iDeCoでも人気!金投資は分散投資に必要なのか?金を買う前に知っておきたいこと

先日、SBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」取扱商品のランキングを見ていて面白いことに気づきました。金価格との連動を目指す「三菱UFJ 純金ファンド」が人気もリターンも結構良いのです。

2019年1月31日現在で購入金額6位、購入件数7位、純資産増加額(前月比)8位、トータル・リターン(1年)15位、銘柄注目度(週間)8位と軒並み上位にあります。トータル・リターンランキングの6ヶ月(2018/8/1~2019/1/31)だと3位まで上がっているのです。

私は分散投資に金までは必要ないと考えていたのでかなり意外な結果となりました。12月にかなり不安定な相場でしたから金へ分散した人が多いんでしょうね。

そこで今回は改めて金投資について考えてみたいと思います。

昨年一年間のトータル・リターンランキングはこちらの記事を御覧ください。

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金投資について考える


まず、金投資とはなにかについて考えてみましょう。金投資とはその名前の通り、金に投資をするものです。金そのものを現物資産として購入する場合もあれば前述の純金ファンドのように金価格の値動きに連動するのを目指した投資信託もあります。また、先物なんかもありますね。

金投資のメリット

金投資の最大のメリットは金そのものに価値があることです。そのため国が破綻して紙切れになってしまう国債や通貨、会社が破綻して紙切れになってしまう株とは違って安心してもっていることができることが強みです。

そのため、世界経済や世界情勢が混乱しているときに金が上がることが多いですね。戦争の危険が増してくると価格もあがることが多く「有事の金」とも言われます。

株と金は逆相関

分散投資に重要視される相関係数も株と金は完全ではありませんが基本的に逆相関の関係にあります。逆相関とは動きが逆であることで、株が上がれば金が下がる、株が下がれば金が上がる、状態を示します。株を中心に持ってらっしゃる方はなんたらショック(リーマンショックやオイルショックなど)が来た時に金をもっていれば、株が下がっても金が上がってリスクを下げる効果が期待できるのです。

最近では為替の影響もかなり大きくなってきており、株と金の逆相関はかなり薄まってきているとは言われていますけどね・・・

金はインフレに強い

また、金はインフレに強いという点もあります。インフレになるとお金の価値は下がり、モノの価格が上がります。金はインフレになるとそれ以上に上がる傾向にあるためインフレによる資産の目減りを防ぐ効果もあるのです。

金投資のデメリット

もちろん金投資はいいことばかりではありません。デメリットも見ておきましょう。

金は成長しない

会社であれば成長することがあります。成長すれば価値が上がりますし、それに応じた配当等をだすこともあります。テンバーガー(10倍株)という言葉がありますが、単に株価が10倍にあがったということではありません。会社が成長した部分が大きいのです。しかし、それは金にはありません。価格の上げ下げだけなのです。

配当も利子もない

また、金は収益を上げることはありませんので配当や利子も基本的に発生しません。儲かるのは基本的に価格が購入したときより上がった時だけです。

元本保証ではない

当然のことかもしれませんが、金は預貯金のように元本保証ではありません。価格の上げ下げがありますのでタイミングによっては元本割れをする可能性があるのです。また、前述のように配当や利子が付くものではありませんのでそれらでカバーすることもできません。あくまでも価格の上げ下げだけの期待となります。

盗難の可能性も

金の現物の場合には盗難の可能性もあります。昔、地域振興のために地方に1億円ずつ配ったことがありました。ある自治体は1億円の金を購入したのですが、盗難されてしまったなんて事件もありましたね。金は株や預貯金と違って誰が所有というものがありませんので盗難されるリスクがどうしてもあるのです。(溶かして形を変えられますからね・・)

