大和証券のIPO抽選ルールが厳しい条件に改悪。変更内容を解説

大和証券のIPO(新規公開株式)の抽選は野村證券やSMBC日興証券と違って個人割当分も多くなっていました。

そのため、人気がありましたし、実際に個人投資家の方の当選が多くなっていましたね。

しかし、大和証券のIPO抽選ルールが改悪されることに・・・

今回は大和証券のIPOの改悪について解説していきます。

大和証券のIPO抽選ルールの変更概要

それでは大和証券のIPO抽選ルールの変更内容を見ていきましょう。

従来の抽選ルール

今までの大和証券のIPO抽選ルールは以下のとおりです。

15~25%(厳正かつ公平に機械的な抽選:10~15%、チャンス抽選:5~10%

多くの大手証券会社が10%程度ですから大和証券は個人投資家に優しかったのです。

実際私も大和証券での当選は多かったですね。

2020年は4銘柄当選のうち、2銘柄は大和証券でした。

実に50%が大和証券でした。

2019年も4銘柄当選のうち、1銘柄が大和証券でした。

2019年も25%が大和証券ですね。

ちなみに2021年第一号の当選も大和証券でした。(アクシージア)
他よりも機械的な抽選割合が多く個人投資家でもあたりやすい証券会社だったんですよ。
また、当選数には入れていないですが、大和証券は補欠当選も多いですから期待は持たせてくれやすいんですよ(なかなか繰り上がりませんが・・・)

変更後のルール

それでは変更後の内容を見ていきましょう。

10%を目処に10%以上(厳正かつ公平に機械的な抽選)
今まであった、チャンス抽選:5~10%がなくなり、さらに機械的な抽選:10~15%の割合も減っています。
つまり、15~25%だった機械的抽選分が10%と半分近くに落ちるということです。
なお、チャンス当選とは抽選参加申込時のプレミアムサービスにおけるお客さまのステージによって当選確率が変わる仕組みで、最大で10倍のチャンスとなる仕組みでした。
大和証券の株を持っていればポイントが貰えてそれでチャンス回数が上がりますので私も10倍としていましたね。
それが今回の変更後のルールでなくなることになります

最近は株式投資を新たに始める人が増えて、IPO参加者も増えているので当選確率が落ちてきていますが、大和証券の改悪によってさらにIPOは個人投資家不遇の時代となりそうです。

変更はいつから?

なお、変更は以下の日程からとなります。

2021年4月1日以降に抽選参加申込を開始する新規公開株式より

3月のIPOはまだこのルールが残っている形となっています。

ちなみに3月18日上場の「i‐plug」、3月19日上場の「ココナラ」は大和証券が主幹事です。

最後の大きなチャンスになるかもしれませんね。

残りの90%はどうなっている?

IPO初心者の方は10%が機械的な抽選なら残りの90%はどうなってるの???って疑問に思う方もいるでしょう。

こちらについても解説しておきましょう。

IPOがどうしても欲しい場合は残りの90%の対象になるのも有効なんですよ。(なかなか難しい部分もありますが)

ダイワ・コンサルティングの方限定

まず対象となるのが「ダイワ・コンサルティング」コースのお客様となります。

大和証券は「ダイワ・ダイレクト」コースというインターネットを通じて注文するコースと電話や対面で注文をする「ダイワ・コンサルティング」コースがあります。

そのうちIPOの90%は「ダイワ・コンサルティング」コースの方に配分されるのです。

「ダイワ・ダイレクト」コースと「ダイワ・コンサルティング」コースでは当然ながら手数料がかなり違いますのでその分、IPOでは優遇されているってことですね。

ちなみに「ダイワ・ダイレクト」コースの株式取引の最低手数料は1,100円(税込)ですが、「ダイワ・コンサルティング」コースでは2,090円(税込)と倍近く違います。

IPOの申請方法

「ダイワ・ダイレクト」コースの方のIPOの応募はインターネットを通じて申込みをするだけです。

対して「ダイワ・コンサルティング」コースの場合は対面もしくは電話での注文となります。

また、大和証券の担当者より案内がくるケースもあるとのこと。

大和証券はわかりませんが、多くの証券会社がIPOの割り振りが担当ごとにあるみたいで営業ツールとして使っていることもあるんですよ。

配分先決定方法

「ダイワ・ダイレクト」コースの方のIPOの抽選は「厳正かつ公平に機械的な抽選」が行われます。

つまり、誰でもチャンスがあるってことです。

対して「ダイワ・コンサルティング」コースの場合はだいぶ違います。

以下の基準を総合的に勘案して配分先が決定されるのです。

  • 新規公開株を含めた株式投資に対するリスクを十分認識していること。
  • 証券投資についての知識や経験が充分であると判断しうること。
  • 新規公開等への投資が、当社でご確認させていただいたお客様の投資方針に沿っていること。
  • 継続的に当社でお取り引きいただいていること、もしくは今後当社とのお取引拡大が期待できること。
  • 当社にお預けいただいている資産及び金融資産の状況等からみて、適合性の原則に沿った配分ができること。
  • 過去の配分実績からみて、過度に集中した配分とならないこと。

出典:大和証券「株式等の配分に係る基本方針」より

簡単に言えばお得意様優遇てことですね(笑)

ですからいきなり新参者がIPOのために「ダイワ・コンサルティング」コースで口座を開いても配分されるかわけではないってことです。

配分は1単元でない?

また、「ダイワ・ダイレクト」コースと大きく違うのが配分される量です。

「ダイワ・ダイレクト」コースでは1単元が配分の基本です。

しかし、「ダイワ・コンサルティング」コースでは

個人のお客様一人あたりの平均販売数量は10単元程度を目処といたします
とされています。
ここでも大きな差がありますね。
平均販売数量ですから一人必ず10単元というわけではないでしょうが・・・
人気となりそうなIPO銘柄を10単元GETできればかなりの利益が見込めそうです。

まとめ

今回は「大和証券のIPO抽選ルールが厳しい条件に改悪。変更内容を解説」と題して大和証券のIPO抽選ルールの変更について見てきました。

IPO人気が高まっていることもあるのでしょう。

昨年はSMBCの日興証券もルール変更をしていますし、今後はこういった流れが強くなりそうですね。

個人投資家としてできることはたくさんの証券口座を開いておいて地道に応募するくらいですかね。

あとは今回ご紹介したようにインターネットコース以外の口座を開いて証券会社や担当者との関係性を深めておくのも効果的かもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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大和証券の IPO抽選ルールが 個人投資家に かなり厳しい条件に 改悪
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