政府は16日、電力大手7社が申請していた6月からの家庭向け電気料金の値上げを了承したとのこと。
これにより、標準的な家庭の電気料金の値上げ率は平均15~40%となるようです。
ただでさえ電気代はロシアのウクライナ侵攻以来上がっていましたので、かなりの痛手となります。
そこで電気代対策を考えてみたいと思います。
今回は最近増えている太陽光ありのオール電化の方向けの対策です。
電気代が高騰してオール電化にしたことを後悔している方も多いとのことですが、人によっては設定でかなり電気代を下げることができるんですよ。
6月から電気代はどれだけ上がるのか?
まずは今回の話の前提となる6月から電気代はどれだけ上がるのかを見ていきたいと思います。
6月からの値上げ幅は以下の通りです。
- 北海道電力 20.1%
- 東北電力 21.9%
- 東京電力 15.3%
- 北陸電力 39.7%
- 中国電力 26.1%
- 四国電力 23.0%
- 沖縄電力 36.6%
かなりインパクトがある値上げとなりますね。
特に北陸電力と沖縄電力の値上げ幅が強烈・・・
ちなみに中部電力と関西電力、九州電力は今回の値上げの対象にはなっていません。
もしかしたらカルテルの問題があったことで値上げ申請を遠慮したのかもしれません。
電気・ガス料金激変緩和対策以上の値上げ
ちなみに2023年2月(1月使用分)から政府(資源エネルギー庁)が「電気・ガス料金激変緩和対策」を実施しています。
標準世帯のシュミレーションでは電気代で2,800円/月、都市ガス代で900円/月の削減となるとのことでしたが、地区によってはそれを超えた値上げとなってしまいそうです・・・
電気・ガス料金激変緩和対策について詳しくはこちらの記事を御覧ください。
太陽光ありのオール電化の方は設定を変えるだけで電気料金は下がる?
それでは本題を見ていきましょう。
太陽光ありのオール電化の方は設定を変えるだけで電気料金は下がるケースが多いんですよ。
簡単に言えば太陽光あり、オール電化の人の標準設定は一昔前の電気料金の設定となってしまっているため生じる現象です。
今の料金体系にあった設定にすれば電気料金は下る可能性があるのです。
深夜電力>売電価格なら売電より自家消費を中心に考えよう
太陽光発電で発電した電気は自家消費と売電(電気を売る)形で消費します。
売電の価格は契約した時期によって変わるルールとなっており、年々下がり続けています。
2023年度の基準価格は10kW未満の方で16円/1kW(10年間)となっています。
ちなみに2012年度は基準価格は10kW未満の方で42円/1kW(10年間)でしたから3分の1近くになっていますね。
一方、電気料金はここしばらくで急激に上昇してしまっています。
そのため、昔は太陽光発電で発電した電気を売電したほうがお得だったのですが、今は自分たちで消費しちゃった方がお得なケースが多いんですよ。
うちの場合も電気料金が最も安くなる深夜電力よりも、売電価格の方が安いので極力自分たちで消費して電気を買わない方向にしたほうがお得なのです。
最近は深夜電力を採用していない電力会社も出てきていますしね。
ただし、この判断は契約している売電価格や電気料金によって異なりますので一度ご確認ください。
エコキュートを昼沸き上げに変更
まず、一番効果的なのはエコキュートなど(オール電化の人がお湯を沸かす機械)の設定を変えることです。
エコキュートは電気料金に占める割合がかなり大きいので優先して検討してみましょう。
一般的にエコキュートの設定は電気料金が安くなる深夜に湧きあげるように設定してあります。(沸かしておいていつでも使えるように貯めておくイメージ)
しかし、深夜電力よりも売電価格が安いなら太陽光発電で発電した電気で売電せずエコキュートを沸き上げた方がお得なんですよ。
さらに外の気温が低い深夜よりも昼間の方が沸きあげにかかる時間も短くなりますからその点でも使用電気量を下げることができますね。
エコキュートの時計をずらす作戦も
昼間沸き上げにする設定方法はエコキュートの機種によって変わるので説明書でご確認ください。
最近の機種では天気の状況によって切り替える(晴れていれば太陽光を使って昼沸きあげ)タイプや電力契約や売電価格によって自動で一番オトクな沸き上げ時間を判断してくれるタイプ、昼沸きあげが選択できるタイプなんかもあります。
うちが使っている機種は天気の状況によって切り替える設定と昼間沸き上げの設定が有りました。
昼間沸き上げの設定がない場合はエコキュートの時計を半日ずらして機械を昼間を深夜だと騙してしまうなんて裏技もあります。
エコキュートの時計がズレても大きな問題は生じないでしょうからこの作戦もありですね。
蓄電池も昼間に充電
また、蓄電池をお使いの方も設定を変更するのが良いかもしれません。
蓄電池も基本的には電気料金が安くなる深夜に充電するように設定してあります。
それをエコキュートと同様に昼間に充電する方式に変えればよいのです。
すれば太陽光で発電した部分で蓄電池も充電をすることができるようになります。(売電量は減りますが、電気消費量も減ります)
蓄電池に貯まった電気で太陽光の発電がない夜は利用できますので買電も減らすことができます。
経済優先モードではなく環境優先モード
こちらの設定も利用されている蓄電池の機種によって異なりますので説明書をご確認ください。
うちが使っているパナソニックの蓄電池はいくつかのモードがあり、太陽光で発電した電気で充電をする設定(環境優先モード)に切り替えるだけでしたね。
ちなみに経済優先モードっていういかにもお得そうなモードが有りましたが、これは夜間電力を利用して充電をするモードでした。(初期設定になっていました)
まとめ
今回は「電気料金6月から大幅値上げ。太陽光ありのオール電化の人は設定を変えるだけで電気料金は下げられる」と題して太陽光ありのオール電化の方向けに電気料金の削減方法をご紹介しました。
すべての方がお得になる方法ではありませんが、対象の方はお得になるケースが多いと思いますので一度自分の家の売電価格、電気料金(単価)をチェックしてみてください。
設定を変えるだけで電気料金が下がるならやらないと損ですよね。
その他の対策はこちらの記事を御覧ください。
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