先日、飼い猫がFIPという大きな病気になったという話をかきました。
医療費も100万円〜200万円前後掛かることが想定されています。
それならペット保険に加入しておけば・・・って思う部分もありますが、実際ペット保険の損得勘定はどうなのでしょう?
今回はペット保険について見ていきましょう。
ペット保険は基本的に損をする
まず、答えから書いておきましょう。
保険の考え方
そもそも保険は何かがあったときにみんなでカバーし合おうという仕組みです。
そのため本来は損得で考えるものではなく、加入して損はないように思えるでしょ。
しかし、多くの保険は保険会社の取り分などがあり、期待値で考えると一部例外を除いてマイナスとなる商品ばかりです。
過去にはライフネット生命というインターネット専業の保険会社が保険料の内訳を公表したことで保険業界が騒然としたことがありました。
ライフネット生命の資料によると保険料の使い道は以下の形となります。
・会社維持のための費用(人件費など)
・会社の利益、株主への配当など
例えば10年の保険期間で保険料金額が3,000万円の保険ならば30歳男性で保険料が3,190円です。
そのうち保険金を支払うために使われる純保険料が2,435円(76%)、会社維持のための費用(人件費など)や会社の利益、株主への配当などの付加保険料が755円(24%)という内訳となります。
実はこれ他のライフネット生命がセールスマンがいない保険会社で他の保険会社と比較して付加保険料がかなり安いから公開されているのです。
セールスマンがいる保険会社で同様の商品を選択すると約倍の金額となります。
ちなみにある保険会社だと保険料として支払った金額の7割が付加保険料に充てられるそうです。
つまり、払った保険料のうち、保険金の支払いに回されるのが3割。
期待値的に支払った金額の3割しかない商品を買うことになるのです・・・
そのため、保険に入るべきなのはなにか起こったときに自分で金銭的に対処できない金額のケースだけなのです。(自動車事故、自分がなくなったあとの家族の生活など)
つまり、言い換えると自分でヘッジ(回避)できる程度のリスクなら保険不要ってことです。
これは生命保険の話ですが、ペット保険でも基本的に同じですね。
具体的にペット保険の内容を確認
それでは具体的にペット保険の内容を確認してみましょう。
ペット保険と言ってもかなり多くの保険がでていますので一概には言えませんので、代表的なペット保険の概算データをまとめてみました。
- 月支払保険料:1,000円〜3,000円
- 補償割合:50%〜70%
- 通院1日限度額:10,000円〜無制限
- 通院日数制限:20日〜無制限
- 入院1日限度額:20,000円〜無制限
- 入院日数制限:3日〜無制限
- 手術1日限度額:100,000円〜無制限
- 入院日数制限:1日〜無制限
- 年間最大補償額:70万円〜122万円
保険というので全額でるというイメージを持たれている方が多いようですが、実はほとんどのペット保険は70%出してくれるに過ぎません。
人間の健康保険みたいな3割負担ですね。
また、種類によっては1日の限度額、日数、年間最大補償額が設定されています。
低いものだと通院1日限度額は10,000円しかありません。
うちの猫のケースだと1日最大25万円ほど掛かった日がありました。(MRIの検査等)
このとき1万円しかでないのであればペット保険に入った意味は・・・ってなっちゃいますね。
つまり、うちの猫のケースだと100万円〜200万円前後掛かる想定ですが、ペット保険に入ってても半分出ればよいところって感じになりそうです。
また、保険会社によっては保険をたくさん使うと更新を拒否されるようなケースもあるそう。
かなり保険適用外が多い
また、病気や使う薬によっては保険対象外のケースもあります。
例えば保険によっては歯周病、脱臼、ヘルニアなど病気、怪我は不可に設定してあったりします。
うちの猫が掛かった猫伝染性腹膜炎(FIP)という病気も補償対象外とされるケースもあるようです。
このあたりは入るペット保険によっても異なりますので、そのあたりは約款等で確認が必要ですね。
とはいってもどのような病気や怪我が発生するかなど事前に予想はできませんけどね。
保険に入るならその分貯めよう
個人的なおすすめは保険に入ったつもりになってその分、用途別預金しておくのがおすすめです。
住信SBIネット銀行など多くのネット銀行で用途別で預金口座をバーチャル的に分けることができる機能があります。
そのような機能で、ペット保険に入ったつもりなって月2,000円とか貯めておけばいざというときに便利ですね。
期待値で見ればこちらの方がペット保険に入るより良いかと思われます。
まとめ
今回は「ペット保険の損得勘定。基本的に損をします」と題してペット保険について考えてみました。
基本的にあまり加入をおすすめできない商品かもしれません。
ペット保険に入るならその分貯めておくことをおすすめします。
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