MTG財務分析

【MTG】新規上場株式(IPO)財務分析。成長具合はすごいが、安全性の悪化が気になるところ

メルカリ上場からしばらくIPOラッシュが続きますが、このサイトのアクセスをみる限りメルカリMTGパデコの3社の注目度が高いようです。

パデコはちょっと意外でしたが・・・

今回はそんな注目度が高い新規上場企業(IPO)「MTG」の財務分析をしてみたいと思います。

MTGのIPOの主幹事は野村證券です。

野村證券は日本最大の証券会社だけあり、IPOの応募者も多くなります。また、大口顧客優遇ではないか?とも言われています。

しかし、IPOの応募以外に一度も使っていない私でも共和コーポレーションに補欠当選(繰り上げ)したくらいですから可能性はあります。

今回のMTGはかなり規模も大きいですからね。

※加筆修正いたしました。

7月10日東証マザーズ新規上場するMTGの財務分析


今回はそんなMTGの財務分析をしてみたいと思います。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

まずはビジネスモデルや企業理念から見ていきましょう。



MTGのビジネスモデル

MTGは会社自体の知名度はそれほどないと思いますが、ブランド戦略がうまいため商品やブランドは知っている方も多いでしょう。

例えばこんな商品やブランドがあります。

シックスパッド

テレビCMでよく流れているシックスパッド。

EMSと言われる筋肉を鍛える装置の一種でこれは腹筋用ですね。

PAO

顔を鍛えるという新しいコンセプトの商品PAOなども有名ですね。

こちらも一時期テレビCMしていたので見たことがある方も多いでしょう。

これを口に加えて顔を鍛えるのです。

PAOを使うことでほうれい線が出にくくなったり、口角があがったり、笑顔が素敵になるとか・・・

ReFa

顔をマッサージするReFaも有名です。

これがかなり人気となったことでMTGの知名度があがりました。

他にも下記のブランドが目論見書にでてました。

どれもより美しく、より健康にをコンセプトとしたブランドのようです。

MTGブランド

出所:MTG目論見書

「クリスティアーノ・ロナウド」(サッカー選手?)や「マドンナ」、「浅田真央」、「ファン・ビンビン」など世界的に有名な方をCMに使ったり、提携したりしてブランド知名度を上げています。

このあたりはかなりうまい会社だなっという印象は強いです。

MTGの事業ビジョン

MTGは事業ビジョンとして

We have many dreams MTG

(私たちは、ブランド開発カンパニーMTGです)を掲げています。

MTGのミッション

MTGの事業ミッションは下記の通りとなっています。

より美しく、より健康的に生きるための、新しいモノづくりを。
日本と世界の力を結集し、最先端のテクノロジーと最高峰の知恵を融合させ、
革新的なブランドを開発して、豊かな社会の実現に貢献します。

美しくと健康を新しいテクノロジーで実現するってところがポイントですかね。

MTGのドメイン

ドメインは下記の通りとなっていますね。

MTGではBEAUTY・WELLNESSをテーマに、魅力あるブランドを開発し、事業展開しています。
美容機器・医療機器(ハード)、化粧品(ソフト)の企画・開発・製造を柱に多くのマーケットに向けて
それぞれに最も適した魅力的なブランドを常に創造しご提案し続けます。

こちらも美容と健康関連ですね。

面白い方向性の商品を開発しているなってイメージはかなり強いです。

MTGの特徴。ブランド開発システム

MTGの特徴は独自のブランド開発システムにあります。

それは自社だけではなく、他の企業、大学の技術力を融合させることで磨かれてきたものです。

また、確かな世界観とストーリーを伝えることで世界規模のマーケットを改革してきました。

MTGの企業理念

MTGの企業理念は以下のとおりです。

一人ひかる、皆ひかる 何もかもひかる

一人ひかる:社員・会社

MTGは社員の幸せを一番大切にします。
社員一人ひとりが夢を持ち、明るく前向きに光り輝く。
社員同士が夢や苦楽を共有し、信頼関係のもと切磋琢磨して一丸となる。
そうすることで、MTGはさらに大きく成長していきます。

皆ひかる:パートナー・お客様

そしてMTGやMTG社員が成長し光り輝くことで、
革新的なブランドを共に生み出し届けるパートナーと
共に高め合い、共に栄えていきます。
さらに常にお客様の期待を越え続け、感動や幸福を届けていくことで、
お客様の人生をも輝かせていきます。

