宝くじ高額当選者の約4割はA型と言われたらあなたはどう考えますか?

先日、スタバで隣のカップルが

宝くじ当選者の約4割はA型なんだって
という話で盛り上がっていました。
この話を聞いて何を考えますか?
「自分はB型だから残念」
とか。
「私はA型だから宝くじを買おう」
と思った方要注意です。
詐欺などに引っかかる素質があります・・・・
今回はこの手の情報を見極める話を考えてみましょう。

宝くじ高額当選者の約4割はA型に嘘はない

まずは今回の話の前提となる「宝くじ当選者の約4割はA型なんだって」という情報について確かめてみましょう。

宝くじの公式サイトには宝くじの高額当選者の統計データが載っているのです。

高額当選者の血液型

宝くじの公式サイトによると血液型ごとの当選確率は以下の通りです。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

血液型割合
A型38.5%
B型22.0%
AB型9.4%
O型26.9%
無回答3.2%

出典:宝くじ 公式サイト 「高額当せん者って、どんな人? 」より

A型の当選確率は38.5%。約4割という情報は概ね合っているということになります。

ではなにが問題なのでしょう?

そもそも日本人の血液型がどうなっているのかです。

日本人の血液型の割合

日本人の血液型は日本赤十字社 兵庫県赤十字血液センターによると概ね以下の割合とのことです。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

血液型日本人の割合(近似値)
A型40%
B型20%
AB型10%
O型30%

出典:日本赤十字社 兵庫県赤十字血液センターに「血液型について

日本人の血液型がA型の割合は約4割なんですよ。

つまり、宝くじの当選確率もただ人口割合だっただけという結果なんです。

他の血液型も概ね日本人の割合くらいとなっています。

つまり、「宝くじ当選者の約4割はA型なんだって」という話は当然だろって話なのです。

ただし、この日本人の血液型割合をなんとなくでも知っていないとツッコミできませんけどね。

他の統計データも・・・

宝くじの公式サイトには他にも性別、年齢別、星座やイニシャル、職業など様々な統計データがでています。

これらも基本的に人口比率だと思われます。

それではなぜこのような統計データを公開するのでしょう?

それはこの手の情報があるおかげで「宝くじの購買を促す」効果が見込めるんですよ。

例えば高額当選者のイニシャルで一番多いのがK.MやM.Kです。

これに該当してる人のうち、一定数は自分が当たるかもしれないと宝くじを買うですよ。

「自分は特別」と思ってしまう習性を利用しているのです。

つまり、「宝くじ当選者の約4割はA型なんだって」という話に乗っかってしまう人はその手の商法にひっかかりやすいのです。

さらにこれが発展すれば詐欺にも繋がってきますから詐欺にもひっかかりやすいと言えるでしょう。

数字は嘘をつかないが・・

統計の世界に有名な格言?があります。

数字は嘘をつかない。
嘘つきが数字を嘘に使うのだ
というものです。
今回の話は「宝くじ当選者の約4割はA型なんだって」となにも嘘をついていません。
しかし、これを使って上手く悪い話に誘導することも可能なんですよ。
これを信用する人は他の数字のトリックにも嵌めれそうですしね。
ちなみにこういう話はゴロゴロしています。このサイトでも過去に2つばかり取り上げていました。




この手の話に騙されない方法

テレビのニュース、ネットの記事も含めて様々なこの手の騙しがあります。

いろいろな商法、詐欺などにも使われます。

ではこの手の話に騙されないためにはどうすればよいのでしょう?

出所を確認する

まず重要なのが出所を確認しましょう。

つまり、誰が言っているのかということです。

今回のケースでは宝くじの公式サイトの話ですからこの点は問題ありませんが。

いつのデータか

いつのデータなのかもしっかり押さえておきましょう。

特に統計データ前後になにか大きなイベント等があると前提が狂ってしまい意味のない数字となってしまう可能性もあります。

必ず調査日を確認しておきましょう。

今回の宝くじの公式サイトの話は調査日は掲載されていませんね。

過去からの累計なのでしょうか?

調査方法を確認する

次はどのように調査した結果なのか?ということです。

宝くじの公式サイトの話は高額当選者へのアンケートの結果のようです。

今回はこの点は問題ないでしょう。

テレビ番組などは結論ありきで統計データを作ろうとしてしてるケースも多いですから必ず確認しておきたいところですね。

見せ方のトリックはないか?

次は見せ方のトリックはないかです。

例えばナスダック系の投資信託の業績を良く見せようと統計情報を出すとします。

ベンチマークは特にありません。

でも少しでも良く見せようと思えばTOPIXや、NYダウ、S&P500などとの比較グラフを出せば良いでしょう。

本来はナスダック系ならばナスダックとの比較をすべきです。

しかし、TOPIXや、NYダウ、S&P500を比較対象とするだけで頑張っている投資信託と見せることができるのです。

これよく使われているトリックですのでお気をつけください。

足りないデータはないか?

最後は足りないデータはないのかです。

今回はこの部分もひっかかります。

日本人全体の血液型比率を見せずに高額当選者の血液型の割合だけ見せていますからちょっと意図を感じてしまいますね。



まとめ

今回は「宝くじ高額当選者の約4割はA型と言われたらあなたはどう考えますか?」と題して統計データの話を見てきました。

いろいろな商法や詐欺に統計データをずる賢く使っているケースは本当に多いです。

今回ご紹介した5つの点を意識すれば騙されることは大幅に減ると思いますのでぜひ頭の片隅にでもおいておいてくださいね。

また、そもそも宝くじは行動経済学などでは「愚か者に課せられた税金」と言われていたりする世界でもっとも割の悪いギャンブルですからおすすめしませんが・・・

お知らせ:You Tubeはじめました。

You Tube「お金に生きるチャンネル」をはじめました。

You Tubeでも少しでも皆様のお役に立てる動画を定期的に発信していきますのでチャンネル登録をぜひよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

宝くじの高額当選者の4割はA型
最新情報をチェックしよう!