【マツオカコーポレーション】新規上場株式(IPO)財務分析。アパレルのOEM

12月13日に東証に新規上場するマツオカコーポレーションの財務分析をしてみたいと思います。

マツオカコーポレーションが12月12日上場

マツオカコーポレーションが上場する週は一家プロジェクト、カチタス、ヴィスコ、SGホールディングス、グローバルリンクマネジメント、エルティエス、アルヒ、イオレ、HANATOURJAPAN、と他に9社上場します。

マツオカコーポレーションも規模がかなり大きめですがSGホールディングス(佐川急便)などは今年最大の上場となります。

そのため資金が分散する可能性があります。

なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。

マツオカコーポレーションのビジネスモデル

マツオカコーポレーションの事業内容はメンズ・レディースのフォーマルウェアからカジュアルウェア、スポーツウェア、
ユニフォームウェアまでの縫製、洗い加工、生地開発と生産、及び貿易業務となっています。

それでは詳しく見ていきましょう。

マツオカコーポレーションの具体的なビジネス内容

マツオカコーポレーションは連結子会社24社、非連結子会社1社、持分法適用関連会社5社、持分法非適用会社4社で構成されたグループで主にアパレル製品の企画、製造、物流を事業としています。

アパレル業界は工程ごとに分業された業界でしたがマツオカは商品企画から素材開発、生産、縫製加工、物流・流通まで請け負うことで成長してきました。

最近は更に販売まで手がけているユニクロやZARAなんかもありますけどね。

マツオカコーポレーションビジネスモデル

出所;マツオカコーポレーション目論見書より


マツオカコーポレーションの収益性


売上高総利益率

次に粗利の部分にあたる売上高総利益率からみていきましょう。

売上高総利益率をみることでその企業の商品力をみることができます。

27年度10.74%

28年度14.99%

と大きく上げていますね。

これが一時的なのか今後も続くのか・・・

売上高営業利益率

次に本業の儲けを表す売上高営業利益率です。

27年度3.97%

28年度7.96%

こちらも大きく下げています。

これは主な要因は前述の売上高総利益の増加分です。

ただし、上場前は販売費及び一般管理費は大きくなりがちですがそれがおさえられた感じはありますね。

売上高経常利益率

次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。

27年度7.41%

28年度7.86%

こちらも微増です。

特に27年度は売上高営業利益率と大きな相違があります。

これは為替差益によるものですから一時的なものです。

27年度は営業利益2262百万円に対して

為替差益が2252百万円ですから影響がかなりインパクトがあったのがわかります。

売上伸び率

売上げの伸びはこんな感じです。

27年度+21.03%

28年度ー4.46%

と直近でマイナス成長となっています。

前期まで順調に成長してきていますのでこれが一時的なのか否かで判断が別れることになりそうです。

収益性まとめ

直近では売上げの伸びが止まっている。利益はそれなりに出ている。

マツオカコーポレーションの安全性


流動比率

次に短期的な支払能力をみる流動比率です。

27年124.33%

28年180.67%

とこちらも大きく増加して推移しています。

流動比率の目安は100%ですから全く問題ありませんしむしろかなり良さげです。

ただし、そのうちのかなりの割合が受取手形及び売掛金の売掛債権や

商品及び製品、仕掛品の在庫ですからそこまで安泰というレベルではありません。

自己資本比率

総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?

27年47.9%

28年48.6%

と少し伸びています。

もともとかなりよい自己資本の面ですしこの面は問題ないでしょう。

キャッシュフロー

キャッシュフローは27年度は

営業活動がプラス

投資活動がマイナス

財務活動がマイナス

28年度は

営業活動がプラス

投資活動がプラス

財務活動がプラス

となっています。

フリーキャッシュフローは27年、28年ともにプラスです。

資金面がどうしてもたくさんいる業種ですからある程度お金に余裕がほしいところです。

当面問題なるになることは少なそうな感じはありますので問題ないでしょう。

安全性まとめ

資金面では特に問題はなさそう

マツオカコーポレーションの株価


PER、PBR

PER、PBRをみると割安感があります。

株価的には単純に美味しそうなレベルです。

既存株主

既存株主にはベンチャーキャピュタルもありますがロックアップもあります。

90日or1.5倍ですので1.5倍までは大丈夫そうです。

ロックアップがないのは自社と持株会、野村證券、くらいでしょうか・・・

ストックオプションもそれなりにありますがすぐには影響はなさそうですからしばらくは影響なさそう。

まとめ


今回はマツオカコーポレーションの財務を中心に分析してみました。

そもそもの規模が大きめ、業績の伸びが止まっている割安株ですから初値それなり上場後勝負的な感じになるかもしれませんね。

次回は初値予想をしてみたいと思います。

また、IPOをこれから始める方は下記ページを読んでいただくことをおすすめします。

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