スピンオフIPOカーブス

日本初「スピンオフ税制」適用のIPOで「カーブス」上場。カーブス株の入手方法をわかりやすく解説

IPO スピンオフIPOカーブス

2017年に整備されたスピンオフ税制の初適用となる会社が登場しました。コシダカホールディングスの子会社「カーブスホールディングス」です。

カーブスホールディングスってあまり聞き慣れない方が多いかもしれませんが、女性向けフィットネスクラブの「カーブス」といえばわかる方も多いでしょう。

いろいろなショッピングセンターに入っているフィットネスクラブを経営している会社になります。

今回のカーブスホールディングスのIPOは日本初のスピンオフ税制適用のスピンオフIPOとなり今までのIPOとはかなり違った流れとなります。

カーブスホールディングス株を手に入れる方法も通常のIPOの用に抽選で当選すればゲットできるという類のものではありません。

そこで今回はスピンオフの解説及びちょっと特殊なカーブスホールディングス株の入手法をわかりやすく見ていきます。

スピンオフとは

今回のカーブスのIPOを理解するためにはまず「スピンオフ」、「スピンオフ税制」の仕組みを知っておく必要があります。

日本では余り聞きませんが、スピンオフという仕組み自体は海外では結構盛んなんですよ。

自社内の特定の事業部門又は子会社を切り出し、独立させるもの。独立した会社の株式は元の会社の株主に交付される。自社内の特定の事業部門を切り出す場合は新設分割、子会社を切り出す場合はいわゆる現物配当により行う。

出所:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」より

つまり、スピンオフとは子会社を本体から切り出し独立させる仕組みのことです。

他の制度と大きく違うのは親会社と資本関係のない会社となるということになる点でしょう。

スピンオフ税制とは

スピンオフ税制とはスピンオフに適用される税制のことで、条件を満たしたスピンオフについては法人や株主の譲渡損益や配当に対する課税を繰り延べる仕組みです。

つまり、スピンオフしやすくなるってことですね。

スピンオフのメリット

子会社が上場する方法でよく取られるのはソフトバンクホールディングスとソフトバンク(携帯電話)なんかに代表される親子上場です。

親子上場の場合は、親会社が株を持ち続けていますので影響力が残ったままとなります。

対して、スピンオフの場合には親会社との資本関係がなくなりますから、影響力がすくなくなり、スピンオフされた会社は迅速、柔軟な意思決定が可能に。

また、経営者や従業員の モチベーションも向上するというメリットがあります。

スピンオフには他にも以下のようなメリットがあります。

・元の会社の経営者は中核事業に専念することが可能に。
・スピンオフされた会社の独自の資金調達により、従来は埋没していた必要な投資が実施可能に。
・一方の会社のみを対象として第三者が出資することが容易に。
・スピンオフされた会社の株式の価値に連動した株式報酬の導入が可能に。
・スピンオフ実施前は自社グループの競合相手であった会社とも取引することが容易に。
・企業結合を行う場合に併せてスピンオフを活用することで、独禁法の企業結合規制に制約されにくくなる。
・各事業のみに関心のある投資家を引きつけることが可能に出所:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」より

つまり、スピンオフされる会社からしたら企業価値が上がりやすいよってことですね。

スピンオフの海外事例

海外ではスピンオフはかなり大きなものも発生しています。

有名な例をご紹介しましょう。


デュポンからケマーズのスピンオフ

ケマーズ社のスピンオフIPO
ケマーズ社のスピンオフIPO

出所:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」より

まずはアメリカを代表する化学企業デュポン社からスピンオフしたケマーズ社です。ケマーズ社は高機能化学(テフロン、酸化チタン等)を事業として営んでいる子会社でした。デュポン社の中核事業は最先端化学事業なので事業特性が大きく異なります。

ケマーズ社の分野は成熟分野ですので研究開発や広告費があまり掛からないんですよ、ビジネス戦略を語る上でよく使われるPPM(プロダクトポートフォリオ)で言うところの「金のなる木」ですね。

対してデュポン社は最先端化学事業ですからどんどん利益を研究開発などに投資をする必要があります。PPMなら「花形」もしくは「問題児」となります。

つまり、ぜんぜん違う性質があるんです。

投資家も花形や問題児といった成長企業を望むグロース投資家もいれば。金のなる木企業から配当を手堅くもらうのを好む投資家もいます。

それぞれ違う性質を持つ企業が1つのグループとして存在しているよりも分けてしまったほうがわかりやすいのでそれぞれの事業に適した投資家を引き付けることが可能になったのです。

イーベイからペイパルのスピンオフ

ペイパルスピンオフIPO
ペイパル社のスピンオフIPO

出所:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」より

次も大きな話題となったイーベイからスピンオフした「ペイパル」です。

イーベイはアメリカ大手のオークションサイトで日本で言えばヤフオクのようなサービスを展開しています。

ペイパルはそのWEB決済事業を営んでいる会社です。

同じグループにいることで親会社の競合他社との取引はどうしても限定されてしまいます。

そこでスピンオフを実行したのです。

スピンオフをすることで競合他社との取引も可能となり、スピンオフ後はイーベイ、ペイパル両社合算の株式価値は上昇しました。

コシダカ→カーブスのスピンオフIPO

>>次はカーブスのスピンオフIPOの詳細

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