住民税、事業税確定申告

確定申告は所得税だけじゃない。住民税、個人事業税の控除や申告についても知っておこう

確定申告は所得税だけでなく住民税の申告でもあることをご存知ですか?

所得税の申告が不要な水準だからといって確定申告をしないと住民税の脱税なんてことになってしまうケース、住民税でも控除がありますので確定申告をしたほうが得なケースもあるのです。

また、もう一つの税金で個人事業税という税金もあります。こちらも意識をしておかないと余分に払ってしまっているケースが多いんですよ。

今回はそんな住民税や個人事業税と確定申告の関係性、控除や申告について見ていきます。

ちなみに住民税の申告期限は確定申告と同じく3月15日(3月15日が日曜日・祝日にあたる時は、その翌日。土曜日にあたる時は、その翌々日)です。

確定申告と住民税


それでは確定申告と住民税の関係について考えてみましょう。

これはちょっとややこしいですのでまずはその前提となる所得税と住民税の違いから見ていきます。


所得税と住民税の違い

まずは所得税と住民税の違いを考えてみましょう。まず一番分かりやすいのが払う先ですね。

所得税:国
住民税:都道府県・市町村

所得税は「国税」国の税金ですね。住民税は「地方税」住んでいる都道府県や市町村の税金になります。そのため計算方法も考え方も結構違います。

住民税の申告は基本的に確定申告や年末調整をすれば完結

所得税は国、住民税は都道府県や市町村と支払う先が違いますから手続きはまったく別かというとそうではありません。

所得税の確定申告や年末調整を行うと同時に住民税の申告も行ったことになるのです。税務署と都道府県や市町村が連動してくれてるんですんね。ですから確定申告をしている方はあらためて住民税の申告をする必要がありません。また、給料しかもらっていなくて年末調整を終えている方も同様に住民税の申告は不要です。

ただし、考えなくてはならない点もあります。意識して申告しないと間違えてしまう(余分に税金を払ってしまう)こともあります。また、年末調整で完結している方の中には所得税の確定申告は不要だけど住民税の申告は必要という場合。さらに所得税の確定申告は不要だけど住民税申告をした方が得という場合もあります。

そのあたりを見ていきましょう。

確定申告は不要だけど住民税申告が必要なケース

それでは確定申告は不要だけど住民税申告が必要なケースを見ていきましょう。いろいろなパターンがあるんです。

給料以外の所得が20万円以下

まず多くの方が該当していると言われるケースから見ていきましょう。給料以外に副業などの所得があるけど確定申告が不要なケースです。給与所得者(サラリーマン)の場合、給与所得および退職所得以外の所得の合計が年間20万円以下であれば、確定申告は不要です。しかし、これはあくまでも所得税についての話なんですね。

住民税はこの年間20万円以下は申告不要というルールがありません。そのため副業などで少しでも所得があれば申告が必要となります。

ただし、これは所得です。売上や収入ではありません。入ってきたお金(収入)から必要経費を差し引いた金額を申告します。

年金以外の所得が20万円以下

また、国民年金、厚生年金などを受給されている方も同様です。公的年金等の収入金額が400万円以下で公的年金に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下ならば確定申告不要制度により所得税の申告は不要です。

しかし、こちらもあくまでも所得税についての話なんですね。

住民税はこの年間20万円以下は申告不要というルールがありません。そのため副業などで所得があればこちらも住民税の申告が必要となります。

課税・非課税証明書が必要な方

課税証明書や非課税証明書が必要な方は住民税申告か確定申告をしておきましょう。公営住宅の申込みや保育や学校の支援措置を受けるために必要となるケースがあります。

確定申告や住民税申告をしたほうが得

次のケースの場合には確定申告をしなくてもよいけどしないと所得税や住民税が損をしてしまうケースです。

年末調整をする前に退職した方

年末まで会社に勤めれば年末調整で所得税と住民税の手続きは完結します。しかし、年末調整をする前に退職した方はこの手続が済んでおりませんので確定申告しないと損をします。
これは社会保険や生命保険の控除、扶養控除などを考しない結果に基づいて計算されてしまいますので余分に税金を払うことになってしまっているからです。本来は年末調整でそれらを調整して税金を還付するのでがそれが行なわれていない状況。ですから年末調整を終えてない方はそれ以外に所得がないとしても確定申告などをしないと損なんですね。

