個人型確定拠出年金(iDeCo)の投資信託を成績、信託報酬で比較をする記事がアクセスランキングでも上位と大変人気になっています。
最近は、インデックス投資家が増えて信託報酬が安ければ良いという風潮を感じますが、成績まで含めるとそうでもないケースが多くなっているのが分かっていただけたかと思います。
今回はその第6弾としてREIT(リート)編を見ていきたいと思います。
REIT(リート)はポートフォリオ理論的で考えると株と少し違った動きをするため、(相関があまりない)リスクを下げる効果を期待してアセットアロケーションの一部をREIT(リート)とするケースも多いと思います。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の投資信託で本当によいのはどれか?
今回はリートの投資信託から比較してみます。
比較するのは個人型確定拠出年金(iDeCo)で現在おすすめの下記5社の取り扱う投資信託から見ていきます。
債券は各社それなりに力を入れています。
SBI証券が6本(国内リート3本、海外リート3本)、楽天証券が3本(国内リート2本、海外リート1本)イオン銀行2本(国内リート1本、海外リート1本)、マネックス証券が3本(国内リート2本、海外リート1本)、松井証券が2本(国内リート1本、海外リート1本)となっています。
今回は上記のイデコで取扱のある債券について比較をしていきたいとおもいます。
国内REIT(リート)
まずは国内REIT(リート)からみていきましょう。
国内REIT(リート)にはインデックスタイプとアクティブタイプがあります。
国内REIT(リート)インデックスタイプ
それではまずは国内REIT(リート)のインデックスタイプから比較していきましょう。
SBI証券が2つ。楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券が1つがラインナップされています。
ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンド(SBI証券)
三井住友・DC日本リートインデックスファンド(楽天証券)
たわらノーロード 国内リート(イオン銀行、松井証券)
ベンチマーク
この4つの投資信託はベンチマークが同じです。
すべて東証REIT指数(配当込み)となっています。
主として国内の金融商品取引所に上場している不動産投資信託証券に実質的に投資します。
信託報酬
信託報酬はSBI証券、マネックス証券で取扱のあるニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドAと
松井証券、イオン銀行で取扱のあるたわらノーロード 国内リートが同率で最安値となっています。
DCニッセイJ-REITインデックスファンドA | DCニッセイJ-REITインデックスファンド | 三井住友・DC日本リートインデックスファンド | たわらノーロード 国内リート | |
信託報酬率(税込) | 0.27% | 0.594% | 0.2808% | 0.27% |
パフォーマンス(6月1日現在)
この4つはベンチマークが全く一緒ですが多少、信託報酬率が違います。
実際のパフォーマンスはどうでしょうか。
実際のトータル・リターンはどうなのかを見ていきましょう。
DCニッセイJ-REITインデックスファンドA | DCニッセイJ-REITインデックスファンド | 三井住友・DC日本リートインデックスファンド | たわらノーロード 国内リート | |
1ヶ月 | 2.53% | 2.50% | 2.54$ | 2.56% |
6ヶ月 | 8.11% | 7.93% | 8.16% | 8.22% |
1年 | 3.53% | 3.19% | 3.21% | 3.55% |
3年(1年辺り) | – | 0.33% | – | – |
ベンチマークが同じですから極端には違いませんが、全部の期間でたわらノーロード国内リートが一番リターンが良くなっています。
たわらシリーズは表面に現れない実質経費が少ないと評判ですからその辺りの影響がでているのかもしれません。
信託報酬が高かったDCニッセイJ-REITインデックスファンドは少しリターンが悪くなっていますね。
国内REIT(リート)アクティブタイプ
次は国内REIT(リート)のアクティブタイプです。
該当となる投資信託は2つ。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券がそれぞれ1本ずつの取扱があります。
それ以外のイオン銀行、松井証券では取扱がありません。
One-MHAM J-REITアクティブファンド(DC年金)(SBI証券)
野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)(楽天証券、マネックス証券)
ベンチマーク
ベンチマークは両方とも設定されていません。
One-MHAM J-REITアクティブファンド(DC年金)は不動産市況およびJ-REIT個別銘柄の調査・分析に基づく銘柄選択により、付加価値の獲得を追求
野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)はJ-REITへの投資にあたっては、個別銘柄の流動性、収益性・成長性等を勘案して選定したJ-REITに分散投資を行い、高水準の配当収益の獲得と中長期的な値上がり益の追求
となっていますね。アクティブですからインデックスよりも上の成績を目指すものとなります。
信託報酬
信託報酬率はMHAM J-REITアクティブファンドが1.08%、野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)が1.026%となっています。
アクティブファンドですから信託報酬で比較してもそれほど意味はありませんが少しだけ野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)が安くなっていますね。
MHAM J-REITアクティブファンド | 野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け) | |
信託報酬率(税込) | 1.08% | 1.026% |
パフォーマンス(6月1日現在)
実際のパフォーマンスはどうでしょうか。
トータル・リターンをみていきましょう。
MHAM J-REITアクティブファンド | 野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け) | |
1ヶ月 | 2.70% | 2.66% |
6ヶ月 | 7.96% | 8.96% |
1年 | 2.61% | 5.97% |
