来年から鳴り物入りではじまるつみたてNISA。
さわかみファンドがつみたてNISA導入見送り
かなり厳しく導入される投資信託の制限があるために各社試行錯誤して値下げ等の動きをしてきました。
そんな中、アクティブファンドで有名なさわかみファンドがつみたてNISAの当面の導入の見送りを発表しました。
今回はこの件を見ていきたいと思います。
つみたてNISAとは
つみたてNISAについてかこのサイトでも何度かご紹介してきました。
簡単にいえば来年からはじまる制度で年間40万円までの投資については20年間非課税で運用できますよって制度です。
今までのNISAは年間120万円まで5年間非課税で運用できますよって制度でしたので金額は少なくなりましたが長期投資がかのうになったということです。
それぞれメリット・デメリットがありますので詳しくは下記の記事を御覧ください。
さわかみファンドとは
さわかみファンドは日本の独立系投資信託のさきがけ的な存在で大変人気の投資信託です。
さわかみファンドが設定されたのは1999年8月、ITバブルの真っ最中でした。
その後ITバブルの崩壊でほとんどのファンドが大暴落する中、さわかみファンドはあまり影響をうけず一気に人気になったのです。
人気となっている「レオスのひふみ投信」と違い東証一部や東証二部などに投資を行うバリュー投資が中心としています。
一時ほどの成績はのこせていませんがリターンはTOPIXの配当込指数を超過しており純資産がこれだけ大きく、運用期間も長いファンドとしてはかなり優秀であると言えるでしょう。
もちろん今回のつみたてNISAの厳しい条件もクリアしており、アクティブファンドの代表的な投資信託としても紹介されていました。
皆さまからお預かりした資金を将来の社会に必要な製品やサービスを生み出していくであろう企業に投資します。運用手法は長期「バイ・アンド・ホールド」型のバリュー投資を基本とします。調査において算出される企業価値に対し株価が割安であると判断した信頼できる企業に投資を行い、割安が解消された際や市場人気が高まった段階で徐々に投資収益を確保します。さわかみファンド運用方針より
さわかみファンド基準価額・純資産総額の推移
さわかみファンドがつみたてNISAに参加しない理由
下記のリンクに実際のコメントは載っていますがちょっと長いので重要なポイントを見ていきたいと思います。
つみたてNISAは未完成であるから将来制度変更がある
さわかみファンドとしてはつみたてNISAは未完成で将来必ず制度変更があるだろうとみているようです。
そしてその制度変更に合わせて大事なファンドを変えていくつもりはないことです。
それが今回さわかみファンドがつみたてNISAに参加しない直接の理由のようです。
未完成であるポイント
具体的に未完成であるとしているのが
低コストインデックスファンド中心という現状に疑問があること。
これはさわかみファンドはアクティブファンドですからそう思うのは不思議ではないでしょうね。
世の中たくさんあるアクティブファンドがインデックスファンドに勝てないということが低コストインデックスファンド中心としている理由でしょうし、インデックスファンドに勝てるさわかみファンドからしたら面白くないのはわかります。
また、これはNISAも同様ですが税制優遇期間の枠があること。
が挙げられています。
これはつみたてNISAは20年、NISAは5年という枠が有るのでその時期になれば長期投資といえども売却することになります。
(しないと税制優遇が受けられません)
しかし、その20年後に暴落相場だったり、これから上がっていこうとしている状況だったらどうなんだ?っていうことです。
これは同感です。
期間なくせってことがいいたいのでしょう。
つみたてNISAは長期投資になりますから、すぐ必要のない資金を運用する場として活用するはずです。
それなのに売却する時期を決められてしまうのは・・・ってのはホント同感ですね。
実際NISAの枠が終わる2013年末にはかなりの額が引き出されたそうです。
しかし、その後、株価は上昇したため本来はそのまま持っていたほうが得だったわけです。
売却しないと税金かかるから仕方なくという方も多かったでしょうね・・・。
さわかみファンドとしてはそれが問題になって変わるはずだって考えているようです。
無期限になれば本当に魅力的な制度となりますね。
もうひとつがお祭り騒ぎで顧客本位でない業者やファンドばかりという点も指摘しています。
たしかに顧客の利益を考えているのではなくお祭りに乗り遅れないように商品を整えた感があるファンドも目につきます・・・
このあたりもさわかみファンドの指摘は適切かな。
まとめ
今回のさわかみファンドの指摘はごもっともだと私も感じました。
この指摘によってつみたてNISAがよりよいものになってくれるのを私も期待しています。
つみたてNISA関連はこちらの記事も御覧ください。
読んでいただきありがとうございました。