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i シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETF(408A)とは?上場日・特徴・コストまで徹底解説

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i シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETF(408A)とは?上場日・特徴・コストまで徹底解説

AIに興味あるけど株となるとエヌビディアくらいしか浮かばないって方は意外と多いと思います。

ChatGPTのオープンAIは上場してませんしね。

そんな方に注目すべきニュースが。

すでにアメリカで運用残高は3,000億円を超えているAI投資のアクティブ運用型ETFが日本に上陸したのです。

今回はi シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETFをご紹介しましょう。

目次

「ベストAI」とは?

まずはi シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETFの概要をみていきましょう。

コンセプトと運用方針

ブラックロックの国内組成アクティブETFで、AIイノベーションの波に乗る世界の優良企業を約40銘柄前後に厳選して集中投資する設計です。

指数連動ではなく、ファンダメンタルズに基づくアクティブ運用で機動的に入れ替えを行うのが特徴。

愛称は「ベストAI」。

重要ポイント
「AIそのもの」だけでなく、AIバリューチェーン(半導体・クラウド・ソフト・アプリ/応用)まで視野に入れる設計。
テーマ型×アクティブ:指数は持たない=裁量で組成(=ベンチマーク超過を狙う反面、実力差が結果に直結)

信託報酬、為替ヘッジなどの基本スペック

上場市場:東京証券取引所(内国ETF)
上場日:2025年9月10日
コード:408A
売買単位:10口
信託報酬(年率)0.847%(2026年6月30日以降は0.99%程度が適用予定と明記)
為替ヘッジ:原則として行わない(外貨建て資産への投資が中心)

信託報酬はアクティブETFとしては標準〜やや高めのレンジ。

パフォーマンスと入れ替えの妙味に見合うかが評価軸となりそう。

運用体制・投資制限

ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、N.A.のコアPMチームが担当(委託等は変更の可能性あり)。

株式・外貨建資産の投資割合に制限なし、投信証券は5%以下、非流動性資産は15%以下などの投資制限が開示されています。

また、当ETFはアクティブ運用で指数連動なしのため、相場全体から乖離することがある点が東証の資料でも強調されています。

ベンチマークはなし

ベストAIはベンチマークはありません。

指数がない=絶対リターンで見る必要があります。

なお、自身で参考ベンチマークとしては「AI関連の広めの指数やETF(例:生成AI関連のグローバル指数や半導体指数)」を為替込みの日本円ベースでのパフォーマンスを期間を決めて相対比較するのも効果的です。

月次レポート(構成銘柄・寄与度・入れ替え)公開が始まれば、“運用で何を掴みにいったか”の説明責任が見えます

※初期は開示情報が限られますが、目論見書の投資制限やリスクを「運用でどう使っているか」を読むのが肝。

今、なぜこのETFが出てきたのか?

東証は上場承認で、国内投資家の利便性向上の観点から上場商品の多様化を掲げています。

世界的にAIテーマがホットで、国内でもアクティブETFの裾野拡大が進む文脈の中でのリリースとなっているようです。

実際、上場当日には、WBSなどの関連ニュースでもAIテーマへの関心の強さが報じられました。

何が「新しい/便利」なのか:投資家側のメリット

それではi シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETFは投資家側からみて何が新しい・便利なのでしょうか?

投資家のメリットをみていきましょう。

このETFだけでグローバルAIバリューチェーンへ

まず大きいのがこの銘柄を持っているだけで半導体~クラウド~ソフト~応用まで横断し、約40銘柄前後に厳選できること。

個別銘柄より分散が効き、投信より売買の即時性も担保されます

指数の弱点を回避

AIは産業構造の変化が速く、既存指数の成熟度や時価総額偏重の課題がある中、裁量で新陳代謝に追随できる。

AIの場合は勝ち負けがはっきりしそうなので、AI銘柄全体よりも厳選してくれるのにはメリットがありそうです。

国内上場・内国ETF

国内に上場してくれたことで証券口座で取引しやすく、特定口座/NISA等の実務がスムーズとなりました。

想定されるデメリット/リスク

それではデメリットやリスクはどのような点にあるのでしょう?

アクティブゆえの成否

指数連動ではないため、運用の巧拙がリターンに直結します。

市場全体からの乖離もありえます。

上振れ・下振れの両面ともに可能性あり。

為替影響をフルに受ける

原則為替ヘッジなし。

円高局面では海外株の上昇を相殺する可能性もあります。

高コスト

0.847%(将来0.99%程度)という持ち続けコストに、リターンで見合う根拠が必要。

AI全般や情報系に投資をするテーマ型のETF、投資信託等とのリターンの差がどの程度出るのかは注目しましょう。

例えば私がかなり前からもっている「VGT(Vanguard Information Technology ETF)」の経費率(信託報酬率)は年率0.09%ベストAIの9分の1程度なんですよ。

こちらは米国のIT系全般なので投資対象が完全合致するわけではありませんが、AI主役級が上位銘柄に多くなっています。

テーマ集中

AIに特化であることはメリットにもデメリットにもなります。

景気後退や規制強化、サイクル変調時はドローダウンが大きくなる可能性。

リスクは販売資料にも明示されています。

使いどころを考える

それではi シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETFのつかいどころを考えてみましょう。

長期×コアよりはサテライトか?

