令和2年度の確定申告は新型コロナウィルス対策として今までと少し違った対応がされます。
他の施設と同様に入場時に検温を実施し、37.5 度以上の発熱がある方や検温を拒否する方等について は入場をお断りされたりといった対策はもちろん実施。
さらに“入場時間を指定した整理券”を発行し て入場者数をコントロールするとの発表がありました。
つまり、今までのようにいきなり税務署に行っても相談等を受けられない可能性があるのです。
今回は入場整理券の入手方法、その他の対策を考えてみましょう。
確定申告時の入場時間を指定した整理券
令和2年度の確定申告から導入される「入場時間を指定した整理券」(以下 入場整理券)について詳しく見ていきましょう。
入場整理券とは
入場整理券とは会場内の混雑緩和のため、確定申告会場への入場できる時間枠が指定されたものです。
これがないと確定申告会場へ入場できないのです。
今までの確定申告会場はかなりごった返していましたので、今回の入場整理券を配布するというのは 新型コロナウイルス対策を考えれば妥当は判断かもしれませんね。
なお、入場整理券1枚につき、来場者1名の申告相談が可能となっています。
夫婦で来場し、お二人とも申告する場合には、ご夫婦それぞれが入場整理券を取得していただ く必要があるとのことですからご注意ください。
感染防止対策が必要
入場時に検温を実施するとのこと。
37.5度以上の発熱があったり、咳などの風邪の症状 がある場合、検温にご協力いただけない場合は入場できない可能性があります。
日程に余裕をもって確定申告の準備をしておく必要があるでしょう。
また、マスクの常時着用が必要とのことですのでご注意ください。
入場整理券の入手方法
入場整理券は2つのパターンで実施されます。
- 各会場で当日配布
- LINEを通じたオンライン事前発行
各会場では当日の整理券の配布のみで時間指定や後日の予約、ほか会場の予約等はできないとのことですから、かなり時間的制約が大きいです。
なお、入場整理券は順番に配布されるとのことですから朝から行列なんてことも起こり得る可能性があります・・・。
入場整理券の配布状況は国税庁ホームページから確認できるようになるとのこと(令和3年2月16日掲載開始予定)。
また、電話での予約はできないとのこと。
確定申告の相談をするだけで1日仕事になってしまいそうですね。
ですからLINEでオンライン事前予約をするのが無難でしょうね。
LINEでの事前予約
LINEでの事前予約は難しくありません。
下記のように国税庁を「友だち」登録して、相談を申し込むから税務署、希望日時を選択するだけです。
なお、1月中旬以降からサービスの提供を始めるとのこと。
出典:国税庁 「令和2年分確定申告における感染症対策について」より
提出だけなら入場整理券は不要
なお、確定申告書類は作成済で相談やチェックは不要で提出するだけの場合は入場整理券がなくてもOKとのことです
ただし、この場合はわざわざリスクを負って税務署に来場しなくても郵送で可能です。
郵送できる方は郵送するのが無難でしょう。
e-Taxで確定申告してみよう
会場で相談して確定申告をしている方がまだまだ多いです。
しかし、利便性も高く税金面でも優遇されているe-Tax(電子申告)で確定申告をするのがおすすめですよ。
e-Taxなら自宅からできますからわざわざ税務署に足を運ばなくてよいですしね。
青色申告特別控除が変わった
令和2年度からは「青色申告特別控除」が変わります。
今まで65万円の控除があった「青色申告特別控除」が55万控除に変更になったのです。
ただし、e-Taxによる申告(電子申告)もしくは電子帳簿保存を行うと今までどうり65万円控除となります。
つまり、e-Taxを利用すれば10万控除が大きいのです。
この差は大きいですよね。
e-Taxのハードルは低くなっている
e-Taxのハードルは年々低くなっています。
最近はICカードリーダがなくてもマイナンバーカードを読み取れるスマートフォンがあればそちらでe-Tax可能ですし、マイナンバーカードがなくてもID、パスワードでの申告も可能となっています。
国税庁のWEBページで簡単に確定申告書の作成ができるようになっていますのでまだ試したことがない人はやってみましょう。
出典:国税庁 「令和2年分確定申告における感染症対策について」より
あとはMAC対応をもう少し頑張ってもらえると嬉しいんですけどね・・・
確定申告は事前準備しておくと驚くほど簡単
また、確定申告は事前準備をどれくらいしているかで難易度が異なります。
ちゃんと事前準備さえしておけば驚くほど簡単なんですよ。
ちなみに私の場合は確定申告までの流れはこんな感じでしています。
○マネーフォワードクラウドで決算書まで作る。(青色申告なので貸借対照表と損益計算書など)
○国税庁の確定申告書作成コーナーで決算書データ、控除などなどを入力
○マイナンバーカード+ICカードリーダーで電子申告(e-TAX)
クラウド会計(私はマネーフォワードを使っています)を使うと銀行口座を通しての取引やクレジットカードを使った取引などは基本的に自動で仕訳処理を行ってくれるのでかなり簡単ですからおすすめです。
ただし、マネーフォワードクラウドの場合、MACからの直接の電子申告(e-Tax)や消費税の申告書の作成が今の所できません。
そのためマネーフォワード側で確定申告書を作成するのではなく、決算書まで作ったらそれを元に国税庁の確定申告書作成コーナーで入力するようにしています。
国税庁のの確定申告書作成コーナーは意外と使いやすいんですよ。
詳しくはこちらを御覧ください。
相談したいならチャットボット、電話がおすすめ
どうしても相談して確定申告をしたいという場合は、チャットボット、電話などの方法が用意されています。
チャットボット(ふたば)で相談
チャットボットとは、「チャット(会話)」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、ご質問したいことをメニューから選択するか、自由に文字で入力いただくと、AI(人工知能)を活用して自動で回答します。
AIですが、相談のパターンは決まっていますのである程度、的を得た回答になっているようです。
具体的には以下のような項目の相談ができるとのこと。
- 確定申告の手続に関すること
- 給与所得、年金の所得に関すること
- 配当所得、株式の譲渡所得に関すること
- 医療費控除、住宅ローン控除に関すること
- 社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除(ふるさと納税)、雑損控除、寡婦・ひとり親控除、勤労学生控除、障害者控除、配偶者(特別)控除、扶養控除、基礎控除に関すること
- e-Taxや確定申告書等作成コーナーの操作に関すること
- 令和2年分の税制改正に関すること
なお、確定申告に関する相談は令和3年1月12日(火)から受付開始とのことです。24時間利用可能です。
使ってみたい方は以下からどうぞ。
電話で相談
国税に関する一般的なご相談(制度や法令等の解釈・適用についてのご相談や手続案内など)については、各国税局に設置する「国税局電話相談センター」において、国税局の職員が回答をくれます。
やり方は簡単です。
↓
音声ガイダンスに従い、「1」国税に関する一般的なご質問やご相談を選択
↓
音声案内に従い、相談する内容の番号を選択する
「1」所得税「2」源泉徴収、年末調整、支払調書「3」譲渡所得、相続税、贈与税、財産評価「4」法人税「5」消費税(軽減税率制度を除く)、印紙税「6」その他
まとめ
今回は「令和2年分の確定申告は入場整理券の入手が必要に。「e-Tax」や「チャットボット」の利用も検討しよう」と題して令和2年分の確定申告の注意点についてみてきました。
今回の確定申告は新型コロナウィルスの影響でかなり制限が加えられています。
現地で相談するときは「LINE」を使って事前に入場整理券の予約をしておきましょう。
また、この機会に「e-Tax」の実施も検討してみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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