楽天証券で【信用貸株】開始へ。仕組みをわかりやすく解説。デメリットもあるぞ

楽天証券で2020年9月23日(水)から【信用貸株】が始まります。

信用貸株はちょっと仕組み的にややこしいのでそれってなに?って方も多いでしょう。

今回はそんな信用貸株の制度についてわかりやすく解説していきます。

また、合わせて信用貸株のメリット・デメリットについても考えてみましょう。

前提知識:貸株(かしかぶ)とは

まずは今回の話の前提となる貸株について解説しておきます。

ちょっとややこしいですが株式投資の世界で「貸株」といっても2つの意味があるのです。

証券会社が投資家に貸す株

まずひとつ目が信用取引で空売りをする投資家に対して証券会社が株を貸すことを「貸株」といいます。

信用取引の空売りとは持っていない株を証券会社から借りて先に売って、あとから買い戻して証券会社に返すという取引のことで株が下がると予想しているときなどに使われます。

なお、株を借りた投資家は証券会社に「貸株料」を支払う必要があります。

投資家が証券会社に貸す株

もう一つは逆のパターンです。

証券会社に投資家が保有している株を貸すケース。

こちらも「貸株」といいます。

証券会社は投資家から借りた株を信用取引で空売りをしたい投資家などに貸し出すのです。

この場合には証券会社から投資家に対して「貸株金利」を受け取ることができます。

今回の楽天証券が始める「信用貸株」は後者の投資家が証券会社に貸す株の話の一種となります。

前提知識:信用取引とは

今回の信用貸株を理解するには信用取引についても知っておく必要がありますので合わせて解説しておきます。

信用取引とは簡単に言えば現金や保有している株を担保として株を買ったり、売ったりすることができる取引のことです。

簡単に言えば現金や保有している株を担保にお金を借りて株を買ったり売ったり出来るのです。

信用買い

信用取引で株を買うことを信用買いといいます。

信用取引で保有している現金や株の約3.3倍までの金額を購入する事ができるようになります。

つまり、借金して株を買うってことです。

手持ちがあまりなくても大きな勝負にでることができるのです。

ただし、自己資金以上の損失が発生する可能性があります。

信用売り

逆に信用取引で株を売ることを信用売り(空売り)と言います。

前述の貸株でご説明したように証券会社から株を借りて先に株を売っておくのです。

株が下がったら買い戻せばその差額が利益となる仕組みですね。

よく株の世界では「買いは家まで、売りは命まで」という格言が言われています。

買いの場合は株価が0になるのが損失の最大です。

しかし、売りの場合には上限がありませんので損失が無限であることからそう言われているのです。

ですから信用売りをやる場合は損切をちゃんとすることや、逆指値を設定するなどしておきたいですね。

信用貸株とは

それでは今回の本題である「信用貸株」について解説していきましょう。

基本は通常の貸株と同じですが、対象となる株が少し違います。

信用貸株では信用取引の代用有価証券として利用している株式を貸し出して、貸株金利が受け取れるようになるのです。

ちょっとわかりにくいですね。かなり簡単に言えば

信用取引で株を担保としていても貸株金利がもらえるようになる

ってことです。

詳しく見ておきましょう。

信用取引の代用有価証券で貸株金利がもらえる

信用取引を行う場合に保有している株式を保証金として差し入れることができます。

つまり、株を担保にお金を借りて株を買ったり、売ったりするってことです。

この担保部分を代用有価証券といいます。

つまり、株を担保として差し入れている状況ってことですね。

その担保としている状況でも楽天証券の「信用貸株」ならばその株を貸し出して貸株金利がもらえるのです。

担保としても利用してさらに貸株金利が稼げるという一石二鳥状況なのです。

これは主要ネット証券では楽天証券と松井証券だけのサービスとなります。

※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。

楽天証券 SBI証券 松井証券 マネックス証券 auカブコム証券
貸株サービス
信用取引口座の併用 ×
代用有価証券の貸し出し × ×

2020年6月24日時点、楽天証券調べ
出所:楽天証券「2020年9月23日(水)信用取引の担保にしながら貸株金利が受け取れる「信用貸株™」はじまります!」より

貸出中の株でも好きなタイミングで取引に利用可能

貸株で心配される方が多いのが売買への影響です。

楽天証券の貸株では貸出中の株式はいつでもお好きなタイミングで売却、現渡が可能となっています。

返却手続き等は一切不要でそのまま売却、現渡に利用できるのです。

なお、売却した場合、貸し出していた株は自動で返却され、約定日から起算して2営業日目まで金利が付与されます。

特に貸株手続きをしたからといって手間はありません。

これは信用貸株でも同じです。

貸出中の株でも配当や株主優待を取得可能

貸株をしていると基本的には配当や株主優待を得ることができなくなるケースがあります。(貸株配当金相当額は得られます)

しかし、貸し出し中の株でも設定しておけば配当や株主優待を取得可能な方法もあります。

具体的には「配当・株主優待優先コース」(証券会社によってコース名は多少違います)を選択しておくと株主優待や配当金の権利確定日に、自動的に株式が返却され、株主優待や配当金を受け取ることができるようになります。

つまり、配当や株主優待に加えてさらに貸株金利が得られるのです。

ちなみに楽天証券の信用貸株の場合には配当や優待を優先する「株主優待・予想有配優先コース」のみしか選択できないようになっています

信用貸株でいくら得られるの?