全世界株/米株のコアを持ったうえで、AIテーマのサテライトとして比率を決めるのが現実的でしょう。

テーマ型は集中するとリスクが高くなりすぎる部分もあります。

積み立てよりも“機動的な売買”

アクティブ×テーマ型の性格を考えると、相場局面(AIサイクル・為替)を見ながらの機動運用もしやすいかもしれません。

NISAは成長投資枠対象

NIAの成長投資枠対象です。

決算は年2回(2・8月)で、分配金課税/再投資方針はご自身の設計に合わせて

他のAI関連商品との違い(競合比較)

それでは競合となりそうな商品との比較をみておきましょう。

実はかなりあるんですよ。

AI関連プロダクト横断・早見表(米国ETF+国内ETF+投資信託)

スクロールできます
区分商品名ティッカー/コード運用方式連動指数/方針上場/販売 & 通貨為替ヘッジ信託報酬・経費率(年)補足(焦点/用途)
国内ETFiシェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETF(ベストAI)408Aアクティブ(ベンチマークなし)AI関連を裁量配分(FoF活用)東証/JPY原則なし0.847%(〜2026/6/30)→以降0.99%程度円建×アクティブでAIに集中。NISA成長投資枠対象。
国内ETFグローバルX AI&ビッグデータ ETF223AインデックスIndxx AI & Big Data(円換算)東証/JPYー(円換算=為替影響あり)実質約0.7075%(投資対象0.68%+国内0.0275%)AI+ビッグデータを広く指数で。
国内ETFGX ロボティクス&AI-日本株式 ETF2638インデックスIndxx Japan Robotics & AI(配当込み)東証/JPY―(日本株中心)0.649%日本株のロボ&AIに限定。年2回決算。
国内ETFiシェアーズ NASDAQ トップ30 ETF(Qトップ)392AインデックスNASDAQ100 上位30(円建)東証/JPYー(円換算=為替影響あり)0.44%程度大型グロース上位に濃縮(AI色強いがテーマ特化ではない)。
米国ETFVanguard Information Technology ETFVGTインデックスMSCI US IMI IT 25/50NYSE Arca/USDなし0.09%米国IT全般(AI主役級も多い)。低コスト。
米国ETFInvesco QQQQQQインデックスNASDAQ-100NASDAQ/USDなし0.20%大型グロースの受け皿。AIに限定せず広め。
米国ETFiShares Semiconductor ETFSOXXインデックス半導体指数(PHLX系)NASDAQ/USDなし0.34–0.35%(資料により表記差)AIの“心臓部”=半導体に集中。
米国ETFVanEck Semiconductor ETFSMHインデックスMVIS US Listed Semiconductor 25NASDAQ/USDなし0.35%半導体に濃縮。銘柄・配分がSOXXと異なる。
米国ETFGlobal X Artificial Intelligence & Technology ETFAIQインデックスIndxx AI & Big DataNASDAQ/USDなし0.68%AI+ビッグデータを指数で広く。
米国ETFiShares Future AI & Tech ETFARTYインデックスMorningstar Global AI SelectCboe/USDなし0.47%AIバリューチェーンを網羅。保有約49銘柄。
米国ETFGlobal X Robotics & Artificial Intelligence ETFBOTZインデックスIndxx Global Robotics & AINASDAQ/USDなし0.68%ロボ×AIの実装面を厚めに。
米国ETFROBO Global Robotics & Automation Index ETFROBOインデックスROBO Global Robotics & AutomationNYSE Arca/USDなし0.95%ロボ自動化へ分散(中小型も)。
投資信託eMAXIS Neo AIテクノロジーインデックスS&P Kensho AI Enablers(円換算)公募投信/JPY原則なし0.792%積立しやすい指数型。つみたて適性◎。
投資信託野村グローバルAI関連株式ファンド A/Bアクティブベンチマークなし(A:ヘッジあり/B:なし)公募投信/JPYA:あり/B:なし1.705%裁量で“濃い目”にAI選別。信託財産留保0.3%。
投資信託グローバルAIファンド(為替ヘッジあり/なし)アクティブベンチマークなし(実質運用:Voya等)公募投信/JPYコース選択可1.925%予想分配金提示型あり。高コストゆえ上振れ前提。
投資信託iFreeNEXT FANG+インデックスインデックスFANG+指数公募投信/JPY原則なし0.7755%生成AI勝ち組大型に濃縮。テーマ純度はAI限定ではない。

使い分け例

これだけあると選ぶのも大変ですが、かなり簡単に使い分けを考えるとこんな感じですね。

  • 円建て×アクティブでAIの入替に賭ける → 408A(サテライト配分/コストとヘッジ無しに留意)。
  • 指数でAIを広く → 223A(国内ETF)/AIQ・ARTY(米国ETF)。費用と定義の違いを確認。
  • AIの“心臓部=半導体”に集中 → SOXX/SMH(ボラ高)。
  • 日本株のAI/ロボ → 2638(為替影響を抑えたい人にも選択肢)。
  • 大型グロースの受け皿 → VGT/QQQ(AIに限定せず広め、費用低め)。

まとめ

今回は「i シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETF(408A)とは?上場日・特徴・コストまで徹底解説」と題してi シェアーズ AI グローバル・イノベーション アクティブ ETFについて詳しくみてきました。

かなり面白いと思われるETFですが、競合もかなりありますので以下の点は確認してきましょう。

商品性を理解:アクティブ×テーマ×ヘッジなし。0.847%⇒将来0.99%程度のコストも把握。
ポートフォリオ位置づけ:まずはコアを固め、その上でサテライトとして比率をコントロール。
為替と需給に注意:上場直後は価格乖離に留意。指値段階的エントリーで。基本スペックや市場データは東証/Yahooでチェック。
検証サイクル:月次開示が出そろったら、構成銘柄・入れ替えの妥当性を定点観測(自分の“採点表”を作るのがおすすめ)。

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