2025年4月2日、米国のドナルド・トランプ大統領は「相互関税」の詳細を発表し、日本からの輸入品に対して24%の関税を課す方針を明らかにしました。
さらに、4月3日からは自動車輸入に対する25%の追加関税も発動される予定です。
これらの措置は、日本経済、特に株式市場に大きな影響を及ぼすと予想されます。
今回はトランプ関税及び追加関税で株への影響がどのようなことが考えられるかを見ていきたいと思います。
日本株式への影響
まずは国内株への影響を見ていきましょう。
直接的な影響は自動車産業等の輸出産業
まず最も大きな影響を受けるのは、自動車産業です。
トヨタ自動車、ホンダ、日産などの主要自動車メーカーは米国市場への輸出が売上の大きな比率を占めており、追加関税によるコスト増加が価格競争力を低下させることになります。
すでにトヨタなどは当面価格をあげないとの発表をしていますが、価格をあげなければ利益率に影響が出てきますしね。
実際、関税発表直後にはトヨタ株が約5%、ホンダ株が約4.8%下落するなど、市場はすでに敏感に反応しています。
しかし、実際にはトヨタなどはアメリカ国内での車はアメリカ国内での製造も多いことから銘柄毎の精査が必要かもしれません。
トランプ大統領はトヨタを名指ししていましたので今後どうなるかわかりませんが・・・
また、自動車メーカーの業績悪化は、関連企業である部品メーカーや素材産業にも広く波及します。
特にデンソー、アイシン精機など自動車部品大手の売上減少は避けられず、その結果、幅広いセクターで株価下落が加速する恐れがあります。
また、半導体や電子機器業界も大きな影響を受けるでしょう。
これらの製品は日本企業にとって米国向けの重要な輸出品目であり、関税がかけられることによって製品価格の引き上げを余儀なくされ、米国市場でのシェア低下につながる可能性があります。
特にソニー、パナソニック、東芝などの電子関連企業は株価下落のリスクが高まっています。
間接的な影響は多くの企業が受ける
直接的な影響だけでなく、投資家心理にも重大な悪影響が出る可能性が高いです。
すでに追加関税発表により、市場全体の不確実性が高まり、外国人投資家がリスク回避姿勢を強めています。
その結果、東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価全体も下落傾向を示しており、市場の停滞感が広がっています。
また、自動車産業などの景気が冷え込めば、それら企業との取引があれば間接的な影響を受けることになります。
米国株への影響
今回のトランプ関税、追加関税はアメリカ・ファーストの元行われますが、アメリカ株にとってはマイナス部分も大きいと思われます。
消費者への価格転嫁によるインフレ圧力
まず、輸入品に高関税を課すことで輸入品価格が上昇します。
特に人気の高い日本車の価格上昇は、米国消費者に直接影響を及ぼし、購買力を低下させる可能性があります。
消費マインドが冷え込めば、小売企業や消費財メーカーなど、米国内の多くの企業の収益にも悪影響を与えるでしょう。
製造業のコスト増加
海外製の精密機械部品や半導体部品などを使用している米国の製造業者にとっても、輸入コスト増加が避けられません。
特にテクノロジー企業(AppleやIntelなど)の製品コスト上昇が懸念され、収益圧迫が予想されます。
これにより、米国株市場におけるテクノロジー株の評価が下落する可能性もあります。
市場のボラティリティ増加
関税措置をきっかけに世界経済への不安が広がれば、米国株市場における不安定性(ボラティリティ)が高まります。
VIX(恐怖指数)が上昇し、投資家のリスク回避行動が強まることで、短期的な市場の不安定化が懸念されます。
その他の国の株への影響
EUも追加で20%、中国は34%の追加関税となります。
もちろんこれらの国も影響を受けるこになります。
EU株市場への影響
当然ながら追加関税はヨーロッパ諸国にも影響が及びます。
ドイツの自動車メーカー(フォルクスワーゲン、BMWなど)も影響を強く受けそうです。
アジア・パシフィック地域への連鎖的悪影響
中国は当然ながら大きな影響を受けます。
また、中国経済、日本経済の停滞はアジア・パシフィック地域の貿易や投資活動を低迷させる恐れがあります。
特に韓国や台湾の半導体・電子機器産業にも悪影響が波及し、先進国市場として知られるオーストラリアやシンガポールの経済にも間接的に影響を及ぼすでしょう。
グローバル市場におけるリスク回避の動き
投資家はリスク回避のため、安全資産(国債や金など)への資金流入を強め、株式市場全般の低迷を招く可能性があります。
世界各地の先進国市場においても資金流出が加速し、市場の低迷が続く恐れがあります。
短期的・長期的な投資戦略
こうした厳しい市場環境を乗り切るためには、日本政府および企業が短期的・長期的な対応策を迅速に打ち出す必要があります。
短期的
短期的には、政府が米国との外交交渉を通じて関税緩和や撤廃を働きかける必要があります。
日本政府は米国との貿易協議を迅速に進め、両国間の妥協点を見出す努力が不可欠です。
企業レベルでは、コスト増加を最小限に抑えるために、効率的な生産体制やサプライチェーンの再編を急ぐ必要があります。
また、米国内での現地生産拡大や他市場への輸出比率の引き上げなど、戦略的なシフトを進めることが求められます。
投資家サイドはそれらを見守りつつ株価の動向に注視する必要があるでしょう。
長期的
長期的な視点では、関税措置に左右されにくい企業戦略が必要となります。
例えば、自動車産業であれば電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など新たな市場分野への投資を強化し、将来的な市場シェア拡大を狙うことが重要になります。
半導体や電子機器企業も、先端技術への投資を積極的に行い、米国市場に依存しない多様な市場開拓が必要となります。
投資家にとっても重要な戦略が求められます。
現時点では、追加関税の影響を受けにくい業界への分散投資を推奨します。
具体的には、国内需要が安定している食品、日用品、小売業界や、国際競争力が高く米国以外の市場での成長が見込めるIT・デジタルコンテンツ分野への投資が有効です。
さらに、個別銘柄の精査とともに、ETF(上場投資信託)や投資信託などを活用して広くリスク分散を図ることも重要です。
まとめ
今回は「トランプ政権の追加関税で日本・米国・世界の株式市場はどのような影響があるのか」と題してトランプ政権が打ち出した追加関税について見てきました。
トランプ政権による追加関税措置は、日本経済と株式市場に多大な影響を与える可能性があります。
しかし、政府・企業ともに迅速な対応と戦略的な調整を図ることで、その影響を緩和できる可能性があります。
投資家としても市場環境の変化に敏感に対応し、リスク分散を進めることで、将来的な資産形成における安定性を維持することが求められますね。

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