9月20日にジャスダックに新規上場しますニーズウェルの財務分析をしてみたいと思います。
ニーズウェル9月20日上場
ニーズウェルが上場する9月20日はその前の日にエスユーエスやウォンテッドリーと1週間程度間があります。
次の上場は22日なので上場タイミングとしては普通とも言えます(笑)
また、北朝鮮問題やトランプ関連、安倍政権の忖度問題などで一気に地合が悪くなる可能性もはらんでいますので注意が必要です。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
ニーズウェルのビジネスモデル
ニーズウェルの事業内容はコンピュータシステムに関する金融を中心とした業務系ソフトウェアや組込み系ソフトウェアの企画・設計・開発及び保守・運用、ネットワークやサーバの基盤構築、ソリューションの提供、等の情報サービス事業並びにこれらの付帯事業となっています。
金融系システム、通信系システム、流通・サービス・公共系システムの業務系システム開発と基盤構築、組み込み系開発の3つを柱としています。
売上げ構成は業務系システム開発が80.7%、基盤構築が11.3%、組込系開発が7.1%、商品売上が0.9%となっています。(平成28年9月期)
出所:ニーズウェル目論見書より
ニーズウェルの強み
ニーズウェルの強みとしては顧客の基幹的なシステムに関与することで技術面だけではなく顧客業界の知識やノウハウを蓄積していることにあります。
それにより顧客ニーズが把握でき提案などに活用できています。
また、IoTや自動運転など時流に沿った開発もおこなっており、その点は株価にとってプラスに働きそうです。
ニーズウェルの収益性
売上高総利益率
次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。
売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。
27年度20.75%
28年度19.98%
多少下がっています。
業界平均と考えればこんなもんでしょうって水準です。
売上高営業利益率
次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。
27年度9.01%
28年度8.99%
となっています。
こちらも多少下がっています。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
27年度8.88%
28年度8.91%
こちらは多少あがっています。
誤差のレベルですけどね。
支払利息が少し減ったのが大きかったようです。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
27年度 +31.88%
28年度 +15.06%
多少伸びは鈍化していますが売上げが伸びております。
こういう業界は継続的な契約が多く、固定的な売上げが確保しやすいため大きく下がることはすくない点を考えても良い成長の仕方と言えるかもしれません。
収益性まとめ
安定的に売上げが伸びている。収益性はそれなりです。
急激な伸びは今後も期待できないかもしれませんが安定的な成長が望めそうな感じですね。
ニーズウェルの安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
27年185.40%
28年212.00%
となっています。
流動比率はかなり高くなっています。
また流動資産にしめる現金及び預金の割合も高く資金面で問題になることはなさそうですね。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
27年36.4%
28年49.3%
こちらは大きく良化しています。
水準としても高めで問題ないでしょう。
また、この指標は上場することでさらに改善しますので問題はありません。
キャッシュフロー
キャッシュフローは営業活動がプラスとなっています。
投資活動、財務活動がマイナスでトータルマイナスとなっています。
マイナスとなったのは長期借入金の返済によるものが大きく一時的なものです。
フリーキャッシュフローはプラスであり大きな問題ではないでしょう。
安全性まとめ
安全性はそれなりに高めです。
また、今回の上場で得た資金得ることで安全性は改善します。
そのあたりも加味すれば問題ないでしょう。
ニーズウェルの株価
PER、PBR
双方とも同業と比べても割安水準です。
売上も利益も急激ではありませんが安定して伸びています。
IoTや自動運転の時流となる開発を行っている点、
上場先がジャスダックで小型株、VCの売り等大きな売りもなさそうですから株価的にはかなり面白そうですね。
初値が安く寄るようならばセカンダリや長期での投資を考えても面白いかもしれません。
こういう健全な新規上場株を応援したい感が個人的にはあります。
まとめ
今回はニーズウェルの財務を中心に分析してみました。
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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