承」というルールもあります。
これは事故などで電車が途中で後続列車へ乗り換えとなった場合に指定席特急券全額払い戻しとなるルールです。
これも結構多いんですよ。
こちらも自己申告が必要です。
事故列変(じこれっぺん)
こちらも聞いたことがない人が多いと思います。「事故列変」というルールです。
こちらは事故などによって遅延したことで乗車予定の電車に連絡できなかった場合に次の列車に変更できるルールです。
しかし、後続列車は多くの場合はすでに満席で指定席が埋まっていたりします。
その場合に自由席になった場合には指定席特急券の半額を払い戻しとなります。
こちらも自己申告が必要です。
指定席車の冷暖房が故障
また、指定席車の冷暖房が故障した場合にも全額払い戻しとなります。
こちらも今のところ経験したことはないですね。冷暖房故障してても暑いな・・・とか寒いな・・とは思うかもしれませんが気づかない気もします(笑)
返金の方法
それでは上記のようなルールに該当して返金を受けるためにはどうすればよいでしょうか?
基本的に精算窓口で返金をしてもらうことになりますが、おそらくその状況ではきっぷの変更や払い戻しの客が殺到してかなり混雑してしまいます。
ですからおすすめは駅員にチケットを見せて印を押してもらったり、証明書をもらうことです。
そのチケットや証明書があれば1年以内であればどこの窓口でも返金を受けることができます。
ですから大混雑している当日に返金を受ける必要はないのです。
新幹線の指定席の場合
また、新幹線の指定席の場合は2時間以上遅れた列車の特急券を自動改札に入れると改札機から遅払と印字された特急券が排出されます。
これを忘れずにとっておきましょう。これが遅延証明となるのです。
自由席ではでないですから駅員さんに証明書をもらったり印を押してもらいましょう。
スマートEXの場合
また「スマートEX」を使っている方は基本的に自動で決済用のクレジットカードに返金されます。
ただし、前述の目的地にあきらめて戻る際などは手続きが必要ですから駅員さんに申し出る必要があります。
注意!みどりの窓口は受け付けてくれない
今回のような返金は基本的にみどりの窓口では受け付けていない場合が多いのでご注意ください。
私もみどりの窓口が混んでいて並んでかなり待たされた挙げ句、精算窓口を案内されたことがあります。
腹はたちますがルールですから仕方ありませんよね・・・。
飛行機やフェリー、他の鉄道会社との乗り継ぎ
飛行機やフェリー、他の鉄道会社との乗り継ぎの場合には基本的に補償されません。
ですから該当する鉄道会社から遅延証明書をもらっておいて空港や他の鉄道会社と交渉しましょう。
私も一度電車遅れで飛行機に乗れなかったことがありましたが、交渉の結果次の便に追加料金なしでそのまま乗せてくれることになったことがあります。
私のケースでも始めは駄目と言われましたので交渉は必要となりますが・・・
新幹線や電車(在来線)の返金ルールまとめ
今回は「新幹線や電車(在来線)が運休や遅れた時に知っておきたい返金ルール」と題して新幹線や電車の運休や遅れたときの返金ルールについてみてきました。
どれも自己申告が必要となりますから知識として持っておきたいものですね。
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