3年(1年辺り) | 0.11% | 2.15% |
トータルリターンは1ヶ月はMHAM J-REITアクティブファンドが少し成績がよいですが、それ以外の期間は野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)の成績が良くなっています。
MHAM J-REITアクティブファンドの方はインデックスファンドと比べても負けています。
つまり、信託報酬が高いだけということです・・・。
対して野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け)はインデックスファンドと比べても成績がよいですから選択してもよい商品と言えるでしょう。
海外REIT(リート)
次は海外のREIT(リート)です。
こちらのいくつかの種類に別れます。
先進国REIT(リート)
まずはオーソドックスな先進国REIT(リート)から見ていきましょう。
戦士コン国リートはすべてインデックス(バッシブ)タイプとなっています。
取り扱われている商品は、SBI証券が2本、楽天証券1本、イオン銀行1本、マネックス証券1本、松井証券1本とそれぞれ1本ずつとなっています。
該当となる投資信託は3本です。
野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)(SBI証券)
たわらノーロード先進国リート(イオン銀行、松井証券)
ベンチマーク
SBI証券、楽天証券、マネックス証券で取扱のある三井住友・DC外国リートインデックスファンド、SBI証券でのみ取り扱いのある野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)、イオン銀行、松井証券で取扱のあるたわらノーロード先進国リート3本ともベンチマークはS&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)です。
主として日本を除く世界各国の不動産投資信託証券に実質的に投資します。
信託報酬
信託報酬はたわらノーロード先進国リートが一番安くなっていますね。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け) | たわらノーロード先進国リート | |
信託報酬率(税込) | 0.3024 | 0.5724% | 0.2916% |
パフォーマンス(6月1日現在)
今回の3本はベンチマークが全く一緒ですが多少、信託報酬率が違います。
実際のパフォーマンスはどうでしょうか。
トータル・リターンはどうなのかを見ていきましょう。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け) | たわらノーロード先進国リート | |
1ヶ月 | 3.01% | 2.97% | 2.98% |
6ヶ月 | -6.33% | -5.24% | -6.31% |
1年 | -4.14% | -3.42% | -3.97% |
3年(1年辺り) | – | -1.17% | – |
トータルリターンは2つともあまり良くありません。
1ヶ月はプラスですが6ヶ月、1年ともマイナスとなっています。
比較すると1ヶ月は三井住友・DC外国リートインデックスファンドが多少よく。
それ以外は信託報酬が一番高い、野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)がマイナス幅が一番少なくなっています。
これは野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)が一番老舗で純資産額も多いことから無駄がない運営をしているからでしょうか。。。
今後はどうなるかわかりませんが、SBI証券でiDeCoやっていて三井住友・DC外国リートインデックスファンドに投資をしている方は少し考えてもよいかもしれませんね。
グローバルREIT(リート)
最後は世界(日本を含む)に投資をするタイプです。
取り扱われている商品は、SBI証券が1本のみとなります。
その他証券会社、金融機関には取り扱いがありません。
該当となる投資信託は1本です。
ベンチマーク
ベンチマークはS&Pグローバルリート指数(円換算ベース)となっています。
世界(日本を含む)のREIT(不動産投資信託)市場の値動きと同等の投資成果を目指します。
信託報酬
信託報酬率は日興-インデックスファンド海外債券ヘッジありが0.2808%、たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジあり)が0.216%となっています。
EXE-iグローバルREITファンド | |
信託報酬率(税込) | 0.3504% |
パフォーマンス(6月1日現在)
この2つはベンチマークが全く一緒ですが多少、信託報酬率が違います。
実際のパフォーマンスはどうでしょうか。
実際のトータル・リターンはどうなのかを見ていきましょう。
EXE-iグローバルREITファンド | |
1ヶ月 | 2.72% |
6ヶ月 | -4.04% |
1年 | 0.85% |
3年(1年辺り) | -0.10% |
トータルリターンはマイナスの時期もありあまりよくありません。
しかし、日本が入っているからなのか先進国リートとはまた違った動きをしているようですのでこれはこれでありな気がします。
6ヶ月、1年、3年とも先進国リートより成績が良いですしね。
ちなみに私は国内リートも先進国リートも買っていません。
iDeCoではこのEXE-iグローバルREITファンド1本だけリートを入れています。
まとめ
今回は個人型確定拠出年金(iDeCo)で購入できるREIT(リート)ファンドについて比較をしてみました。
REIT(リート)は国内も海外もそれほど現状あまりよい成績とは言えません。(国内は最近それなりによいですが)
しかし、株や債券とはまた違った動きを見せていますし分散対象の一つとしては選択肢にいれるのもよいと思います。
また、どの商品を選ぶかという点でも単純に信託報酬だけで比較してしまいがちですが、ベンチマークが多少違ったりもします。
そうなると実際にリターンも結構違う結果となるのです。
同じベンチマークでも多少成績が違います。
このあたりも考えて商品を選びたいところですね。
国内株編、海外株、海外株アクティブ編は、バランス型編、債券編こちらをご覧ください。
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個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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