投資詐欺はかなり昔から沢山事件がありましたよね。
対象とする商品は株式や債券、外国通貨、不動産、新事業、手形など様々です。
最近多いのは未公開株、仮想通貨、「オプザイル」なんて言葉もあるバイナリーオプションなどですかね。
もちろんこれら商品が全部詐欺ではありません。
詐欺の道具にされるケースが多いのです。
詐欺の手口は年々巧妙化していますし、商品も様々で複雑ですからなかなか詐欺と見破れないケースが多くなっています。
また、詐欺と言わないまでもトラブルになっている投資はたくさんあります。
スルガ銀行で大きな問題になっているかぼちゃの馬車なんかもその一つでしょう。
また、最近ブロガーなどがこぞって紹介している流行りのソーシャルレンディングなどもトラブルになるケースが目立ってきています。
これらはリスクがかなり高いことを理解して投資をする分にはよいのでしょうがそうで無い方が多いように見受けられます。
今回はそんな投資詐欺や投資トラブルに合わないためのポイントをご紹介しましょう。
投資詐欺のパターンは決まっている
まず、おさえて起きたいのが投資詐欺のパターンです。これはびっくりするほど似通っているんですよ。
逆に言えば投資対象(詐欺対象)こそ違えど手法は同じなのです。
実在しない商品を売る
まず、多いのがそもそも実在しない商品や株などを売ったり、実在しないか意味のない事業への出資を求めるパターンです。
未公開株などはこのケースが多いですね。
またその時々の話題のモノが対象となるケースが多いですね。
最近だとiPS細胞を語った詐欺なんかもありましたね。
このケースはプロの詐欺師集団の場合が多くパンフレットなどはかなり立派。
芸能人を呼んだ豪華なセミナーなどを開いて安心させて投資へ誘います。
そして高利率の配当を約束します。
最初の何回かは配当をだしますが、その後トンズラで帰って来ないケースが多いです。
このパターンは外から見分けるのはなかなか困難です。
高額セミナー・高額教材
次に多いのが高額セミナーや高額教材です。
厳密には詐欺ではありませんが、購入した人からすると損するだけのものです。
これも昔からある手法で商品を変えてずっと行われてきています。
あるときは株、あるときはFX(為替証拠金取引)、あるときは不動産。あるときはアフィリエイト。
最近だとバイナリーオプションや仮想通貨が多いようですね。
「楽に稼ぎたい」と誰もが持つ気持ちにつけ込む手法です。
マルチ商法
また、友人を介しての紹介というケースも多いです。
微妙に遠い友人からファミレスやカフェに誘われたらそのお気をつけください(笑)
最近はSNSを使って勧誘するケースも多いようです。
金回りの良さをアピール→これで儲かってるんだ→セミナーあるからこない?
だいたいこれが鉄板パターンです。
少し前にビットコインを使った詐欺で殺人事件なんかも起きましたが、このパターンだったようですね。
仮想通貨のマルチ商法については詳しくはこちらをご覧ください。
先日もブログでビットコインがすごい急騰しているというお話をさせていただきました。そういうこともあってか最近はマルチ商法の舞台を仮想通貨に変更してきているグループが多いそうです。仮想通貨のマルチ商法が増加中なんかツイッターでや[…]
投資詐欺や投資トラブルに合わないためのポイント
それでは次に投資詐欺や投資トラブルに合わないためのポイントを見ていきましょう。
「絶対儲かる」はダメ絶対
投資詐欺やトラブルで気をつけたいのが以下の表現です。
これらの表現があれば怪しいと思ったほうがよいでしょう。
絶対儲かる
絶対上がる
誰でも儲かる
元本保証
断定的な表現になっているのがわかると思います。
これが怪しい最大の理由は消費者契約法4条1項2号にこういうルールがあるためです。
消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認(消費者契約法4条1項2号)
つまり、不確実な投資に対して断定的な表現をして勧誘すると取り消される可能性があるのです。
この規定があるため、まともな会社は勧誘する場合に絶対断定はしないように指導しています。
とくに相場のように上下があるものは特にです。
このような絶対儲かるとか表現があった時点でその会社やその人が怪しいかもしれないと疑ってかかりましょう。
自分がよく理解できないものには投資をしない
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットが常々言っているのは「自分がよく理解できないものには投資をしない」ってことです。
バフェット氏自身、ハイテクは苦手なのにIBMに投資をしてかなり後悔をしたそうですね。
このルールさえ守ればそもそも存在しない上記の架空の商品への投資なんかは防げたはずです。
儲かる話は自分に来る可能性は低い
また、儲かる話をいろいろな人に広める可能性は低いこともおさえておきましょう。
本当に儲かるなら自分たちだけがやったほうが儲けを独占できますよね。
わざわざ広めるのにはなにか裏があると考えるべきです。
ここでも有名な投資格言をご紹介しましょう。
ノーフリーランチ(無料の昼飯は無い)
苦労せず儲かる話は基本無いよってことです。
本当にそんなものが存在するならば人に教えるわけがないんですよね。
なぜ?私にそんな話が?と考えればよいのです。
儲かる話は向こうから絶対来ないってことをおさえておきましょう。
これを意識すればマルチ商法や高額セミナー、高額教材に載ってしまうリスクは下がるはずです。
公的機関や有名人の名前を出してきても信用しない
公的な機関の許可があるとか認可があるといったり、有名人も使っているとか言って信用させようとするケースもあります。
この場合は以下の方法で確認しましょう。
公的な機関の許可があるかどうかは下記をみれば一発でわかります。