何もかもひかる:業界・世の中

その結果、地域社会・業界・世の中に広く貢献し、 関わる全てを光り輝かせていきます。

企業理念は立派なことをうたってもそれが従業員などに浸透しないと意味がありません。

しかし、MTGでは光塾という成長意欲の高い社員がともに学び高めあうための理念研修会を自主的に開催しているそうです。

実際はわかりませんが、これを聞くと企業理念は浸透してそうな感じもありますね。

MTGの成長戦略

成長戦略としてはAIとIotという流行りの2つの部分に力を入れているようです。

MTG AI研究所を設立し商品開発やマーケティング等の様々な取り組みの研究をしているようです。

MTGの新規事業

MTGが取り組もうとしている新規事業としてはシックスパックで培ったEMS技術を活かした「トレーニングジム」と「キャッシュレス決済」に取り組んでいます。

MTGのトレーニングジムMCLEAR
出所:MTG目論見書

MTGの収益性

次はMTGの収益性を見ていきましょう。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

連結

2017年9月期53.7%

単独

2016年9月期33.8%

2017年9月期55.7%

とかなり勢いで伸びていますね。

設立が1996年とそれなりに歴史のある会社にしては伸び率がすごいです。

売上高総利益率

まずは本業の儲けを表す売上高総利益率から見ていきましょう

2016年9月期64.59%

2017年9月期63.55%

と少し悪化しています。

しかし、そもそもかなり高い水準ですし問題ないでしょう。

それだけブランド戦略に成功して高価格、高付加価値で販売できているといえるでしょう。

売上高営業利益率

次は本業の儲けを表す売上高営業利益率から見ていきましょう

2016年9月期12.02%

2017年9月期12.76%

とすこし良化していますね。

こちらも同業とくらべて高めの数字となっています。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

2016年9月期11.85%

2017年9月期13.50%

こちらもすこし良化していますね。

こちらも同業とくらべて高めの数字となっています。

2017年9月期が売上高営業利益率と比較して高くなっているのは受取地代、権利金収入、為替差益の影響によるものです。

収益性まとめ

設立が古い割に売上の伸びが非常に大きい。各種利益率ともかなり高い。

MTGの安全性

次はMTGの安全性を見ていきましょう。

流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

2016年9月期249.57%

2017年9月期124.74%

とこちらはかなり悪化していますね。

すぐにどうこうなる数字ではありませんが気になるところ。

理由としては短期借入金、支払手形及び買掛金が大幅に増加したことが要因となります。

また、流動資産の内訳を見ると現金及び預金の比率は23.9%はあまり高くなく、受取手形及び売掛金が28.6%、商品及び製品(いわゆる在庫)28.8%とかなりの比率を占めているのがきになるところ。

急成長した弊害が出てしまっている感じですね。

不良在庫や回収できない売掛金等が多くなければよいですが・・・

自己資本比率

2016年9月期64.4%

2017年9月期48.3%

とこちらは大きく下げていますね。

こちらももともと高い水準ですから問題ないですが、ちょっときになるところ。

大きく下げた要因としては事業拡大のためだと思われますが、流動比率の原因と同じく短期借入金、支払手形及び買掛金が大幅に増えたことですね。

ちょっと成長を急ぎ過ぎ感を感じます

キャッシュフロー

キャッシュフローは2016年9月期は

営業活動によるキャッシュフローはプラス

投資活動によるキャッシュフローはマイナス

財務活動によるキャッシュフローはマイナス

となっています。

フリーキャッシュフローもプラスになっています。

平成2017年9月期も

営業活動によるキャッシュフローはプラス

投資活動によるキャッシュフローはマイナス

財務活動によるキャッシュフローはプラス

となっています。

フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。

フリーキャッシュフローがマイナスの主な原因は有形固定資産の取得です。

ちょっと大きな投資をしたようですね。

数字をみるとその大きな投資を補うために短期借入金を行ったような感じですね。

こちらの指標からもかなり成長を急いでる感がでているのが気になるところ。

ただし、利益率はかなり高い会社ですから、ここがチャンスと思ったときに大きな投資をすることは悪いことではありません。

考え方次第ではありますが・・・

キャッシュフロー計算書の簡単な見方はこちらからどうぞ。

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安全性まとめ

急激に借り入れ等を増やしていますので自己資本比率、流動比率が悪化。キャッシュフローでもフリーキャッシュフローがマイナスとちょっと成長を急ぎすぎている感があります。

MTGの株価

PER、PBR

PER、PBRともこの成長力をみれば問題ない水準でしょう。

株価が高めの水準となっているのがどうでるのか。

※上限の仮条件は5,290~5,800円となりましたね。

上限で決まりそうです

既存株主

株主を見ると社長の松下剛氏、株式会社Mコーポレーションがかなり大きなウエイトを占めています。

株式会社Mコーポレーションは詳細はわかりませんが名前からして社長関連の会社かな?

その他VCのジャフコや取引先や従業員など株主もたくさんいますね。

社長や株式会社Mコーポレーションや役員などには90日のロックアップ

ジャフコは90日or1.5倍のロックアップとなっています。

持株会は180日ですね。

ロックアップがついてないかたもそれなりにいます。

また、行使可能なストックオプションもそれなりの規模であります。

ジャフコ、ロックアップ掛かっていない株主、ストックオプションの人たちの動向が気になるところかな。

まとめ

今回はMTGの財務を中心に分析してみました。

今回の財務分析のポイントをまとめるとすると

株価的にかなりの大型で警戒感あり
会社自体の知名度はそれほどだが、商品やブランドの知名度は高い
売り上げの伸び、利益率とも高い
安全性は急激な会社の成長についていけていない感
VCやストック・オプションの方の動向が気になる。

といったかんじでしょうか

MTGについてはこちらの記事もご覧ください。

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