住民税の申告方法

住民税は前述のよう確定申告をすれば一緒に完了しますが、単独で申告することも可能です。市町村の窓口やWEBページで申告書が配布されていますのでそちらから書類をもらいましょう。

申告書自体は難しくありませんが、以下のような証明をする書類をあわせて持参して申告しましょう。

源泉徴収票
支払調書
経費の領収書
控除証明 など

また、印鑑、マイナンバーを持参しましょう。

書類を全部揃えてしまいさえすれば郵送での提出ももちろんOKです。

住民税の計算方法

住民税の計算は所得割と均等割の二つに分かれています。所得割は所得税と同様に所得に応じて決められる税金です。たくさん所得がある人がたくさん払うイメージですね。均等割は名前のとおり、その地区に住んでいる方が均等に負担する形となります。さらに市町村民税と都道府県民税という風にそれぞれ分けれています。

実際の住民税は自治体によって異なりますのでお気をつけください。

住民税非課税

住民税は一定水準以下の場合には非課税となる非課税限度額が定められています。(自治体による)

詳しくは下記の記事を御覧ください。

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住民税の支払い方法

住民税の支払い方法は2パターンあります。一つは給料などから天引きされる特別徴収、もう一つが自ら納付する普通徴収です。こちらは申告の際にチェックマークを付けると選択する事が可能です。

会社に副業などがバレたくない場合は「普通徴収」を選択しておきましょう。特別徴収を選択したり、なにも選択しない場合には会社に副業分も含めた通知が行ってしまうためバレてしまうケースが多いです。

普通徴収の場合には、後日納付書が送られて来ますのでそちらで金融機関の窓口やコンビニなどで支払うことができます。また、自治体が対応していればPay-Bを使ってクレジットカードで支払うことも可能です。Pay-Bについてはこちらの記事を御覧ください。

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意識して確定申告をしないと損する場合も・・・(個人事業税)


意識して確定申告をしないと損なケースは「個人事業税」が発生するケースです。個人事業税は住民税と同じく地方税の一種で個人事業税という名前のとおり、個人で事業を行っている場合に発生する税金のことをいいます。副業でも事業所得として申告しているようなケースはこちらが発生する可能性があります。

個人事業税は確定申告の時にちょっと意識して申告しないと間違えてしまうケースが多い税金なんですよ。

ちなみに個人事業税には控除が290万円ありますからそれを超えると発生する税金となります。

個人事業税が非課税となる業種がある

個人事業税の税率は業種によって3%〜5%と異なります。また、業種によっては非課税の業種もあるのです。

例えば分かりやすい非課税の業種は以下のとおりです。

農業
林業
保険営業等の外交員
通訳業
翻訳業
文筆業
漫画家
画家
音楽家
作詞家
スポーツ選手
芸能人

事業ではないという判断なんですね。

例えば個人事業税の発生する業種の方でも執筆でお金を得た場合にはその部分は非課税です。しかし、その部分を意識せず確定申告してしまうと全額が課税対象となってしまうのです。

また、どの事業にあたるかの判断は自治体毎にかなり異なります。例えばアフィリエイトでの収入などは自治体によって広告業として課税対象となる場合もあれば、文筆業として非課税となる場合もあるようです。これらはすべて自治体の判断ですから微妙な方は事前にお問い合わせするとよいでしょう。

非課税業種がある場合に確定申告でここに記載

前述のように一部が非課税にあたる所得がある場合には「所得税確定申告第二表」の「住民税・事業税に関する事項」の「非課税所得」欄に非課税となる所得金額を記載しましょう。

事業税非課税所得

これで全体の所得から非課税となる所得が除かれて計算されることになります。

まとめ


今回は「確定申告は所得税だけじゃない。住民税、個人事業税の控除や申告についても知っておこう」と題して住民税と個人事業税の申告についてみてきました。

特に住民税の申告漏れにはお気をつけくださいね。

また、配当金がある方は確定申告、住民税申告をする前にこちらの記事もお読みください。

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