【Mマート】新規上場株式(IPO)財務分析。本年初の株式新規上場

Mマートが2月23日上場


2月23日に東証マザーズに新規上場するMマートの財務分析をしてみたいと思います。

Mマートは世紀が上場を取りやめたため本年リートを除くと本年最初の新規上場株式となります。

ちょっと遅めとなりました。

はじめの上場企業は例年資金が集中する傾向にありますので注目したいところですね。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

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Mマートのビジネスモデル


Mマートの事業はBtoBに特化したインターネットマーケットプレイス事業となっています。

非常にわかりやすくまとめてあり好感度が高めです。

それでは詳しく見ていきましょう。

Mマートの企業理念

それではまずMマートのの経営理念を見ていきましょう。

企業理念

商売は道徳であり、誠実さである。
仕事とは自分を育ててくれた社会に対する報恩の志と行為である。
社会に必要とされる企業・社会に必要とされる人間になる。

社訓

一、 謙虚
己が無知であることを知り、学問する。
己が無力であることを知り、努力する。
二、 素直
人の話を良く聞き、道徳や規律に反しない限り、
多くの人を理解することに努め、そこから学んでいく。
三、 感謝
この世に生まれてきたのは、一人の力ではない。
両親があり、家族、友人、周囲の世間があって生まれ育てられてきた。
身近な両親、家族から広く社会に至るまでその恩に報いるための生き方をする。

この生き方を守る事が一人一人の幸せ、企業の幸せ。
社会への貢献を実現する。

企業文化

企業は社会において自分が幸せになる為の修行の場であり、実現の場である。
自分が幸せにならなくて取引先企業に幸せを感じてもらうことはできない。
幸せとは信頼と安心である。
社員一人一人がどれほど多くの人々と信頼と安心の輪を築くことができるか、
その為に企業理念と社訓を生かし、日々信頼と安心を得るための勉強と仕事をする。

お客様への誓い

Mマートは、時代を見据えたお客様を大切にし、お互いの繁栄を目指します。

株主への誓い

Mマートは、業績の向上、業務の効率化を追及し、適正な株主還元に努めます。

機密保持への誓い

Mマートは、全ての情報が漏洩することのないよう、情報管理を徹底します。

社会に対する誓い

Mマートは、法令を遵守し、行動します。

Mマートのビジネスの内容

MマートはMマート、Bnet、卸・即売市場、ソクハンなどを通じて

  • 業務用食材の業者間電子商取引(BtoB)サイト
  • 厨房機器等、業務用機械や備品・用品のBtoBサイト

を展開しています。

業者間取引に特化したECサイトはかなり初期の平成12年から事業を開始しています。

Mマート事業系統図

出所;Mマート目論見書より

Mマートの収益性


売上高営業利益率

まずは本業の儲けを表す売上高営業利益率から見ていきましょう

28年度ー4.61%

29年度9.92%

と大きく上げています。

28年度は営業利益段階でマイナスとなっていました。

その理由については目論見書では語られていないようですのでちょっと不安が残る状況です。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

28年度ー4.56%

29年度10.10%

こちらも大きく下げています。

29年度は売上高営業利益率よりも上げている主な要因は助成金収入ですね。

そんな大きな金額ではありませんが。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

28円度+19.61%

29年度+24.44%

と上げています。

急激な伸びではありませんが堅実に成長している感じですね。

Mマートみたいなビジネスは会員数が増えれば増えるほど収益があがるある意味ストック型なので会員が増えることで着実に成長します。

そのあたりから見ても楽しみな状況ですね。

収益性まとめ

売上の伸びは安定している、利益率は28年度でマイナスであったのが少し心配であるが29年度は大きくプラスに転じている

Mマートの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

28年度98.62%

29年度115.41%

とこちらは少し良くなっています。

流動比率の目安は100%ですからちょっと心配が残る点ではあります。

ただし、在庫を抱えるビジネスではないようですからその点はそこまで心配しなくてもよさそうですが・・・

(おそらく出品者が直接配送する楽天スタイルのようです)

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

28年29.0%

29年32.1%

と少し増加しています。

もともとかなり高い水準ですし自己資本はなんら問題ないでしょう。

キャッシュフロー

キャッシュフローは28年度

営業活動がマイナス

投資活動がプラス

財務活動がプラス

29年度は

営業活動がプラス

投資活動がマイナス

財務活動がなし

となっています。

フリーキャッシュフローは28年度はマイナス、29年度はプラスです。

28年度までは資金面でもちょっと気になる点がある感じですね・・・

28年度を簡単に説明するとこんな感じです。

本業で稼いだお金が足りず貸付金の回収や株式の発行などでなんとか帳尻合わせした状況です。

ですからあまりよい状況とはいえません。

ただし、29年度は本業で大きなプラスに転じています。

28年度が全体的に悪いですがこのあたりを一時期的とみるか否かで判断が変わりそうな感じですね。

キャッシュフロー計算書の簡単な見方はこちらからどうぞ。

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安全性まとめ

資金面でちょっと気になる点があります。

Mマートの株価


PER、PBR

PER、PBRをみると割安感はありません。

しかし、売上も伸びていますのでこんなもんでしょう。

既存株主

ベンチャーキャピュタルの保有分もみあたりません。

また、既存株式もロックアップが90日と設定されています。

ストックオプションも未行使残高がありません。

上場後の需要はかなり良さそうです。

まとめ


今回はMマートの財務を中心に分析してみました。

株価的に割安感がありません。

しかし、順調に成長しているものの上場1年前の28年ではマイナスを計上しています。

このあたりをどう判断するかですね。

業種的にIT系、ネット系のマザーズで高くなりそうな業種。

また、本年最初の新規株式上場ですから資金が集中しそうな予感もあり初値的にはかなり高そうな予感

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

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