新規上場株式(IPO)財務分析【ウォンテッドリー】

9月14日に東証マザーズに新規上場しますウォンテッドリーの財務分析をしてみたいと思います。

ウォンテッドリー9月14日上場

ウォンテッドリーが上場する9月14日はその前の日にエスユーエスが上場しますがその前はUUUMまで遡ります。

また、次の上場企業はしばらく間が空きますのでタイミングとしてはよいタイミングですね。

北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいます。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

ウォンテッドリーについては上場前にちょっとやらかしてしまった件もありますのでそのあたりを加味する必要もあるでしょう。

あんまり批判的なことを書くとこのブログも攻撃されるのでしょうか(笑)

詳しくは下記の記事を御覧ください。

ウォンテッドリーのビジネスモデル


ウォンテッドリーの事業内容はビジネスSNS「Wantedly」の企画・開発・運営となっています。

利用する個人は80万人、企業は2万3千社、グループビジネスSNSへの月間利用者数は150万人超と結構な規模となっています。

企業訪問のマッチングサービスの「Wantedly Vist」、名刺管理アプリ「Wantedly People」,ビジネスチャット「WantedlyChat 」,メディアプラットフォーム「Wantedly Feed」などのサービスも提供しています。

ウォンテッドリービジネスモデル
出所:ウォンテッドリー目論見書より

ウォンテッドリーの強み

ウォンテッドリーの強みとしてはすでにある程度のユーザーを確保していることでしょう。

目論見書を読んでもそれ以外に大きな強みを感じませんでした・・・

150万人も利用しているのでそれなりに強みはあると思われますが・・・

目論見書ももうちょっと工夫したほうが・・・って気もしました。


ウォンテッドリーの収益性


売上高総利益率

次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。

売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。

ここは売上げが表記無く営業収益からのスタートとなっています。

おそらく売上原価等がなく売上げ=売上高総利益率なのでしょう。

売上高営業利益率

次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。

27年度-0.58%

28年度14.35%

となっています。

27年度はマイナスで28年度で一気に黒字化しております。

1年だけの結果ですのでもう少し経過をみてみたい感もありますね。

このあたりがひふみ投信の藤野さんが言われている「早産」な感じなのでしょう。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

27年度-0.57%

28年度14.38%

こちらも売上高営業利益率と同様になっています。

支払利息はありません。

為替差損がでていますが海外進出しているのでしょうか???

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

27年度 +166.02%

28年度 +86.45%

すごい急激な伸びをしています。

平成24年には百万円しか売上げありませんからね・・・

急激な伸びの場合はその弊害をちょっと心配してしまいます。

(人の成長が追いついていないなど)

収益性まとめ

売上の伸びは素晴らしいです。利益はようやくプラスになったところで様子見

28年度だけをみればかなり高い収益性です。

これが続くと思うか、一時的と思うのかで判断が分かれそうです

ウォンテッドリーの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

27年265.86%

28年209.05%

となっています。

流動比率はかなり高くなっています。

また流動資産にしめる現金及び預金の割合も高く資金面で問題になることはなさそうですね。

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

27年74.6%

28年63.6%

こちらは少し悪化していますがかなり高い水準であり問題ありません。

キャッシュフロー

キャッシュフローは営業活動がプラスとなっています。

投資活動、財務活動がマイナスでトータルプラスとなっています。

フリーキャッシュフローも充分にあり問題ありません。

キャッシュフローはなんら問題はありません。

安全性まとめ

安全性はかなり高めです

また、今回の上場で得た資金得ることで安全性は改善します。

そのあたりも加味すれば問題ないでしょう。

ウォンテッドリーの株価


PER、PBR

双方とも同業と比べて問題はない水準です。

株価的にみればかなり小規模なIPOで東証マザーズでネット系と上がるのは必須でしょう。

売出しに関してもVC等は見当たりません。

社員の持ち分等もほとんどありませんし社長の腹積もり1つといえるかもしれません。

逆に言えば社長が上場ゴールと考えていたら・・・怖いところもあります。

私はここについて全く評価しておりません。

IPO時の初値はかなり高くなるでしょうからIPOには参加しますが・・・・

セカンダリや長期で持つのはちょっと怖そうですね。

まとめ


今回はウォンテッドリーの財務を中心に分析してみました。

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

関連記事

IPO(新規公開株)の購入はかなりリスクが低くリターンが大きい投資法です。そのため人気が高くなかなか当選しにくいです。当選確率をあげるためおすすめしたいのはたくさんの証券会社の口座をつくっておくことです。当然たくさん[…]

IPO証券会社一覧
読んで頂きありがとうございます、

 

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!