また、過去に問題を起こしたトラブルを起こした業者は下記でわかります。
無登録で金融商品取引業を行う者の名称について(金融庁)
警告書の発出を行った適格機関投資家等特例業者の名称等について(金融庁)
有名人の場合には利用されているだけの可能性もありますので芸能事務所などに確認をとってみるのも一つでしょう。
年商では儲かっているかは分からない
また、年商○億円などといった方にはお気をつけください。
年商でわかるのはそのビジネス規模だけです。ビジネス規模なんて簡単に大きく見せることはできますからあまり当てにはなりませんからね。
詳しくは下記記事を御覧ください。
テレビや雑誌などで中小企業の社長さんや開業した方が年商○億円!!といった煽り文句を見たことがある方は多いでしょう。年商とはどういったものかをしっかり把握していないとかなりすごい人のように感じてしまうかもしれません。テレビや雑[…]
即決を迫る
即決しないことも重要です。
今日契約すればさらに得的な話をしたり、このキャンペーンは今日までですという話で即決を迫ってきます。
また売り切れるとかいう話をするかもしれません。
それは殆どの場合、調べられると厄介だからです。
ですから即決を迫ってきたら怪しいと思ってください。
即決はやめておきましょう。
怪しいと思ったら・・・
怪しいと思ったらまず以下の点を確認しましょう。
まずはググる(グーグル検索)
怪しいと思ったらまずはいろいろな角度からググり(グーグル検索)ましょう。
会社名
商品名
住所
電話番号
FAX番号
メールアドレス
社長の名前
社員の名前
などなど。
すでに悪い評判が出回っているケースはこの段階で回避できるはずです。
電話番号が携帯電話のみだったり、メールアドレスがフリーメールの場合、怪しいポイントの一つです。
フリーメールのヤフーだったらIDとメールアドレスの文頭が同じですからそれでヤフー検索掛けるとヤフオクの履歴なんかがわかるケースもあります。
またグーグル・アースやグーグル・ストリートビューなんかで住所を見てみるのも効果的です。
ググってもでてこないケース
中にはググっても出てこないケースがあります。
これは会社名等定期的に変更していたり、悪い噂が広まったら会社を潰して新しい会社を立ち上げたりするケースもあるからです。
それを外から判別するのは難しいですが、このような方法もあります。
1つ目は下記で会社WEBページのアドレスを検索(ドメイン検索)してみることです。
するといつ作られたドメインなのか、どこの国、おおよその地域、どこの会社、責任者などがわかります。
特にあまり直近に作られたドメインだとちょっと怪しいですよね。
また、法務局に行って会社名と住所がわかれば登記簿謄本(登記事項全部証明書)をとることできます。
登記簿謄本を見れれば会社名、会社設立年月日、資本金、役員の名前、会社名の変更履歴なんかを知ることができます。
あまり設立が近かったりしたら怪しいでしょうし、役員の名前や旧社名でググるといろいろわかるケースが多いです。
消費者庁や国民生活センターで確認
また、消費者庁のWEBページや国民生活センターのWEBページ行って同様の例はないのかを確認するのもよいでしょう。
相談窓口や事例もありますので事前確認をおすすめします。
詐欺的な投資勧誘トラブル事例などは下記にまとめられていますのでご確認ください。
詐欺的投資勧誘トラブル(国民生活センター)
投資詐欺や投資トラブルにあってしまった場合
もし、それでも金融詐欺、悪徳商法にひっかかってしまった可能性がある場合は以下の機関に相談してみましょう。
消費者庁、国民生活センター
まず、前述の消費者庁や国民生活センターに相談してみましょう。
同様の事例があれば解決方法をご紹介してくれると思います。
消費者庁「被害にあったら」
国民生活センター「消費者ホットライン」
日本証券業協会
また、投資トラブルに関しては日本証券業協会も専用ダイヤルを設けて相談を受け付けているようです。
日本証券業協会「株や社債をかたった投資詐欺」にご注意ください。
法テラス
具体的な法律の話になると弁護士がおすすめです。
法テラスのように弁護士に法律相談ができる機関もありますので利用するといいでしょう。
また、市役所や商工会議所などでも無料の法律相談日を設けているケースもあります。
警察
警察も内容によっては受けてもらえますが、基本的に民事不介入ですので明確な証拠や犯罪がないとなかなか動いてはくれにくいです。
警察に行くときは具体的な証拠書類なんかをもっていくと話を聞いてくれやすいです。
まとめ
今回は「年々巧妙化する投資詐欺や投資トラブル。それらに合わないようにするためのポイント」と題して投資詐欺や投資トラブルに合わないためのポイントをみてきました。
投資詐欺や投資トラブルは年々巧妙化していますのでそれに合わないためにも自分たちが知識を付けておくことが重要ですね。
「お金に生きる」でも注意喚起をしていきたいと思います。
また、成人が18歳になるとこれにより金融詐欺や悪徳商法が続出するとも予想されていますね。
成人年齢が18歳に引き下げる改正民法が成立しました。施行は2022年4月1日となります。これにより金融詐欺や悪徳商法が続出するとも予想されています。今回は金融詐欺や悪徳商法から身を守るための方法をみていきたいと思いま[…]
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先日、金融庁が投資信託を販売する銀行・証券会社に対して比較可能な共通KPIと考えられる3つの指標を公表することを発表しました。3つの指標は以下の通り。・ 運用損益別顧客比率・ 投資信託預り残高上位20銘柄のコスト・リターン[…]
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