年利1.015%の日産自動車サクラ(SAKURA)債は買い?

日産自動車が個人向けの社債を発売します。

「サクラ(SAKURA)債」です。

最近は国債の金利が上がってきたこともあり、楽天モバイル債が3.3%の社債を出すなど金利も高くなっていますね。

また、最近債券人気が高くなっているようで条件が良いと即完売というケースも目立ちます。
今回は「サクラ(SAKURA)債」について解説していきます。

年利1.015%のサクラ(SAKURA)債は買い?

それでは今回の日産自動車の社債「サクラ(SAKURA)債」についてみていきましょう。

社債とは

まずは社債とはなにかという点から説明しておきましょう。

社債とは会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことをいいます。

簡単にいえば企業の「借金」です。

個人投資家からの借り入れと思えばよいでしょう。

社債は普通社債、転換社債などいろいろな発行方法があります。

その内容によってルールも違いますが、一般的には高めの利率が定められており、その利息をもらいつつ、満期や繰上償還時に額面で償還(買い取り)されます。

つまり、期日になれば元本が返ってくる上に利息がもらえるのでその分がプラスというわけです。

ただし、デメリットがあります。

企業が破綻した場合や経営が悪化した場合です。

その場合には、利息が滞ったり、元本が返ってこない可能性もあります。

また、社債は途中で換金したいと思っても株ほど売買が容易ではありません。

そのリスク分、利回りが高く設定されているんですね。

日産自動車株式会社第66回無担保社債(社債間限定同順位特約付・サステナビリティボンド)

それでは今回発行される日産自動車株式会社第66回無担保社債(社債間限定同順位特約付・サステナビリティボンド):愛称サクラ(SAKURA)債の概要を見ておきましょう。

正式名称日産自動車株式会社第66回無担保社債(社債間限定同順位特約付・サステナビリティボンド)
愛称愛称サクラ(SAKURA)債
期間3年
募集金額1,400億円
格付けA(R&I)
販売期間2023年1月23日(月)0:00~2023年2月3日(金)14:30
利率(年率)1.015%(税引前) 0.80880275%(税引後)
利払日毎年1月20日および7月20日(年2回)【初回利払日:2023年7月20日】
発行日(受渡日)2023年2月6日(月)
償還日2026年1月20日(火)
発行価格額面100円につき100円
買付単位100万円以上、100万円単位

投資格付はA

投資格付はA(R&I)ですね。

Aは債務履行の確実性は高いと評価された場合に付与されるものです。

ただし、こういった格付はあまり当てにならない部分もあります。

例えばリーマンショックのきっかけとなり大きな問題になったサブプライムローンとかAAAがついてたりしましたしね・・・

取り扱い証券会社

なお、日産自動車株式会社第66回無担保社債(社債間限定同順位特約付・サステナビリティボンド):愛称サクラ(SAKURA)債の販売は以下の証券会社で行っています。

  • みずほ証券(主幹事)
  • SMBC日興証券(主幹事)
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事)
  • 楽天証券
買付単位は100万円以上、100万円単位です。
他の社債と比較すると比較的高めの設定ですね。
証券会社によってもルールが異なるケースもありますが、社債の購入は基本的に先着順となります。
ほしい方は早めに申込みをすると良いでしょう。
また、証券会社ごとに割当がありますので1つの証券会社が売り切れても他社では売っているというケースもあります。

利率は1.015%

利率は1.015%です。

それほど高いという印象は持たない方が多いと思います。

それでも定期預金に預けておくよりはかなり高い利率となりますし、安全性は比較的高めの投資商品となります。

前述した楽天モバイル債が2%から4%とかなり高い利回りを設定していますが、それ以外はだいたい1%前後のものが多いですね。

少し前に発売された第94回クレディセゾン無担保社債は0.72%でしたが、すぐに売り切れてしまいました。

社債間限定同順位特約とは

なお、この社債には「社債間限定同順位」というあまり聞き慣れない特約がついています。

社債間限定同順位特約とは同じ会社が発行した複数の無担保社債間において、利金や償還金の受取りに有利不利が生じないようにするための特約です。

もともと無担保社債には、利金や償還金を支払う為の担保は設定されていません。

しかし、同じ会社が担保のある社債を発行すると、無担保社債の購入者は債権者としての立場が弱くなってしまいますよね。

そうならないようにつけられるのがこちらの特約です。

これが付くことで他の社債に担保をつけれなくしたり、つけても「社債間限定同順位特約」がついてる債券は同等の担保の設定されることになります。

つまり、基本的には購入する側が不利にならないようについているものですね。

野村證券の解説だとこんな感じです。

無担保社債には、元利金や償還金を支払う為の担保は、元々設定されていない。「社債間限定同順位特約」とは、発行者が、当該社債の所有者の元利金や償還金を受け取る権利を保護する為に、当該社債以外の社債に対して担保を自由に設定しない約束をし、担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することを指す。

出典:野村證券 証券用語解説集 社債間限定同順位特約




まとめ

今回は「年利1.015%の日産自動車サクラ(SAKURA)債いは買い?」と題して日産自動車の社債についてみてきました。

単純に社債としての利回りを考えれば他社よりかなり高く条件は悪くありません。

国債の利回りも高くなっていますのでそれらも含めて検討してみても良いかもしれませんね。

そのあたりを勘案して検討すると良いでしょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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