最近、暗号資産(仮想通貨)界隈がまた盛り上がり始めています。
代表的な暗号資産であるビットコインが最高値をどんどん更新していることが大きいでしょうね。
私も仮想通貨バブルが来ることはある理由から予想していましたが、ここまで強くて速い動きだとは・・・
そんな暗号資産で最近流行りなのが暗号資産レンディングです。
株で言えば貸株にあたるものとなります。
かなり高い利回りとなっていますが、実はかなりハイリスクなんですよ。
今回は注意喚起も含めて貸暗号資産(暗号資産レンディング)についてみていきましょう。
貸暗号資産(暗号資産レンディング)とは
貸仮想通貨とは株の貸株と同じような仕組みです。
簡単に言えば自分が保有するビットコインなどの仮想通貨を取引所などに貸し出すことで、貸し出した仮想通貨の数量に応じた貸借料がもらえます。
取引所などが仮想通貨を借りてどうするのか?と疑問に思われる方もお見えかもしれませんね。
取引所は借りた仮想通貨を空売りをしたい人に貸すのです。
空売りとは持っていない仮想通貨を売り、安くなったときに買い戻して精算する取引のことで下がれば下がるほど儲かる手法です。
そこで利益を得ますのでその分を貸してくれた方に還元してくれるというわけです。
これがかなり利回りがよく人気となっています。
代表的な暗号資産レンディングサービスの利回り
代表的な事業者の暗号資産レンディングサービスの利回りをみていきましょう。
なお、利回りは貸し出す暗号資産によって異なりますのでビットコインを例に見ていきましょう。
コインチェック・・・365日年利5%、180日年利4%、90日年利3%、30日年利3%、14日年利1%
BINANCE・・・最大年率5%
GMOコイン・・・1ヶ月年利1%、3ヶ月年利3%
Liquid by QUOINE・・・募集毎に異なる
BITPOINT・・・募集毎に異なる
コインチェックやバイナンスなど高いところは年率5%あります。
1BTC預けておけば1年後に0.05BTCもらえるってことですね。
1ビットコインが700万円だとすると35万円がもらえるということですからかなり大きい話になります。
ちなみにビットコイン以外のアルトコインだともう少し利回りが高いところがありますね。
私が見た中で一番高いのは年利14%というのがありました。
貸し出すのは簡単
貸出方法はかなり簡単です。
例えば私が実際に暗号資産レンディングをやっているコインチェックでの流れを実際に見てみましょう。
コインチェックにログインした後、取引アカウントを選択すると下記の選択ができます。
そこで貸仮想通貨アカウントを選択します。
その後、仮想通貨アカウントへ資金の振替を行います。
仮想通貨の貸出は貸仮想通貨アカウントにある金額だけが行えるんですよ。
※直接入金も可能
あとはコインを貸すを選択すると下記画面になるので貸す通貨の選択、貸す仮想通貨の金額と貸す期間を選択してBTCを貸す(ビットコインの場合)を選択すればOKです。
返却時に再度貸出申請を行うにチェック入れておけば貸出期間が終わった後も再度貸出を申請してくれます。
ずっと貸し続けるならチェックを入れておくのが良いかもしれません。
暗号資産レンディングには大きなリスクがある
貸すだけで暗号資産がもらえるわけですからとてもメリットが大きい暗号資産レンディング。
しかし、リスクも大きいのです。
coincheckが公表している資料「貸仮想通貨サービスのリスク」によると以下のようなリスクがあります。
- 当社の信用リスク
- 貸付非承認リスク
- 中途解約・中途売却不可リスク
- 中途返還リスク
- 分別管理の対象とならないリスク
- 価格変動リスク
順番に見ていきましょう。
当社の信用リスク
まず当社の信用リスクです。
これはわかりやすいですね。
貸株をした取引所が潰れてしまう(破綻)リスクです。
もし、取引所が潰れてしまえ貸し付けた仮想通貨の全部又は一部が返還されないない可能性があります。
暗号資産の取引所は新興企業が多いため、株などと比較して破綻リスクはそれなりにありそうです。
このリスクを回避するには親会社などバックにどんな企業がいるのかという点も含めて取引を検討するのがよいかもしれませんね。
ちなみに株の貸株もこのあたりの扱いは同じです。
貸株などは無担保契約となっていますし、投資家保護基金の対象とはなっていません。
貸付非承認リスク
貸付非承認リスクはそもそも審査の結果始められないという可能性です。
そもそも始めることができないかもしれないってことですね。
これはリスクというほどのことはないかもしれませんね。
取引しなければ損失は発生しませんしね。
取引できないリスクということです。
中途解約・中途売却不可リスク
中途解約・中途売却不可リスクは途中でお金が必要になっても解約できないということです。
例えばコインチェックは最大の金利を得ようとすると365日預ける必要があります。
それで申し込んでしまえばその期間はたとえ途中で暗号資産が暴落していても預けていますので売却できません。
塩漬けとなっている暗号資産ならまったく問題ないでしょうが・・・
中途返還リスク
中途返還リスクは取引所側の都合で、契約期間に応じた利用料を支払って、いつでもお客様へ仮想通貨を中途返還することができるようになっています。
そのため当初予定していた利用料を受取れないリスクがあるということです。
これもリスクとしてはそこまで考えなくてもよいかもしれません。
分別管理の対象とならないリスク
暗号資産の多くの取引所はお客さんから預かった資産とその取引所の資産は分別して管理されています。
しかし、貸暗号資産はその対象としていないケースが殆どなんですよ。
たとえばGMOコインあたりは以下の案内を出しています。
資金決済法上の暗号資産交換業に該当するものではないため、当社がお客さまより借り入れた暗号資産(仮想通貨)は分別管理の対象にはなりません。
出典:GMOコイン 貸暗号資産 貸出ルールより
ちょっとこのあたりはリスクがありますね。
株の世界でも貸株は同様に分別管理の対象となっていないため、不正的なことが行われていたという話がたまに聞こえてきますが、仮想通貨でも同様のことが起こりえるでしょう。
こちらについても利用者からすればどこの取引所を使うのかというところで工夫するしかリスク回避の方法はないかもしれません。
参考までに金融庁の研究結果の報告も合わせて御覧ください。
価格変動リスク
最後は価格変動リスクです。
定期預金など円でもらう利息と違い、暗号資産レンディングは暗号資産で利息部分ももらうことになります。
そのため、受け取る時期にいくらになっているのかわからないってことです。
例えば1ビットコイン700万円の時期に暗号資産レンディングを1BTC1年間5%で始めたとします。
受け取れるのは0.05BTCです。
1年後の価格が1ビットコイン700万円のままなら日本円にして35万円ほど受け取れることになります。
しかし、ビットコインは変動します。
仮に受取時に1ビットコインが100万円になっていれば5万円の価値しかなくなりますし、10,000万円になってれば500万円の価値となります。
つまり、利率云々があっても実際に受け取れる金額も日本円で考えたらそのときになってみないとわからないということなのです。
まとめ
今回は「高い利回りで流行りの暗号資産(仮想通貨)レンディングはかなりハイリスクである件」と題して暗号資産レンディングのリスクについてみてきました。
どんな投資でも利回りが高いものにはそれなりにリスクが伴います。
そのリスクを承知の上で利用するなら良いと思いますけどね。
少しでもリスクを回避するなら暗号資産レンディングを利用するなら親会社がしっかりしてそうな取引所を選択するのをおすすめします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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