アジャイルメディア・ネットワークが3月28日上場
3月28日に東証マザーズに新規上場するアジャイルメディア・ネットワークの財務分析をしてみたいと思います。
アジャイルメディア・ネットワークはかなり小さめの新規上場でかなり高い金額をつける予想がされています。
なお、財務分析は目論見書で掲載されている直近2年によります。
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アジャイルメディア・ネットワークのビジネスモデル
アジャイルメディア・ネットワークの事業はソーシャルメディアや体験を通じたファン発見・活性化・分析サービス「アンバサダープログラム」の提供となっています。
ちょっと分かりにくいですね(笑)
それでは詳しく見ていきましょう。
アジャイルメディアネットワークの企業理念
それではまずアジャイルメディア・ネットワークの経営理念を見ていきましょう。
企業理念
「ひとりの気持ち、ひとの気持ちを大切にしたマーケティングを考えます」
これはアジャイルメディア・ネットワークは元々ブロガーにお金を払い記事を載せるステマをなくそうぜってところから始まった企業のようです。
そのためこのような企業理念となっているのでしょう。
ステマとは
ステルスマーケティングのことでブログなどで体験談として紹介されているけど実はマーケティングの一種でお金をもらっていました的なやつのことです。
一時期、ペニーオークションというオークションで安く落札できたと芸能人がブログでこぞって買いてましたがあれがステルスマーケティングだったとかで問題になりましたね。
アジャイルメディア・ネットワークのビジネスの内容
アジャイルメディア・ネットワークはクライアント企業の商品やサービス・商品の「ファン(アンバサダー)」を活性化し、利用体験や購入推奨・購買促進を支援する「アンバサダープログラム」を提供しています。
アンバサダー・プログラムとは下記のとおりです。
ちょっと分かりにくいですが口コミを促進するための施策の企画・運営支援などをするようですね。
ちょっと仕組みがわかりづらいのと元々のステルスマーケティングとの違いは嘘ではなく実際のファンを活性化することにあるようです。
ちょっと気になるのがファンと言ってもそれにより報酬などが発生すれば怪しいテレビショッピングみたいな嘘くさい宣伝とならないのかな?ってところですね。
具体的な事例等が目論見書やWEBページではわからないのがちょっと残念。
ただ気になるのがこのアンバサダー・プログラム導入数が平成29年12月期で68件とかなり少ないことです。
1件あたりかなりの金額を取っているのでしょうかね・・・
事業のセグメントはアンバサダー事業しかありませんので単純計算すると1件あたり8百万ほとどなりました。。。
そんなに払うのかな??ちょっと気なるところ・・・
出所;アジャイルメディアネットワーク目論見書より
ビジネスモデルととしては下記のような流れになります。
月額基本料とイベントの実施料が儲けとなります。
出所;アジャイルメディアネットワーク目論見書より
アジャイルメディア・ネットワークの収益性
売上高総利益率
まずは本業の儲けを表す売上高営業利益率から見ていきましょう
27年12月期53.12%
28年12月期51.11%
と推移しています。
インターネット系ですからこんなもんでしょ。
売上高営業利益率
まずは本業の儲けを表す売上高営業利益率から見ていきましょう
27年12月期6.55%
28年12月期3.86%
と大きく落としています。
上場前は上場に適した人を採用する費用が掛かったりもしますしそのあたりなんでしょうか?
販売費及び一般管理費が増えていますね。
売上高経常利益率
次に利息や営業外収益を含めた売上高経常利益率をみていきます。
27年12月期6.59%
28年12月期3.76%
こちらも大きく下げています。
売上げ高営業利益率と同様ですね。
売上伸び率
売上げの伸びはこんな感じです。
27年12月期1.92%
28年12月期11.24%
と上げています。
急激な伸びではありませんが堅実に成長している感じですね。
29年12月期も32%の伸びを計画しています。
収益性まとめ
売上の伸びはそれなりだが利益が伸び悩んでいる
アジャイルメディア・ネットワーク安全性
流動比率
次に短期的な支払能力をみる流動比率です。
27年12月期629.99%
28年12月期703.96%
とこちらは少し良くなっています。
流動比率の目安は100%ですからかなり資金面は良さそうですね。
売掛金もそれなりにありますが現金預金だけでも流動負債を賄えてかなり余るレベルです。
むしろもっと資金を効率的に使ったほうが・・・って感じがします。
自己資本比率
総資産に占める自己資本の比率である自己資本比率はどうでしょう?
27年12月期86.9%
28年12月期89.3%
と少し増加しています。
もともとかなり高い水準ですし自己資本はなんら問題ないでしょう。
キャッシュフロー
キャッシュフローは27年12月期は
営業活動がマイナス
投資活動がマイナス
財務活動がなし
で資金が減っていました。
28年12月期は
営業活動がプラス
投資活動がマイナス
財務活動がプラスで
で資金が減っています
フリーキャッシュフローは27年12月期、28年12月期ともマイナスとなっています。
今のところ資金に余裕があるので問題はないでしょうが・・・
今後拡大していったときにちょっと心配になるデータです。
キャッシュフロー計算書の簡単な見方はこちらからどうぞ。
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アジャイルメディア・ネットワークの株価
PER、PBR
PER、PBRをみるとそこまで割安感はありません。
しかし、他がPERやPBRが高いインターネット系ですから問題ない水準です
既存株主
ベンチャーキャピュタルの保有分が多いです。
また、ロックアップもベンチャーキャピュタルは90日or1.5倍となっており、売る気が満々な気配。
ストックオプションは未行使残高はありますが行使価格が以外に高めですね。
かなり株数が少ない上場ですからベンチャーキャピュタルが仮に売出したとしても需要はありそうな感じもありますが・・・
そのあたりがどう出るかでしょうね。
まとめ
今回はアジャイルメディア・ネットワークの財務を中心に分析してみました。
株価的にそこまでの割安感がありません。
しかし、業種的にIT系、ネット系のマザーズで高くなりそうな業種。
また、かなり小規模な上場であがる気配はプンプンします。
ベンチャーキャピュタルが多いこともありますので初値がついてからどうなるのかは微妙な気もしますが・・・
個人的には株的に上がるでしょうがIPOの抽選にはずれたら触りたくない株かな・・・
次回は初値予想をしてみたいと思います。
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