最近、ESG投資やSDGsに着目した投資信託が増えています。
人気もそれなりにあり、資金流入も大きくなっています。
それでは肝心のファンドに成績はどうなんでしょう?
今回はSDGsやESGなどに着目した投資信託の成績について見ていきます。
SDGsやESG投資ってなに?
まずは今回の話のベースとなるSDGsやESGについて何かというところからみていきましょう。
SDGsとは
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称で日本語で言えば持続可能な開発目標です。
読み方は「エス・ディー・ジーズ」です。
「エス・ディー・ジー・エス」ではありませんのでご注意くださいね。
持続可能な開発目標と言ってもいまいちピンと来ませんよね。
外務省では以下のように説明しています。
出所:外務省「SDGsとは」
分かりにくいです(笑)
かなり簡単にいえば「みんなでより良い世界にするための目標のことです」
理念的にはとても共感ができるものです。
SDGsに着目した投資信託はSDGsについて取り組んでいる企業などに投資をする商品となります。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
ESGとは
ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの言葉の頭文字から来た言葉です。
企業が長期的に安定して成長していくためには
CO2の排出量や水資源、生物多様性、環境汚染の回避などの環境に配慮しているかどうか
女性の社会進出や障害者雇用などのダイバーシティ、従業員の健康管理などの社会に配慮しているかどうか
社外取締役の採用や少数株主の保護、法令遵守、情報開示など企業等にを意識しているかどうか
なども考えることが必要であるという観点から世界的にこの考え方が浸透し始めています。
ESG投資とはESGの考え方を投資に反映させるもので、簡単に言えば企業の財務面や事業内容だけでなく上記の3つの環境、社会、企業統治の観点を意識して投資を行うことです。
ESGに着目した投資信託はESGについて取り組んでいる企業などに投資をする商品となります。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
SDGsやESGに着目した投資信託の成績
それでは本題であるSDGsやESGに着目した投資信託の成績をチェックしてみましょう。
グローバルESGハイクオリティ成長株式
まず、この分野で言えば「グローバルESGハイクオリティ成長株式」が注目です。
ESG投資を対象とした投資信託はたくさん作られていますが、圧倒的な純資産となっています。
7月に設定された投資信託で、取り扱いはみずほ証券やみずほ銀行などみずほ関連が中心でそれほど多くないのですが、12月25日時点で純資産が866,397百万円なんですよ。
2020年の資金流入額ランキングトップ・・・
また、ここ1ヶ月の資金流出入は61,265百万円と一位(ヤフーファイナンス調べ)となっており人気のファンドです。
それでは実際に成績はどうなのでしょう?
グローバルESGハイクオリティ成長株式の概要
グローバルESGハイクオリティ成長株式は以下のような特徴のファンドとなります。
2. 積極的なESG(Environment・Social・Governance)課題への取り組みとその課題解決を通じて、企業の競争優位性が持続的に維持され、成長が期待される銘柄に注目します。
日経平均との比較
まずは日経平均と比較してみましょう。
出典:ヤフーファイナンス グローバルESGハイクオリティ成長株式 より
上記はここ半年の日足チャートで、青い線が「グローバルESGハイクオリティ成長株式」。ピンクの線が日経平均でです。
波はあるものの、日経平均の方が強いことがわかりますね。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)との比較
全世界対象ファンドということで全世界株の人気商品「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と比較してみましょう。
出典:ヤフーファイナンス グローバルESGハイクオリティ成長株式 より
青い線が「グローバルESGハイクオリティ成長株式」。ピンクの線が「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。
こちらも波こそあるものの、全体的に「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の方が強いですね。
まだ出来て半年の投資信託ですから結論には早いですが、今の時点では日経平均やオールカントリーに勝てていません。高い信託報酬を払ってまで投資をすべきなのかはちょっと疑問が残る結果となっています。
グローバルSDGs株式ファンド
次はSDGsに着目した投資信託です。
こちらもかなりの数が作られていますね。
SDGsに着目した投資信託で最も純資産が高くなっているのが「グローバルSDGs株式ファンド」です。
12月25日時点で純資産が16,207百万円となっています。
グローバルSDGs株式ファンドの概要
グローバルSDGs株式ファンドは以下のような特徴のファンドとなります。
日経平均との比較
こちらも日経平均と比較してみましょう。
出典:ヤフーファイナンス グローバルSDGs株式ファンド より
上記はここ半年の日足チャートで、青い線が「グローバルSDGs株式ファンド」。ピンクの線が日経平均でです。
波はあるものの、こちらも日経平均の方が強いことがわかりますね。
特に11月以降は大きな差となっています。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)との比較
こちらもグローバルファンドということで全世界株の人気商品「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と比較してみましょう。
出典:ヤフーファイナンス グローバルSDGs株式ファンド より
青い線が「グローバルSDGs株式ファンド」。ピンクの線が「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。
こちらも波こそあるものの、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の方が強いですね。
こちらも半年の比較ですから結論は早いかもしれまえんが、今の時点では日経平均やオールカントリーに勝てていません。高い信託報酬を払ってまで投資をすべきなのかはちょっと疑問が残る結果となっています。
まとめ
今回は「SDGsやESGなどに着目した投資信託が増加中。成績はどうなのか検証してみた」と題してSDGsやESGなどに着目した投資信託の成績を日経平均や「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と比較してみました。
結論としては以下の通り。
このようなテーマ型のアクティブ投資信託は信託報酬を高くするため作られるものが大半。。。
その時点で話題になっているテーマのため、人気とはなるのですが、その後の成績が伴わないケースが多いんですよ。
ですから個人的におすすめしていません。
今後も同じようにその時点での話題のテーマで投資信託が新たに作られるとは思いますが投資は慎重にご検討くださいね。
投資信託を買うなら2社が有力
投資信託は最近ノーロード(購入手数料なし)が多いため、ネット証券なら大差ありません。
しかし、取り扱い商品の多さ、注文の方法などを勘案すると下記のSBI証券、楽天証券が有力となります。
SBI証券
SBI証券はクレジットカードでの購入等は今の所できませんが、商品ラインナップや注文の仕方などは一番優れていますので楽天カードを使っていない、使わない方には筆頭候補となるでしょう
SBI証券はなにより注文の自由度がかなり高いのがいいですね。
利便性で考えるならSBI証券でしょう。
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SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。
楽天証券
楽天証券最大のメリットは楽天カードで投資信託等を購入できることです。
楽天カードを利用することでポイントが付きますので他の証券会社には真似がしにくいかなりのストロングポイントとなっています。
楽天カードを利用している方なら投資信託の購入は楽天証券がおすすめですね。
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楽天証券はなによりも楽天カードや楽天キャッシュで投資信託を購入すると楽天ポイントが付くのが大きなメリットです。さらにSPU(楽天スーパーポイントアップ)の対象になり、さらに楽天市場での買い物でポイントがつきやすくなります。
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