厚生労働省が介護保険の集計結果を発表しました。
前期間と比べて2.5%高くなり、月額平均6,014円とはじめて6,000円を突破しました。
さらに令和7年度からは6,856円という予想も・・・
また、介護保険は健康保険と同じく地域差も凄いです。
今回は介護保険について見ていきましょう。
介護保険とは
介護保険とは寝たきりや認知症など介護が必要となる状態になったときに介護サービスが受けられるように平成12年4月からスタートした制度です。
介護が必要な人が増えていますから必要な仕組みなのかもしれません。
介護保険の加入者
介護保険は原則として40歳以上のすべての人が加入します。
②40~64歳までの健康保険加入者(第2号被保険者)
例外で対象外となるのは海外住居者(国内に住所がない人)や短期滞在の外国人の方です。
会社員の方なら給料から天引きされますし。それ以外の人も健康保険と一緒に払いますからあまり意識してない方も多いでしょうが年齢条件を満たせば加入しているのです。
介護保険サービスが受けられる人
介護サービスが受けられるのは以下の条件を満たした方です。
だれが急にその症状になるのかわかりませんから、社会全体で支えあおうということですね。
- <65歳以上の人>(第1号被保険者)
→ 寝たきりや認知症などにより、介護を必要とする状態(要介護状態)になったり、家事や身じたく等、日常生活に支援が必要な状態(要支援状態)になった場合。 - <40歳~64歳までの人>(第2号被保険者)
→ 初老期の認知症、脳血管疾患など老化が原因とされる病気により、要介護状態や要支援状態になった場合。
なお、介護保険サービスを利用した場合の利用者負担は、介護サービスにかかった費用の1割(一定以上所得者の場合は2割又は3割)となっています。
介護保険の運営は市町村
介護保険の運営は市町村となっています。
ですから介護保険の金額や微妙なルールも市町村毎に異なっています。
介護保険の金額
介護保険は保険者によって異なります。
例えば東京都の協会けんぽに加入している方の場合、令和3年3月からの介護保険料は標準報酬月額の1.8%。
会社と本人の折半となっています。
介護保険料の金額は年々増加
介護保険料は利用者が増えているためか年々増加傾向にあります。
月額平均保険料の推移
平成12年4月にスタートしてからの月額平均平均保険料の推移は以下の通りです。
- 第1期:2,911円
- 第2期:3,293円
- 第3期:4,090円
- 第4期:4,160円
- 第5期:4,972円
- 第6期:5,514 円
- 第7期:5,869 円
- 第8期:6,014円
- 第9期:6,856 円(見込)
出典:厚生労働省 第8期計画期間における 介護保険の第1号保険料について より抜粋
現在は第8期(令和3年度〜令和5年度)で6,014円となっています。
前期と比べて2.5%増。
年々増加しているのがわかりますね。
それだけ介護保険サービスを利用している方が増えているのでしょう。
なお、介護保険は市町村が3年ごとに介護保険事業計画を策定してそれに基づいていますので1期3年となっています。
介護保険は地域差が凄い
介護保険は市町村単位ですから地区により地域差が凄いです。
介護保険サービスを利用している方が少なく支える方が多ければ安いですし、その逆なら高いということですね。
具体的には以下の通り。
一番安い北海道 音威子府村は3,300円ですが、一番高い東京都 青ヶ島村 9,800円と3倍近い差となっています。
データを見る限り地方だから高い、とか都市だから安いというわけではないようです。
地域の様々な事情が絡んでいるのかと。
介護保険が低い地域
出典:厚生労働省 第8期計画期間における 介護保険の第1号保険料について
介護保険高い地域
出典:厚生労働省 第8期計画期間における 介護保険の第1号保険料について
市町村別の介護保険料額と給付水準
なお、各市町村別の保険料と給付水準は公開されています。
ご自身がお住まいの地区のデータはこちらから御覧ください。
まとめ
今回は「介護保険料が2.5%増で月額平均6,014円に。地域差も拡大傾向で3倍近くの差に」と題して介護保険についてみてきました。
健康保険や年金と同じように介護保険についても少子高齢化の関係でジワリジワリと厳しい状況になってきているのがわかりますね。
引っ越しを検討する際には健康保険、介護保険についても比較しておくと良いかもしれまん。
隣の市町村だと介護保険が安いなんてことが普通にあるんですよ。
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