それでは信用貸株でいくら得ることができるのでしょう。

貸株の金利は銘柄毎に異なります。

楽天証券の信用貸株はまだ始まっていませんので具体的な銘柄ごとの金利はわかりません。(貸株よりも多少低いとのこと)

貸株の場合でみると金利は基本的には年利0.1%〜0.2%程度とそれほど高いものではありませんが、銘柄によっては年利10%を超えるものもあります。

貸してるだけで得られるのでメリットは大きいですね。

値動きが大きく売買も活発な銘柄ほど貸株金利も高い傾向にあります。

逆に売買がそれほどない銘柄などだと逆に貸株がほとんど発生しない(借りる人がいない)ものもありますのでご注意ください。

信用貸株のデメリット

いいことばかりのような貸株や信用貸株。

デメリットはないのでしょうか?

実はいくつかデメリットがあります。

そのあたりを踏まえて実施するのか否かを検討してみてください。

通常の貸株よりも金利が低い

まだ楽天証券の信用貸株は始まっていませんので具体的な金利はでていませんが、一般に信用貸株金利は貸株金利よりも低くなっていますとのこと。

これは分別管理を行う調達金利分が反映されているとのことです。

通常の貸株の場合には貸株を行う証券会社が倒産してしまうと貸した株は戻ってきません。

しかし、楽天証券の信用貸株は楽天証券資産と分けて分別管理をしているため貸出中の株式等の代用相当評価額を返還することができるようになっています。その分の調達金利分を負担しているため少し金利が低いのです。

雑所得扱いで確定申告が必要となるかも

貸株で得られる「貸株金利」は雑所得扱いとなります。

雑所得は原則として他の所得と合算して確定申告が必要になりますのでこのあたりの手間はデメリットですね。

ただし、サラリーマンの方で給与所得以外の所得が20万円以下など条件を満たす場合には確定申告は不要です。

それでも住民税の申告は必要ですし、他の所得や医療費控除など理由があって確定申告をする場合には金額が少なくても申告が必要ですからちょっと手間ですね・・・

特定口座内で完結出来るようにしてもらえないのでしょうかね・・・

なお、このデメリットは信用貸株だけの問題ではなく貸株も同じ扱いです。

継続保有特典がある銘柄には注意

また、株主優待の継続保有特典がある銘柄を持っている場合には注意が必要です。

株主優待の継続保有特典とは◯年以上保有していると追加の優待がもらえるとか優待が豪華になったりするもののことです。

例えば楽天の株は100株以上保有した場合の株主優待は楽天キャッシュ500円相当です。

それが5年以上保有している場合には1,000円相当と倍増します。

かなり違いますよね。

しかし、貸株を行っている場合には、いくら継続保有していても相手の会社がその判断が出来ずに継続保有が外れてしまうケースがあるのです。

継続保有のチェック方法は会社によって異なる

継続保有のチェックは会社それぞれが行っています。

統一したルールが決まっているわけではありませんので、そのタイミングや回数は会社によって異なります。

会社がチェックしたタイミングで株を保有していなかったりすれば継続保有から外れてしまう可能性があるのです。

配当や株主優待目的で権利確定前だけ保有するような人を排除する目的でしょうから仕方ない部分もありますが・・・

なお、このデメリットは信用貸株だけの問題ではなく貸株も同じ扱いです。

まとめ

今回は「楽天証券で【信用貸株】開始へ。仕組みをわかりやすく解説。デメリットもあるぞ」と題して楽天証券が開始する信用貸株についてみてきました。

信用貸株はメリットが大きいサービスですが、継続保有や確定申告の件などデメリットもありますのでそのあたりを踏まえて利用するか検討したいところですね。

楽天証券は新しい仕組みをどんどん取り入れているのが好感が持てます。

楽天カードでの投資信託購入や楽天ポイントでの株購入など魅力的なサービスが多いですから、まだ口座作っていない方はぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか?

あとは米国株の貸株も実現してほしいところですね。
米国株の貸株が利用できるのは大手ネット証券では今のところSBI証券のみとなっています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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