金投資の種類

金投資の方法はいくつかあります。順番に見ていきましょう。

金地金

まず、金投資で一番イメージを持つ方が多い金の延べ棒です。これを「金地金」といいます。金の現物を購入するやり方ですね。なんかすごくハードルが高そうに見えますが、そうでもありません。最近ではグラム単位で購入することが可能でAmazonや楽天市場でも扱っています(笑)金の延べ棒を買うって言うと多額の資金が必要な気がしますが、投資資金に応じて金額を合わせられるんですね。

簡単に買えるようになっていますし、購入の障壁も低いですが考えなければいけないのが保管場所です。前述のように金は盗難に合うリスクがどうしてもあります。ですから安全な保管場所を確保することが必要でしょうね。金庫を買ったり、銀行の貸し金庫や金地金の保管サービスをしている業者にお願いするのが一般的です。手元においておいてニヤニヤするのも一つでしょうが(笑)

金貨

外国政府が発行する金貨を購入するのも金投資です。ただしこちらの場合は通常の金の時価総額よりも少し高めで発行されているケースが多いですから少し割高ですね。記念金貨なんかだとそれでプレミア価格がつくケースもありますが・・・こちらも金地金と同様に盗難リスクを考えておく必要があるでしょうね。

こちらもAmazonなどでも購入が可能ですが本物かどうかは自分で見定める必要が出てきますのでちょっと敷居が高いところはありますね。

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純金積立

次は純金積立です。毎月一定額の金を積み立てる方式でドルコスト平均法的な買い方の金投資です。購入先にもよりますが1,000円くらいから始められますから手軽な投資方法の一つでしょう。購入した金は購入先で保管してくれるため前述の金地金や金貨のように盗難の心配は基本的にありません。また、一定の量になると現物の金を引き出すことができる会社も多いです。デメリットとしては手数料が高いってことですね。手数料は会社にもよりますが、だいたい2%〜5%くらいが相場です。

購入は貴金属会社、証券会社、銀行などで行うことができます。SBI証券楽天証券マネックス証券あたりは証券会社でも力をいれていますね。

純金ETF、純金投資信託

次は純金ETFや純金投資信託です。前述の「三菱UFJ 純金ファンド」も純金を対象とした投資信託ですね。こちらも前述の純金投資と同様に少額から購入が可能ですし、ドルコスト平均法的な購入方法も可能です。こちらも金を直接買っているわけではありませんので盗難の心配等はありません。ただ、金を引き出すことなどは当然できませんから、金をみてニヤニヤすることはできません(笑)こちらは手数料が現物を買うわけではないこともありほかと比べて安めとなります。前述の「三菱UFJ 純金ファンド」で0.972%程度の信託報酬です。

大手証券会社やネット証券会社であればたいてい扱いがあります。

金先物取引

最後は金先物取引です。金先物取引とは将来のある特定の時期における金の売買を約束する取引のことです。原油と並んでかなり積極的に取引されているもので日本でも先物取引会社を通じて購入することができます。

先物取引はレベレッジをかなり掛けることができますからうまく行けばかなりの利益を得られます。逆に言えば大きな損失を出してしまう可能性があるものです。買い方にもよりますがハイリスク・ハイリターンとも言えるでしょうね。

金投資の考え方

金投資はあくまでも守りの資産と考えるとよいでしょう。金で儲けると考えるのではなく株式投資などの避難先やなにかあったときのリスクを減らすための分散先の一つとして考えるのです。

ですからメインは株や債券で一部のみを金に分散するような買い方がおすすめですね。私が尊敬しているアメリカのある投資家の方は5%を金に分散しているそうです。

まとめ

今回は「iDeCoでも人気!金投資は分散投資に必要なのか?金を買う前に知っておきたいこと」と題して金投資についてみてきました。

iDeCoでやるかららないかはおいておいて、金投資も資産の分散先の一つとしてはありかな?と思います。ただし、デメリットにあるように金は成長もしませんし、配当もありません。ですから大きく持つのでなくあくまでも株や投資信託、債権などの補助として持つのがおすすめですね。

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