2023年は日経平均が大きく上がりました。
2024年も新しいNISAがはじまったことなどもあり今のところ順調ですが、マイナス金利の解除やアメリカ大統領選などいろいろなイベントを控えています。
中国経済やロシア、中東、台湾の情勢も気になりますね。
そんな株式投資をやるならぜひ用意しておきたい口座があります。
それがCFDです。
なにそれ??って方も多いかもしれませんね。
株式投資を長年やっている方でも利用していない方が多いですから無理もないかもしれません。
CFDはリスクもありますが、うまく使えばリスクヘッジに非常に有効な手段なんですよ。
今回はCFDについて詳しく解説していきます。
CFDとは
CFDとはContract for difference の略で日本語にすると「差金決済取引」です。
差金決済取引とは簡単に言えば「差額だけやり取りする」取引のことで、利益が出たら利益分のみ受取、損失が出たら損失分のみを支払う形で取引を行います。
実際には現物を買うことなく取引ができるんですよ。
これの為替を対象しているのがFX(外国為替証拠金取引)ですね。
CFDは国内外の株価指数、外国株、原油、金など様々な資産に投資が可能となっています。
CFDのメリット
CFDには通常の株式現物取引や信用取引にないメリットがいくつかあります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 少ない資金で世界中の様々な資産に投資が可能
- 取引手数料が掛からない
- ほぼ24時間取引が可能
- 売りから入ることもできる
- 取引期限がない
ほぼ24時間取引が可能でリスクヘッジしやすい
個人的に最大のメリットはほぼ24時間取引が可能なことだと考えます。
例えば明らかにやばいことが起きて世界中の株価が暴落するという可能性が高い状況があったとしましょう。
そんな状況でも日本の市場が祝日などで休みだったり、夜中だったりすると暴落するのはわかりきっているのに日本の市場が開くまで売るに売れないという状況となってしまいます。
しかし、CFD口座を持っていればそんな時も取引が可能ですからリスクヘッジが可能なのです。
つまり、下落が目に見えているときに売りから入ることで現物株の目減り分を補うことができるんですね。
CFDで取引できる商品は?
CFDで取引できる銘柄のは証券会社によって異なりますが、世界の株価指数、金、原油などのコモディティ、VIX指数、個別株などが1口座で取引が可能です。
例えばIG証券では米国株、欧州株、日本株などの株式CFD12,000銘柄など17,000のCFD銘柄が提供されています。
日本では取り扱いのないような人気のETFも・・・
レバレッジが可能
CFDは少ない資金で大きな取引ができるレバレッジをかけることも可能です。
株価指数なら上限が10倍のレバレッジが掛けられます。
レバレッジとはテコの原理のことで簡単に言えば自分の持っている資産以上に買えるようになるってことです。(借金して)
つまり、少ない資金で大きな勝負に挑戦できるってことですね。
ただし、レバレッジは諸刃の剣です。
一気に儲けることが可能ですが、逆に動けば当然損失も大きくなります。
使い方を間違えると大変な事になりかねませんから利用は慎重に・・・
なお、CFD取引の最大レバレッジは銘柄の種類ごとに決まっています。
CFDのレバレッジ上限
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
銘柄種類 | 最大レバレッジ |
株式CFD | 5倍 |
株価指数CFD(S&P500、NYダウ、日経平均などの株式指数) | 10倍 |
商品CFD(金、原油、とうもろこしなど) | 20倍 |
債券CFD(日本国債、外国債など) | 50倍 |
通常の個別株も信用取引をすればレバレッジを掛けることもできますが、最大で3倍ですからCFDのレバレッジの高さが分かるでしょう。
また、CFD会社ごとに取り扱い商品やレバレッジの倍率に違いがあるケースもあります。
CFDのデメリット
CFDにも当然デメリットは存在しています。
主なデメリットは以下の点でしょう。
- レバレッジを掛けすぎると大きな損失が発生する可能性がある
- 特定口座などはなく確定申告が必要
- 取引に金利が掛かる
CFDはハイリスクハイリターン?
CFDは「ハイリスク・ハイリターン」のイメージがあるために避けている方が多いと思います。
しかし、これは利用の仕方だけなんですよ。
確かにハイリスク・ハイリターンにしようと思えば大きなレバレッジが効きますから可能です。
しかし、資金の一部をリスクヘッジに使うだけなら逆にリスクを少なくすることもできるんですよ。
ですからCFDがハイリスクハイリターンというわけではありません。
使い方がハイリスクハイリターンになっているだけと認識して自分の許容範囲で上手く利用するのがポイントですね。
CFDの税金は確定申告が必要
CFDで利益が出た場合、「先物取引にかかる雑所得等の金額」として申告分離課税で20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税率により、確定申告をして納税する必要があります。
特定口座等は利用できませんので、確定申告の手間はデメリットになり得ますね。
CFDがいまいち日本で普及しないのはこの部分がかなり大きい気がします。
なお、利益がでていなかったり、給与年収2,000万円以下でCFDの利益など給与以外の所得が20万円以下の場合は申告不要です(住民税の申告は必要)
損失に関しては確定申告すれば繰越控除が3年間可能です。
また、扶養になっている方は注意が必要ですね。
金利の存在
CFD取引は証拠金を担保に売買を行います。
その際に資金はCFD業者から実質的に借りる形となっています。
ですからその部分について金利が発生するんですね。
ちなみにCFDの金利はマーケットクローズ(その日の取引終わり)をまたいだ際に発生しますのでオーバーナイト金利といいます。
ちょっとややこしいですがオーバーナイト金利は買い(ロング)の場合にはこちらが金利を支払いがとなり、逆に売り(ショート)の場合には(基本的に)金利を受け取ることができます。
オーバーナイト金利
ちなみにオーバーナイト金利は次のように計算されます。
売り(ショート)の場合:該当国の政策金利-CFD会社の金利
CFD会社の金利はそれぞれ指定金利があります。どこの会社で取引をするかを決める際にはこのあたりも考える必要がありますね。
まとめ
今回は「株式投資をするならリスクヘッジにCFD口座も用意しておきたい理由」と題してCFD口座についてみてきました。
個人的に下記記事に書いたように今の相場についてちょっと心配な状況になってきましたので、そろそろリスクヘッジできる状況も作っておく必要があるだろうな・・・って感じましたのでCFDをご紹介しました。
CFDのおすすめ口座
CFDはいろいろな証券会社で取り扱いがありますが、取り扱い商品やサポート体制などを勘案すると以下の3口座がおすすめですね。
IG証券は約17,000銘柄のCFDの取り扱いがあるのが魅力。特に米国株、欧州株、日本株12,000銘柄の取り扱いは他を圧倒していますね。
GMOクリック証券は取扱銘柄数が130銘柄以上とIG証券と比較すると少ないですが、スマホ専用アプリの存在が大きなメリット。世界中の銘柄に24時間投資が可能なのは嬉しいですね。
DMM.COM証券のCFDは取引銘柄こそ主要銘柄7銘柄のみと少なめ。しかし、サポート体制が充実していたり、プロも納得の取引ツールを提供していたりといった魅力もあります。
また、スプレッドも固定なのがうれしいところ。
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