選挙に負けてしまったのでいまいちパっとしませんでしたが希望の党の公約にベーシックインカムの導入が入って一時期大きな騒ぎになりました。
また、最近では元ZOZOタウンの前澤氏が自腹でベーシックインカムの実験をするとのことで話題になっていますね。
ベーシック・インカムはすでにフィンランドやオランダやカナダの一部都市で実験は行われていますがまだ本格的に導入した国はありません。
まさかの日本が先行事例となるのでしょうか?
今回はこのベーシックインカムについて見ていきたいと思います。
他の国の取り組みについては下記記事を御覧ください。
間近に迫るAI時代最近なにかとAIが話題になっています。半分の職業はAIに仕事を取られてしまうなどといったことです。これは戯言だと思っている方もいるかもしれませんが私もそう遠くない未来にそうなると思っています[…]
※加筆修正を加えました。
ベーシックインカムとは
ベーシックインカムとは簡単にいえば
政府が最低限生活できるくらいのお金を性別や年齢、所得、社会的身分など一切関係なく一律、無条件に配る制度です。
そんなの財源どうするの?
と考える方も多いでしょう。
しかし、これ結構本気で考えると実現できなくもないのです。
ベーシックインカムのメリット
ベーシックインカムのメリットとしては
労働問題の解決
などがあります。
行政の効率化
まず、日本に無駄に多い公務員の削減に繫がります。
例えばベーシックインカムの導入で社会保険を整理すれば、社会保険に直接関係する日本年金機構、厚生労働省、県庁、市役所の職員がかなりの数必要なくなります。
また、生活保護も必要なくなりますから市役所などのそれら部署も必要なくなります。
障害なんかの部署も同様でしょう。
つまり、ベーシックインカムが導入されるだけでかなり行政がスリム化できるはずです。
日本の社会保険はかなり手厚く、複雑ですがベーシックインカムの導入でかなりシンプルにできるはずです。
労働問題の解消
次に労働問題の解消があります。
今現在はほとんどの方がお金のために働いています。
しかし、ベーシックインカムが導入されれば最低限暮らしていけるだけのお金は働かなくても支給されるのでその必要がなくなります。
自分のやりたい仕事だけをやればよいのでストレスが大幅に減るでしょう。
また、自分のやりたい仕事を自由にできるようになりますので新たなイノベーションなんかが生まれてくる可能性もあります。
AI化で仕事がどんどんコンピュータに置き換わるとも言われています。
この流れはどうしても変えられないでしょう。
このまま現行の制度のままならばAI化により仕事がなくなり失業する人が増えてしまうのは避けられません。
そのセーフティネットしても機能しそうです。
その他
他にも少子化対策に繋がる(子供を産むことによる生活的不安が減少)ことや社会的活動の活性化(ボランティアなど)、学問の充実なども挙げられています。
また、生活保護を受けている人の方が頑張って働いているけど給料の安い人より楽な生活ができているなどバランスの悪い状態も解消できます。
それらにより社会全体の幸福度が上がるのではないかとういうのも大きなポイントですね。
ベーシックインカムのデメリット
ベーシックインカムは大きなメリットもありますがデメリットもいろいろ出てくる制度です。
勤労意欲の低下
生産能力衰退
貧富の差の拡大
特に上記の4つがよく挙げられています。
財源の問題
まずいの一番にあげられるのが財源をどうするか問題です。
まず考えられるのが現行の広義の社会保険制度をそのまま置き換える方法です。
例えば2016年の社会保険は118.3兆円です。
いろいろなしがらみがありますので簡単ではありませんが単純にこれをベーシックインカムに置き換えたとしましょう。
すると国民均等に分配して9万円くらいとなります。
9万円では最低限の生活にちょっと厳しいところもありますので税金をあげるとか工夫をする必要がでてくるでしょうね。
ただし、税金を上げたとしても最低限の生活が保証される制度が導入されるなら悪くないでしょう。
また、最低限の生活が保証されているならば貯金する人が減って消費に回して経済が回ることで活性化する可能性も大いにあります。
まったく非現実な話でもないのです。
勤労意欲の低下
ベーシックインカムがもらえることで勤労意欲が低下するのでは?という懸念もあります。
これは実験結果などをみてみたいとなんとも言えませんが、
ベーシックインカムの導入で自分のやりたいことがお金を心配せずできるようになれば頑張れるのでは?とも思うのです。
生産能力の低下
もう一つの懸念が生産能力の低下です。
これは上記の勤労意欲の低下ともつながっていますが働かない方が増えれば国としての生産能力が低下し国力が落ちるのではないかという懸念です。
これは今後AIが進展することで単純作業はほぼ必要なくなるはずです。
今後10年で半分の仕事がなくなると言われるくらいですしね。
そうなれば単純に必要な労働力も減りますし、生産能力がそれほど低下するとは考えにくいのかな?とも想像できます。
実際は実験結果とかみてみたいとわかりませんが。
貧富の差の拡大
もう一つが貧富の差の拡大です。
これは避けては通れないでしょう。
しかしこれベーシックインカム関係なく発生しています。
今後AIが進展して来ればさらに広がる可能性が高いです。
それならば高所得者の方の課税を強化することでこの点はカバーできるでしょうし財源問題の解消にも繫がります。
まとめ
ベーシックインカムはまだ実験段階の国が多くこれからの制度です。
しかし、ノーベル経済学賞クリス・ピサリデス氏や労働経済学者のピーター・ダイアモンドもベーシックインカムを推奨しているように理論的には大変おもしろい理にかなった制度でもあります。
既得権益の問題などいろいろなハードルはありそうではありますが個人的には大賛成な制度ですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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